📝 手術安全チェックリストとは?:タイムアウト・マーキング・体内遺残防止を整理する☝️

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Contents

♦️ はじめに

  • 手術室では、患者確認、術式確認、手術部位の確認、器具やガーゼのカウントなど、たくさんの安全確認が行われています。
  • ただ、これらを一つひとつ別々の作業として覚えようとすると、試験でも現場でも少し混乱しやすくなります。
  • この記事では、手術安全チェックリスト、タイムアウト、手術部位マーキング、体内遺残防止を、「周術期の安全を支える一連のチーム行動」として整理します。
  • 周術期管理チーム試験対策としても、押さえておきたいポイントを確認していきましょう😊☝️

🤔 手術安全チェックリストは何のためにある?

✅ チェックリストは「紙を埋める作業」ではなく「チームで立ち止まる仕組み」

  • 手術に関わる事故のなかでも、患者誤認、手術部位誤認、術式誤認、体内遺残は特に重大な医療安全上の問題です⚠️
  • こうした事故の背景には、情報の伝達不足や確認の省略が関係していることがあります。
  • 手術安全チェックリストは、こうしたエラーを防ぐために、手術チームが決められたタイミングでいったん立ち止まり、大切な情報を全員で共有するための仕組みです。
  • ここで大切なのは、チェックリストの目的は「記録用紙を完成させること」ではない、という点です。
  • 誰か一人が黙って確認して、欄にチェックを入れて終わり、では本来の意味が薄れてしまいます。術者、麻酔科医、看護師など、手術に関わる複数の職種が、同じ場所で、同じタイミングで、声に出して確認することが重要です。
  • 個人の記憶や注意力だけに頼るのではなく、チーム全体で確認する仕組みを作ることで、ミスを防ぐための安全の層を厚くする、という考え方です。

⏰ タイムアウトとは何か、いつ何を確認する?🤔

📢 タイムアウトは執刀直前に全員で手を止めて声に出す確認

  • タイムアウトは、執刀を開始する直前に、手術室にいる関係者全員がいったん作業を止め、患者、術式、手術部位などを声に出して確認する行為です。

周術期管理チーム試験対策としては、次の3つを押さえておくと整理しやすいです。

  • 全員が参加する:術者、麻酔担当者、看護師など、その場にいるチーム全員が関与します。
  • 手を止める:準備作業の流れの中で、意識的に一度立ち止まります。
  • 声に出して確認する:黙って確認するのではなく、声に出すことでチーム内の共通認識を作ります。
  • 確認する内容は、患者、術式、手術部位だけではありません。出血リスク、アレルギー、使用する機器、抗菌薬の投与状況など、施設で重要とされている事項も、その場でチーム全体で共有します。
  • 混同しやすい点として、麻酔導入前の確認であるサインインや、手術終了時の確認であるサインアウトと、タイムアウトを区別しておくことが大切です。タイムアウトは「執刀の直前」に行う確認です。
  • また、手術部位のマーキングが行われていても、タイムアウトは省略できません。マーキングはあくまで補助的な手段であり、最終的にはタイムアウトでチーム全員が患者、部位、術式を照合する必要があります。

手術部位マーキングで何を防ぐのか

✏️ マーキングは「見えること」と「誤解されないこと」が大切

  • 手術部位を正確に伝えるために、皮膚にマーキングが行われることがあります。どの手術でマーキングを行うかは施設の手順に従いますが、左右の違いがある手術や、複数の候補部位がある手術では特に重要です。
  • マーキングの目的は、「正しい部位に手術が行われること」を、関わる全員が確認しやすくすることです。そのため、消毒やドレーピングのあとでも確認できる位置に、誤解を招かない形で記されている必要があります。
  • 記号の使い方にも注意が必要です。見る人によって意味が変わりうるような曖昧な記号は、確認ミスにつながる可能性があります。施設内で統一されたルールのもとで運用することが大切です。シールを貼る施設も多いですね😊
  • また、可能な場合は、患者本人にも部位確認やマーキングの確認に関わってもらいます。手術室に入る前の段階で、患者が自分の手術部位を確認しているかどうかも、安全確認の一部です。

