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Contents
📝 問題リスト
- 妊婦の抗凝固・抗血小板療法
- 妊婦の抗血栓療法はどのような場合に行われますか.
- 産科領域におけるDVTの高リスク群と最高リスク群は何ですか?
- 抗リン脂質抗体症候群(APS)とはどのような疾患で,どのような治療がなされますか?
- その他の疾患・妊婦の心肺蘇生
- 妊婦の非産科手術に対する麻酔方法について述べてください.
- 脊髄損傷合併妊婦の問題点を挙げてください.
- 産褥出血の原因4Tsとは何ですか.
- 妊婦の心停止で代表的な原因は何ですか.
- 妊婦(母体)の心肺蘇生での注意点を挙げてください.
- 死戦期帝王切開について述べてください.
👥 はじめに

どれか経験ありますか?



さすがに死戦期帝王切開はないけど(うちの施設の体制では無理),脊損合併妊婦さんの麻酔はかけたことあるよ



何か問題ありました?



高位損傷だったんだけど,術中にAH(自律神経過反射)が出たね.幸い大きな問題にはならなかったけど.本人さんが「あ,来ます」って自己申告してくれた.
Keywords
抗リン脂質抗体症候群:APS 深部静脈血栓症:DVT 死戦期帝王切開
脊髄損傷 産褥出血
🤔 妊婦の抗凝固・抗血小板療法
Q. 妊婦の抗血栓療法はどのような場合に行われますか.
- 妊婦の抗血栓療法は,不育症や抗リン脂質抗体症候群による習慣性流産の予防,人工弁置換後の血栓予防,深部静脈血栓症や肺塞栓症の既往または高リスク例での予防,先天性・後天性の血栓性素因を持つ症例,そして胎児発育不全(FGR)の治療などに行われます.
Q. 抗リン脂質抗体症候群(APS)とはどのような疾患で,どのような治療がなされますか?
- 抗リン脂質抗体の存在により,血栓症や習慣性流産などを来す自己免疫疾患です.原発性の他に,SLEに合併することもあります.
- 診断には,血液検査で特定の自己抗体が,一定期間をあけて繰り返し陽性となることが基準の一つとなります.
- 習慣性流産に対しては,低用量アスピリンとヘパリン製剤を併用するのが標準的な治療法です.これらは,妊娠が確認された後の早い段階から開始され,分娩が近づくと,出血リスクを考慮して計画的に中止・再開されます.
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