🗣️ 区域麻酔①:脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔

さらりーまん

📘:書籍版に記載
🔵 青文字:重要
🔴 赤文字:最重要

Contents

📝 問題リスト

🤔 基礎知識

  • 📘 脊髄くも膜下麻酔,硬膜外麻酔,末梢神経ブロックなどで,皮膚消毒に用いられる消毒液にはどのようなものがありますか
  • 📘 脊髄くも膜下麻酔において,一般的に用いられる局所麻酔薬と,その投与量について説明してください
  • 脊髄くも膜下麻酔の利点と禁忌について説明してください
  • 📘 硬膜外カテーテルが血管内留置を確認する方法にはどのようなものがありますか

🤔 うまくいかない場合の対処

  • 📘 硬膜外カテーテル留置後に吸引テストで血液,または脳脊髄液が引ける場合にはどのように対処しますか
  • 📘 脊髄くも膜下麻酔の効果が不十分(麻酔高不足や片効き)場合の原因と対処を挙げてください
  • 📘 硬膜外麻酔の効果が不十分(麻酔域不足や片効き)の場合の原因と対処について説明してください
  • 📘 脊髄くも膜下麻酔や硬膜外穿刺が難しく時間がかかっています.どのように対応しますか?術後鎮痛も考慮して対応してください

🤔 仙骨硬膜外麻酔

  • 📘 小児の仙骨硬膜外麻酔の手順(ランドマーク含),薬液注入時の注意点を説明してください

🤔 抗血栓療法と硬膜外・脊髄くも膜下麻酔

  • 📘 代表的な抗血小板薬・抗凝固薬において,脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔を行う場合の薬剤の中止処置について簡単に説明してください
  • 📘 硬膜外カテーテル抜去後の抗凝固薬再開について説明してください

👥 はじめに

まっすー

基礎であり応用であり,奥が深いですね

さらりーまん

そうだね.毎日やる手技が故に,若手が慣れてくると天狗になって合併症起こして凹むことを繰り返す手技だね.抗血栓療法との兼ね合いもあって意外と覚えることも多い.私はメモにしてPCに貼ってます.

まっすー

アルパでありオメガである,ですね

さらりーまん

急にマニアックなこと言うな

Keywords

消毒薬 ポピドンヨード エタノール クロルヘキシジン 仙骨硬膜外麻酔
抗血小板薬 抗凝固薬 DOAC アスピリン クロピドグレル プラスグレル ダビガトラン(プラザキサ®) リバーロキサバン(イグザレルト®) アピキサバン(エリキュース®) エドキサバン(リクシアナ®) イダルシズマブ ワルファリン

🤔 基礎知識

📘 脊髄くも膜下麻酔,硬膜外麻酔,末梢神経ブロックなどで,皮膚消毒に用いられる消毒液にはどのようなものがありますか. 
  • 区域麻酔の皮膚消毒には,70〜80%消毒用エタノール,10%ポピドンヨード,63%エタノール含有ポピドンヨード,0.5〜1.0%クロルヘキシジンアルコール製剤,0.05〜0.5%クロルヘキシジン水溶液などが使用されます.
  • 注意点として,日本の添付文書ではクロルヘキシジン製剤は脳・脊髄への使用が禁忌とされています(「脳,脊髄,耳には使用しないこと」).脊髄くも膜下麻酔では髄液への混入リスクがあるため,使用を控えるか,薬液が十分乾燥してから穿刺することが重要です.
補足・解説
  • ポピドンヨードは2〜3分の接触時間が必要です.
  • アルコールは速乾性ですが,完全に乾燥するまで待つ必要があります
  • また,アルコールアレルギーのある場合はアルコールが含まれない消毒薬を使用します.
  • 消毒薬が乾燥する前の穿刺は消毒薬による神経障害を起こす可能性があるため注意が必要です.
  • クロルヘキシジンの髄液混入はくも膜炎や脊髄炎の原因となりうることが症例報告でも示されており,アルコール性製剤では特に慎重な取り扱いが求められます.
  • 海外のガイドライン(ASRAなど)では0.5%クロルヘキシジンアルコールが推奨されていますが,日本国内では上記の理由から脊麻時には使用を控える施設もあります.
📘 脊髄くも膜下麻酔において,一般的に用いられる局所麻酔薬と,その投与量について説明してください.
  • 日本では0.5%ブピバカインが最も広く使用されています.
  • 投与量は通常2〜3mL(10〜15mg)程度で,手術部位や麻酔高の目標に応じて調整します.添付文書上は通常成人10〜20mg(2〜4mL)で20mgを超えないとされていますが,実際には高齢者や下肢手術ではより少量で十分なことも多いです.
補足・解説
  • 高比重液は体位による麻酔域のコントロールがしやすく,等比重液は体位の影響を受けにくいという特徴があります.大腿骨近位部骨折のように骨折肢が上になる側臥位で穿刺する場合は,等比重液が適しています.サドルブロック(会陰部の手術など)では高比重液を用いて座位で注入します.
  • 4mL全部つかったことないなぁ・・😅
脊髄くも膜下麻酔の禁忌について説明してください
  • 絶対禁忌:患者の拒否,穿刺部位の感染,凝固異常(抗凝固薬の休薬不十分を含む),頭蓋内占拠性病変などを伴う頭蓋内圧亢進
  • 相対禁忌:循環血液量減少,重症大動脈弁狭窄症(AS),脊椎疾患(高度変形,脊柱管狭窄),脱髄性神経疾患(多発性硬化症など),菌血症
補足・解説
  • 頭蓋内圧亢進,特に占拠性病変を伴う場合には,脊麻による髄液漏出に伴い脳ヘルニアを生じるリスクがあるため絶対禁忌です.
  • 重症ASでは交感神経遮断による血圧低下に対する代償機能が制限されているため,慎重な判断が必要です.循環血液量減少も同様の理由でリスクが高くなります.
  • 脱髄性神経疾患については,脊麻により既存の神経障害が増悪する可能性が指摘されていますが,エビデンスは限られています.「脊麻後に症状が悪化した場合に,麻酔が原因かどうか証明できない」という医療訴訟上の問題もあるため,相対禁忌として扱われます.
📘 硬膜外カテーテルが血管内留置を確認する方法にはどのようなものがありますか. 
  • まずは吸引テストで血液が引けてこないかを確認します.
  • 吸引テストに加えて,テストドーズを行います.1.5%リドカイン+20万倍アドレナリンを3mL程度注入し,心拍数の有意な増加(目安として20/分以上)や血圧上昇がみられれば血管内誤注入を疑います.
  • ただし,テストドーズには限界があり,β遮断薬服用中の患者や高齢者,全身麻酔下では心拍数の反応がマスクされることがあります.また,妊婦ではアドレナリンによる子宮胎盤血流減少のリスクがあるため,使用は避けたほうが無難です.
補足・解説
  • テストドーズは万能ではなく,偽陰性もあるため,少量ずつの分割投与が最も重要な安全対策です.硬膜外への局所麻酔薬投与は常に分割投与で行い,一度に大量投与しないことが原則です.
  • また,くも膜下に誤挿入している場合は,少量の局所麻酔薬投与でも急速に麻酔域が広がります.この場合は大抵,吸引テストで髄液がだくだくと引けてきていると思いますが・・.

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