😓 体内遺残防止とガーゼ・器具のカウント

⌚️ カウントは有効な対策だが、それだけでは完全ではない

  • 手術で使用するガーゼ、縫合針、器具などは、開始前、創を閉じる前、手術終了時など、施設の手順で定められた複数の重要なタイミングで数を確認します。このカウントが、体内遺残を防ぐために最も一般的な方法です。
  • ここで押さえておきたいのは、カウントはとても重要ですが、それだけで体内遺残を完全に否定できるわけではないという点です。
  • カウントは人が行う作業なので、数え間違いや記録の誤りが起こる可能性があります。また、遺残物の場所によっては、術中に確認しきれないこともあります。
  • そのため、カウントを中心にしながら、X線不透過素材のガーゼの使用、必要に応じた画像確認、チーム内での積極的な情報共有を組み合わせることが、体内遺残防止につながります。
  • 補助的な方法として、ICタグ、いわゆるRFIDを用いたガーゼ管理システムなどが、施設によっては導入されることがあります(うちの病院ではないです😅)。ただし、こうした技術は手作業のカウントを置き換えるものではなく、あくまで補完する手段です。このような技術があるからカウントが不要になる、というわけではありません⚠️。

🤔 カウント不一致が生じたときにどうする?

✅ まず報告・共有し、チームで確認する

  • 手術室あるあるですよね😅 間違って捨てられていたり,2枚が絡まって丸まっていたり,思わぬところに紛れ込んでいたり・・.
  • カウントの数が合わない場合、「どこかに落ちているだろう」と流してしまうのではなく、速やかにその場で対応することが原則です。
  • 一般的な流れとしては、まず術者を含む手術チームへ速やかに報告し、情報を共有します。そのうえで、手術野、器械台、周辺などを確認します。
  • それでも見つからない場合は、施設の手順に従って、追加の確認や、術中・術後を含めた画像確認を検討します。
  • 大切なのは、「記録上の数字を合わせること」が目的ではないという点です。目的は、患者の体内に何も残っていないことを確認することです。
  • 外科の先生もよく,「ガーゼ落としましたよ〜」とか,「中に2枚入ってます」とか報告してますよね😊
  • 小さな施設だけでなく,大きな施設でも時折体内遺残のインシデント報告があるので,よくある原因は把握しておきましょう☝️

🌍 WHOの3フェーズと国内実務の広がり

✅ 試験対策ではWHOの基本を、臨床では術前から術後まで連続して考える

  • 手術安全チェックリストの代表的な枠組みとして、WHO(世界保健機関)の安全チェックリストがあります。
  • 大きくは、麻酔をかける前、執刀する直前、手術室を出る前という3つの時点で、チームが情報を共有する考え方です。
  • 実際の周術期安全では、手術室内の確認だけでなく、術前準備や術後引継ぎまでを含めて、情報共有を一連の流れとして捉えることも重要です。
  • 試験対策としては、「WHO準拠の3フェーズを基本として理解しつつ、実務では手術室の前後も含めて安全確認を考える」という視点を持っておきましょう☝️。

📝 まとめ

🔑 Key Points

  • 手術安全チェックリストの目的は「チームで情報を共有すること」。記録用紙を完成させることが目的ではない
  • タイムアウトは「執刀直前・全員参加・声出し確認」。サインイン、サインアウトと混同しない。
  • マーキングがあっても、タイムアウトは省略できない。
  • カウントは有効な対策だが、それだけで体内遺残を完全に否定することはできない。
  • カウント不一致時は、流さず、報告し、チームで共有し,その時点で確認するのが原則。
  • 体内遺残防止はチーム全体の課題であり、看護師だけの責任ではない

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  • 追加予定

📚 References & Further reading

  • World Health Organization. WHO Surgical Safety Checklist. 2009.
  • World Health Organization. Implementation Manual, WHO Surgical Safety Checklist. 2009.
  • World Health Organization. WHO Guidelines for Safe Surgery. 2009.
  • 日本手術看護学会 安全管理委員会・周術期安全チェックリストワーキング.JONA 周術期安全チェックリストガイド 2024.2024年12月.
  • The Joint Commission. Universal Protocol – Site Marking FAQ.
  • The Joint Commission. Universal Protocol – Pre-procedure Verification FAQ.
  • Guideline Implementation: Prevention of Retained Surgical Items. AORN Journal. 2016.
  • Greenberg CC, Regenbogen SE, Lipsitz SR, et al. The frequency and significance of discrepancies in the surgical count. Annals of Surgery. 2008.

今後、noteメンバーシップで一問一答・MCQ形式の問題セットとしても展開予定です。本文で整理した内容を、試験対策として確認したい方はあわせて活用してください。


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