🗣️ 糖尿病患者・周術期の血糖管理

Contents

📝 問題リスト

  • 糖尿病に関する基礎知識
    • 糖尿病の3大合併症を挙げてください.
    • 糖尿病ではどのような神経障害が見られますか? 
    • 糖尿病患者の周術期リスクを挙げてください
    • 低血糖状態の症状について説明してください
  • 糖尿病患者の術前評価
    • 糖尿病患者の術前評価のポイントについて説明してください.
    • 経口糖尿病薬の術前管理について述べてください. 
    • 持効型インスリンを使用している患者の,手術当日の投与について説明してください
  • 具体的な血糖コントロール
    • 周術期高血糖の原因とその問題点と説明してください.
    • 手術直前期に血糖コントロールの不良が判明した場合(HbA1c高値など)にはどのように対応しますか? 
    • 周術期血糖コントロールの方法について説明してください. 
    • 糖尿病患者に糖負荷を行う理由について述べてください. 
    • 術中の高血糖に対する対応を述べてください. 
  • 糖尿病の急性期合併症
    • 正常血糖DKA(euglycemic DKA)の病態・診断の要点と対応を説明してください
    • 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)の特徴を説明してください.
    • 糖尿病性ケトアシドーシスの治療について説明してください.
    • 高浸透圧性高血糖状態(HHS)の特徴を説明してください.
    • 高浸透圧性高血糖状態(HHS)の治療について説明してください.

👥 はじめに

まっすー

糖尿病は血糖コントロールと内服薬管理が大事ですね

さらりーまん

そうだね.術前の中止期間が種類によって厳密には異なるから,ちょっと覚えにくい・・.一律で1〜2日前に止めるっていう施設もある.試験用にはちゃんと覚えておいて

まっすー

他には何かありますか?

さらりーまん

あとはDKAやHHSへの対応とかかな.

Keywords

糖尿病、糖尿病性腎症、血糖コントロール、インスリン、ビグアナイド系、スルホニル尿素、DPP-4阻害薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、低血糖、高血糖、DKA、HHS、糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖状態、正常血糖ケトアシドーシス、euglycemic DKA、LJM、胃排出遅延、CSII、CGM

🤔 糖尿病に関する基礎知識

Q. 糖尿病の3大合併症を挙げてください. 
  • 糖尿病性網膜症,糖尿病性腎症,糖尿病性神経障害です.
補足・解説
  • これらは全て微小血管障害(microangiopathy)による合併症です.血糖コントロールが不良の場合,進行性に悪化が見られます.血糖コントロール大事.
Q. 糖尿病ではどのような神経障害が見られますか? 
  • 多発性神経障害,自律神経障害,脳神経障害,体幹・四肢の神経障害です.
補足・解説
  • 特に多発性神経障害(末梢神経障害)は手袋靴下型の障害パターンが特徴です.
  • この神経障害が無症候性心筋虚血の原因の一つでもあり,重症糖尿病患者では心機能評価が重要になります.周術期も急激な血行動態の変動(特に低血圧)を避ける必要があります.
  • 脳神経障害では特に動眼神経麻痺が多いとされています.
Q. 糖尿病患者の周術期リスクを挙げてください.
  • 感染症リスク上昇(SSI含)
  • 創傷治癒遅延
  • 心血管イベントリスク上昇(無症候性心筋虚血に注意)
補足・解説
  • 高血糖状態では好中球機能低下,補体活性低下により易感染性となります.また,線維芽細胞機能低下により創傷治癒が遅延します.
  • 動脈硬化の進行により周術期心筋梗塞・脳卒中リスクも上昇.いいことないですね.
Q. 低血糖状態の症状について説明してください
  • 交感神経症状(発汗,頻脈,振戦)や中枢神経症状(意識障害)が見られます.
  • これらの症状は全身麻酔中や鎮静中はマスクされてしまうので,要注意です.

🤔 糖尿病患者の術前評価

Q. 糖尿病患者の術前評価のポイントについて説明してください.
  • 血糖コントロール状態を把握します(HbA1c,血糖値推移,低血糖発作の既往等).
  • 治療内容の把握をします.運動・食事療法のみなのか,経口血糖降下薬やインスリン治療を受けているのか,その治療効果を確認します.インスリンを用いている場合は低カリウム血症など電解質異常をきたしていないかを確認します.
  • 3大合併症(腎症,網膜症,末梢神経障害)の有無を確認します.
  • 気道の評価ではLJMにも留意します.
  • 糖尿病患者では無症候性心筋虚血を起こすこともあり,重症の場合,負荷心電図や負荷心エコー,冠動脈造影も行うことがあります.
  • 頸動脈の粥状硬化による狭窄も頻度が高いため頸動脈エコーも行っておきます.
補足・解説
評価項目具体的内容
血糖コントロールHbA1c、空腹時・随時血糖、低血糖発作歴
腎症eGFR、尿蛋白、電解質
網膜症眼科受診歴、増殖性網膜症の有無
神経障害末梢神経症状、自律神経症状(起立性低血圧、胃排出遅延)
心血管系無症候性心筋虚血、頸動脈狭窄(エコー)、必要に応じ負荷試験
気道LJM(limited joint mobility)による開口制限・頸椎可動域制限
デバイスインスリンポンプ(CSII)、CGM使用の有無
  • LJM(Limited Joint Mobility)は,糖尿病患者に見られる異常コラーゲン蓄積による関節可動域制限のことです.頸椎癒合や開口困難を来し,気道確保困難の原因となります.特に1型糖尿病でリスクが高いとされています.prayer signが有名です.
  • 今までSJS(Stiff Joint Syndrome)と呼ばれていました.近年ではLJMと呼ばれることが多いようですね.特に1型糖尿病でリスクが高くなります.

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