まっすー


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📝 問題リスト
🤔 気道評価(▼)
- 📘 一般的な気道評価はどのように行いますか?
- 📘 過去の麻酔記録から確認すべき情報を挙げてください
- 📘 Mallampati分類とCormack分類について簡単につい説明してください
- 📘 困難気道を予測するLEMON法と3-3-2ルールについて説明してください
- Upper Lip Bite Test(ULBT)の評価法と意義を説明してください
- 📘 マスク換気困難が予想される患者はどのような患者ですか.MOANSとあわせて説明してください説明して下さい
- 📘 気管挿管困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明してください
- 📘 困難気道が疑われる患者の気道評価を行ってください
🤔 気道確保デバイス・補助デバイス(▼)
- 📘 通常の喉頭鏡以外の気管挿管のための器具・補助器具を挙げてください
- 📘 ラリンジアルマスクなどの声門上器具(SGA)をもちいるべきではない病態や手術を挙げてください
- 第2世代声門上器具の特徴を述べてください
- 喉頭鏡と各種ビデオ喉頭鏡の利点と欠点を挙げてください
🤔 フルストマック・迅速導入(▼)
- 📘 フルストマックとして扱う患者はどのような患者ですか.説明して下さい
- 📘 前酸素化(脱窒素化)の目的と具体的方法を述べてください
- 📘 フルストマック患者の導入前の処置,導入法はどのようにしますか.説明して下さい
- 📘 迅速導入時にマスク換気をしてよいですか?
- 輪状軟骨圧迫の有用性に関してはどのような議論がありますか?
👥 はじめに



慣れてくるとぱっと見でだいたいやばそうかそうでないかが分かってきますよね



確かに.なので,いきなり困難!ってことはほとんどないけど,油断は禁物.急患で意識があまりない患者では評価が不十分になりがちだから準備だけは確実にね.



