- 📘 専門医試験対策目次(blog・note)
- 📝 ゆるく学ぶ周術期管理目次
Contents
📝 問題リスト
- 高齢者の生理学的変化(総論)(▼)
- 高齢者の麻酔管理で注意すべき生理学的変化を臓器系統別に説明してください
- フレイル評価(▼)
- フレイルの定義と臨床的意義を説明してください
- フレイルとサルコペニアの違いについて説明してください
- フレイル評価に用いるスクリーニングツールを挙げてください
- 改訂日本版CHS基準(J-CHS基準)の項目と判定基準について説明してください
- フレイル患者の周術期リスクを挙げてください
- 高齢者の認知機能評価(▼)
- 術前の認知機能評価について説明してください
- 高齢者の術後せん妄のリスク因子について説明してください
- 高齢者の術後せん妄の予防について説明してください
- 高齢者の術前評価(▼)
- 高齢者の術前絶飲食指示について,注意点を説明してください
- 高齢者の術前評価において,特に注意すべき心機能の特徴は何ですか?
- 低栄養状態(低アルブミン血症・低BMI)の高齢患者における周術期の注意点を説明してください
- 高齢者の麻酔管理(▼)
- 高齢者の薬物動態の特徴を整理してください
- 高齢者の麻酔薬投与量の調整について具体的に説明してください
- 高齢者の呼吸器系の特徴について説明してください
- 高齢者の術中呼吸管理における注意点を説明してください
- 高齢者の術中血圧管理について説明してください
- 高齢者の周術期の体温管理について説明してください
- 高齢者の術後疼痛管理の特徴を説明してください
👥 はじめに
まっすー来る日も来る日も高齢者の骨折を見てる気がします



こらそういうこと言うな.その慣れでやってると落とし穴がたまにあるからね.高齢というだけで合併症がたくさんあるから.



そうですよね.ちょっと思い浮かぶだけでも,認知症,脳梗塞,脳出血の既往,冠動脈疾患,弁膜症(特にAS),心不全の既往,高血圧,糖尿病,長期喫煙による肺気腫,術後せん妄リスク・・



そういうこと.しかも複数あることが普通だから,元気に見える高齢者でも要注意!
Keywords
高齢者麻酔、フレイル、サルコペニア、改訂日本版CHS基準、MMSE、HDS-R、MoCA、術後せん妄、術後認知機能障害(PND.旧POCD)、プレハビリテーション
🤔 高齢者の生理学的変化(総論)
Q. 高齢者の麻酔管理で注意すべき生理学的変化を臓器系統別に説明してください.
- 心血管系:心予備力低下,拡張機能障害(収縮能は比較的保たれる),自律神経機能低下,β受容体感受性低下,大きな血圧変動
- 呼吸器系:肺弾性収縮力低下により肺コンプライアンスは上昇する一方,胸郭コンプライアンスは低下する.closing capacityは上昇し,仰臥位や麻酔導入によるFRC低下と相まって無気肺リスクが高い.換気血流比不均等増大,低酸素への換気応答低下
- 肝・腎機能:肝血流量低下,薬物代謝能低下,GFR低下(加齢とともに年約1mL/min低下),薬物排泄遅延
- 中枢神経系:MAC低下,周術期神経認知機能障害(PND)リスク増大,脳血流自動調節能低下
- 体組成:体脂肪率増加,除脂肪体重減少,総体液量減少,血漿タンパク(特にアルブミン)減少
補足・解説
- その他の心血管系では,心房収縮への依存度が高く頻脈に対して耐性が低い,前負荷依存性が高い(脱水や出血に弱い),カテコラミンへの反応が鈍いなどの特徴があります.
- 呼吸器系ではClosing capacityの上昇とFRCの低下があいまって,無気肺形成のリスクが高くなります.また,咳嗽反射や線毛運動の低下により術後肺炎のリスクもあります.
🤔 フレイルについて
Q. フレイルの定義と臨床的意義を説明してください.
- 加齢に伴う生理的予備能力の低下により,ストレスに対する脆弱性が亢進した状態です.
- 健康と要介護の中間段階であり,適切な介入により改善可能な可逆的状態である点が重要です.
フレイルには次の3つの側面があり,周術期管理上は前二者が重要になります.
- 身体的フレイル:筋力低下、歩行速度低下など
- 精神・心理的フレイル:認知機能低下、うつ状態
- 社会的フレイル:独居、社会的孤立
補足・解説
- フレイルは「要介護状態の前段階」として注目されていますが,単なる「虚弱」「老衰」とは異なります.早期発見と介入により健常状態(ロバスト)に戻りうるという点で,予防医学的に極めて重要な概念です!
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