- 📘 専門医試験対策目次(blog・note)
- 📝 ゆるく学ぶ周術期管理目次
Contents
📝 問題リスト
- 妊娠による変化・分娩
- 妊娠による心血管系の生理学的変化について説明してください.
- 妊娠による呼吸器系の生理学的変化について説明してください.
- 妊娠による血液・凝固系の生理学的変化について説明してください.
- 妊娠による上記以外の生理学的変化について説明してください.
- 分娩第1〜3期はそれぞれいつからいつまでですか.また,その際の疼痛の神経支配は何ですか.
- 胎児に関する知識
- 胎児循環の特徴を挙げてください.
- 分娩前の胎児の状態が良好であること(well-being)はどのように判断されますか.
- 分娩前の状態が良好でないこと(well-beingが障害されている)はどのように判断されますか.
- 胎児の一過性徐脈の種類を挙げてください.
- Apgarスコアについて説明してください.
👥 はじめに

ここでのポイントは何ですか?



それはもう妊娠による生理変化だね.特に循環.あとは胎児徐脈だね



麻酔科医がずっと胎児心拍数陣痛図見てるわけではないので,なんか苦手です



画像検索すると典型的なものはたくさん出てくるから見慣れておくことが大事だね.
Keywords
妊娠 妊婦 分娩 胎児循環 胎児心拍数陣痛図 早発一過性徐脈 遅発一過性徐脈 変動一過性徐脈 遷延一過性徐脈 サイナソイダルパターン Apgarスコア
🤔 妊娠による変化・分娩
Q. 妊娠による心血管系の生理学的変化について説明してください.
- 妊娠による心血管系の変化として,循環血液量は妊娠32〜34週でピークとなり,非妊時の50%増加すると言われています.
- 心拍出量も同様に50%程度増加しますが,これは心拍数の増加と1回拍出量の増加の両方による影響です.
- 体血管抵抗は子宮胎盤循環の発達により大幅に低下(約30%以上)し,その結果,収縮期血圧は変化が少ないものの拡張期血圧は若干低下します(平均血圧は若干低下).また,肺血管抵抗も低下します.
補足・解説
- 妊娠後期の仰臥位では、大きな子宮が下大静脈を圧迫し、心拍出量と血圧が低下する,仰臥位低血圧症候群に注意が必要です.
- また,血圧の変化が正常範囲を超える場合は,妊娠高血圧症候群などの病的状態を疑います.
Q. 妊娠による呼吸器系の生理学的変化について説明してください.
- 妊娠による呼吸器系の変化として,分時換気量は非妊時の50%程度増加します,これは1回換気量と呼吸数の両方の増加による影響です.
- また,子宮増大による横隔膜挙上により機能的残気量も低下し,胸郭コンプライアンスも低下します
- プロゲステロンの影響で気道抵抗は低下しますが,エストロゲンの影響で気道粘膜は浮腫傾向となります.また,酸素消費量も増加します
- これらの変化により,呼吸性アルカローシスを呈し,PaCO₂は通常の正常域よりも低下することが多いとされています.
ここから先は「オンラインメンバーシップ限定」です. ↓の「新規ユーザー登録」から登録申請を行ってください.