ちなみに輪状軟骨圧迫って結局どうなんですかね?昔から色々言われてるようですけど



議論はあるね.たとえ効果があったとしても適切に行わなければまったく意味がないばかりか,挿管の妨げにもなるから指導も重要だね.
Keywords
気道管理ガイドライン Mallampati分類 Cormack分類 LEMON法 3-3-2ルール ULBT MOANS 挿管困難 換気困難 気道確保困難 SGA 声門上器具 ラリンジアルマスク ビデオ喉頭鏡 迅速導入 Modified RSI フルストマック 脱窒素化 前酸素化 困難気道 輪状軟骨圧迫 Sellick法 誤嚥性肺炎 メンデルソン症候群 胃内容エコー
https://anesth.or.jp/files/pdf/20150427-2guidelin.pdf(外部リンク)
apsf ニュースレター(外部リンク)
🤔 気道評価
📘 一般的な気道評価はどのように行いますか?
- Mallampati分類,開口制限の有無,歯牙の状態(前歯の突出,ぐらつき,義歯),ヒゲの有無,
- Upper Lip Bite Test(ULBT),甲状オトガイ距離(正常6.5cm以上),顎の大きさ・後退の有無,
- 頸椎可動性・可動域の確認,
- 睡眠時無呼吸の有無(家族にも確認),いびき,
- 頸部周囲の手術歴や放射線療法の有無,
- 前回手術データがあれば情報収集,などを確認します.
- 甲状オトガイ距離は甲状軟骨上縁からオトガイ先端までの距離で,頭部を伸展した状態で測定します.6.5cm未満は喉頭展開困難を示唆し,下顎のスペースが狭いことを意味します.
- 仰臥位をとれない患者では,上気道閉塞(腫瘍や浮腫),起座呼吸を要する心不全,横隔膜挙上(腹水・妊娠後期)なども考慮しておく必要があります.
📘 過去の麻酔記録から確認すべき情報を挙げてください
- 使用した気道確保器具とその種類
- 喉頭展開のグレード(Cormack-Lehane分類)
- 気管挿管の成否と試行回数
- 使用した気管チューブのサイズ
- マスク換気の難易度
- 声門上器具での換気の可否
- 抜管時の問題の有無(AEC使用,喉頭浮腫,再挿管歴,術後嗄声など)
- 前回問題なかったからといって今回も大丈夫とは限りませんが,少なくとも挿管困難の既往があるかどうかは非常に重要な情報です.前回困難だった患者で,具体的に何が難しかったか(視野が悪い,開口が狭い,換気もダメだったなど)が分かると対策が立てやすくなります.
📘 Mallampati分類とCormack分類について簡単に説明してください.
【Mallampati分類】
- 坐位で開口させ、舌を最大限に出させた状態で観察します.
- クラス1は軟口蓋,口峡,口蓋垂,口蓋弓が見える.
- クラス2は軟口蓋,口峡,口蓋垂(一部)が見える.
- クラス3は軟口蓋(口蓋垂の基部)のみ見える.
- クラス4は軟口蓋すら見えないです.
【Cormack分類】
- 喉頭鏡で観察した声門の見え方の分類です.
- 1度は声帯までしっかり見える,
- 2度は声帯全体は見えない,
- 3度は喉頭蓋のみ見えて声帯が見えない,
- 4度は喉頭蓋すら見えない,です.
- ビデオ喉頭鏡の使用がメインになってから,あまりCormack分類を意識しなくなってしまいました・・ビデオ喉頭鏡でも通常の喉頭鏡のような使い方ができますが,普通の喉頭鏡と弯曲の度合いが違うので,ちょっと見え方も変わるんですよね・・.
- 万能のように感じるビデオ喉頭鏡ですが,まれにそれでも声門を認識しづらい患者さんがいるので,過信は禁物です.
- ガチのCormack4は今まで2例しか見たことないです.
【参照】Mallamapti分類
【参照】Cormack分類 (Google画像検索)
📘 困難気道を予測するLEMON法と3-3-2ルールについて説明してください
LEMON法:救急領域でも広く使われる困難気道の迅速評価法
- L(Look externally):外見上の異常(小顎,巨舌,短い首,肥満,顔面外傷など)
- E(Evaluate 3-3-2 rule):3-3-2ルールの評価(後述)
- M(Mallampati score):クラスIII〜IVは困難を示唆
- O(Obstruction):気道閉塞の有無(腫瘍,膿瘍,喉頭蓋炎,血腫など)
- N(Neck mobility):頸部可動域制限の有無
3-3-2ルール:以下の3つの距離を横指で評価します
- 開口3横指以上(約4cm以上が正常)
- 甲状オトガイ間距離3横指以上(6.5cm以上)
- 甲状舌骨間距離2横指以上
- いずれかが短いと挿管困難を示唆します.
- LEMON法は緊急時にベッドサイドで素早く行えるのが強みです.それぞれの項目で明確なリスクがなくても,複数の項目で「ちょっと怪しいな」が重なると,総合的に困難気道のリスクは高まります.
- El-Ganzouri Risk Indexなどのスコアリングもありますが,日常使用にはやや煩雑かもしれません.
【参照】LEMON法
【参照】El-Ganzouri Risk Index(日常的には煩雑かな・・・)
Upper Lip Bite Test(ULBT)の評価法と意義を説明してください
ULBTは下顎の前方移動能力を簡便に評価する方法です.
- クラスI:下顎の切歯で上唇の赤唇を完全に覆える
- クラスII:部分的にしか覆えない
- クラスIII:まったく覆えない(いわゆる「アイーンができない」)
クラスIIIは下顎前方移動の制限を示し,挿管困難を示唆します.Mallampati分類と組み合わせることで予測精度が向上するとされています.
- 実際の臨床では「アイーンしてください」で通じることが多く,患者も分かりやすいようです(通じない人もいますが・・).
📘 マスク換気困難が予想される患者はどのような患者ですか.
- M(Mask seal):マスクの密着不良(ひげ,顔面変形・外傷,総入れ歯の高齢者)
- O(Obesity / Obstruction):肥満,上気道閉塞(腫瘍,扁桃肥大,巨舌)
- A(Age > 55):高齢者(軟部組織の脆弱性,上気道の狭小化)
- N(No teeth):無歯顎(マスクフィットの低下)
- S(Stiff lungs / Snoring):肺コンプライアンス低下(COPD,肺線維症など),いびき・閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
- マスク換気困難の予測には上記のMOANSが覚えやすいです.その他,頚椎可動域制限(頚椎固定術,ネックカラー),下顎後退や下顎角に指がひっかからない場合,鼻閉なども換気困難の原因となります.
- マスク換気さえできればあまり怖くはないのですが,顎が極端に後退していたり,下顎角にほとんど指がひっかからないような患者さんではかなり緊張しますね!
- STOP-BANGスコアは睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングだけでなく,OSAの存在を推定することで,マスク換気困難リスクの評価にも参考になります.
- JSA気道管理ガイドライン2014では,マスク換気と喉頭展開の両方の困難と関連する危険因子が12個提示されていますが,個々の因子の予測能には限界があり,複数因子を総合的に評価することが重要とされています(ガイドライン7ページ参照).
- この中には含まれていませんが,咽頭癌手術後や頸部放射線治療歴,甲状腺術後の患者では頸部の伸展性が失われていたり,口腔内の解剖が変化している可能性もあるので要注意です.
📘 気管挿管困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明してください.
- 開口制限(3横指未満),短いオトガイ舌骨距離・舌骨甲状軟骨距離,
- Mallampati分類クラスIII以上,下顎を上顎より前に出せない(ULBT クラスIII),
- 顎が胸につかない(頸椎の可動域制限),
- 肥満で太く短い首,突出した前歯,巨舌,小顎・後退した下顎などです.
- 喉頭鏡が入るスペースがほんとにない患者さんがいますが(意外とやってみるまで分からない場合もある),そのような場合は絶対に無理にごりごりしないこと!別の手段をとりましょう.
- 嗄声・呼吸困難・吸気性喘鳴を呈する患者では,頸部腫瘤の大きさ・可動性・気管偏位の有無をチェックし,必要に応じて頸部CT/MRIで気管狭窄の程度を評価しておくことが重要です(甲状腺腫大や縦隔進展など).
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