まっすー


📘:書籍版に記載
🔵 青文字:重要
🔴 赤文字:最重要
Contents
📝 問題リスト
🤔 褐色細胞腫の基礎知識(▼)
- 📘 褐色細胞腫を疑う症状・所見を述べてください
- 褐色細胞腫の診断に使用される検査を挙げてください
- 循環血液量が減少しやすい理由を説明してください
🤔 褐色細胞腫の術前管理(▼)
- 📘 褐色細胞腫患者の術前管理の概略について説明してください
- 📘 α遮断薬によるコントロール後にβ遮断薬を用いる理由を述べてください
- 📘 褐色細胞腫の術前コントロールにおける目標値について説明してください
- 📘 術前の治療開始から手術までのおおよその期間と,容量負荷(循環血液量補正)の方法について説明してください
🤔 褐色細胞腫の麻酔管理(▼)
- 📘 褐色細胞腫摘出術の麻酔計画について説明してください
- 📘 術中に準備すべき降圧薬・昇圧薬を挙げ,使い分けの要点を述べてください
- 📘 褐色細胞腫摘出術中にはどのような循環動態の変化が予想されますか.またその対処について説明してください
- 📘 術中に異常高血圧等により褐色細胞腫の存在が疑われた場合にはどのように対応しますか?
🤔 褐色細胞腫の術後管理(▼)
- 📘 褐色細胞腫摘出術の術後合併症を挙げて説明してください
- 📘 ICU管理で特に観察する項目を挙げ,残存高血圧の考え方も述べてください
👥 はじめに



最近の試験では見ない気がします



だね.単純な副腎腫瘍摘出術で出るよりは,別の手術中のバイタル異常で発見されたり,異所性なんかで出題される可能性はあるね



たまたま見つかっても取りに行ったらダメなんですよね?



そう.取りに行くのはまた今度.また偶発的に見つかったのが手術開始直後とかだったら一旦手術は中止にするのが無難かな.虫垂みたいにもうすぐ取れるとかだったら,可能な限り手術を早めに終ってもらおう.



フェオクロだと思って実は違ったらフェオシロって言うんですよね



それ教授の参加するプレゼンのときとかに言うなよ.
Keywords
褐色細胞腫 異常高血圧 フェントラミン ノルアドレナリン β遮断薬 PPGL
🤔 褐色細胞腫の基礎知識
📘 褐色細胞腫を疑う症状・所見を述べてください
- 典型は頭痛・発汗・動悸です.
- これに高血圧(発作性/持続性)を高頻度に伴います.
補足・解説
- 副腎髄質のクロム親和性細胞から発生するカテコラミン産生腫瘍で,副腎外の傍神経節から発生するものはパラガングリオーマ(paraganglioma)と呼ばれます.現在はこれらを総称して PPGL(pheochromocytoma and paraganglioma)と呼びます.
- 臨床像としては 5P(Pressure, Pain, Perspiration, Palpitations, Pallor) が有名です.
- 随伴所見として体重減少,耐糖能異常,起立性低血圧,カテコラミン心筋症(たこつぼ様含む)があります.
- 発作性高血圧の誘因としては,疼痛,不安,体位変換,気腹,腫瘍圧迫などがあります.
- 診断は,血中/尿中のメタネフリン分画(+カテコラミン),CT/MRIによる画像診断,¹²³I-MIBGシンチグラフィなどが用いられます.
褐色細胞腫の診断に使用される検査を挙げてください.
- 生化学的スクリーニングとして,血漿遊離メタネフリンまたは尿中分画メタネフリン(必要に応じて尿中カテコラミン)を測定します.
- 陽性であれば CT/MRI による画像検査(局在診断)と組み合わせて総合的に診断します.
- ¹²³I-MIBG シンチグラフィなどは,機能評価や転移・多発の検索として追加されます.
補足・解説
- 血漿遊離メタネフリンや尿中分画メタネフリンは感度が高い反面,偽陽性もあるため,採血条件に注意が必要です(座位で採血すると偽陽性が増えるため,30分以上の臥位安静後に採血することが推奨されています).
- スクリーニング陽性=即手術ではなく,画像検査や再検査を含めて総合的に判断します.
- PPGLの約3〜4割は遺伝性とする報告があり,若年発症,多発・両側性,副腎外発生,家族歴がある場合は,MEN2(RET),VHL,NF1,SDHx変異などの遺伝性症候群を念頭に置く必要があります.術後も含めて遺伝学的評価を検討することが推奨されています.
循環血液量が減少しやすい理由を説明してください
- 慢性的なカテコラミン過剰により末梢血管収縮と高血圧が持続し,これに伴う圧利尿・ナトリウム利尿で循環血液量が減少します.そのため,見かけ上は高血圧でも血漿量は減少傾向にあります.
補足・解説
- 腫瘍摘出後や術後には,カテコラミンの急減による血管拡張が加わり,著明な低血圧をきたしやすくなります.このため,術前からのα遮断と容量負荷が重要です.
🤔 褐色細胞腫の術前管理
📘 褐色細胞腫患者の術前管理の概略について説明してください.
- 3本柱としては,α遮断薬,循環血液量補正,血圧・心拍数の安定化です.
- 高血圧を伴う典型的なPPGLでは,原則としてまずドキサゾシンなど選択的α1遮断薬を術前1〜2週間以上投与し,血圧と脈拍を安定させます.
- α遮断と並行して,高塩分食と十分な水分摂取による 循環血液量の補正 を行います.
- β遮断薬の使用はα遮断薬により十分にコントロールがついてから,頻脈や不整脈が見られる場合のみに使用します.
- 術前の血圧安定化の目安としては,一定期間,血圧がある程度安定した範囲内に収まっていることや,不整脈や心電図上の虚血性変化がコントロールされていることなどが挙げられます.
補足・解説
- α遮断薬による十分な治療により,術中のカテコラミンサージによる急激な血圧変動リスクを減らすことができます.本邦ではドキサゾシンが代表的です.
- 海外ではフェノキシベンザミン(非選択的・非競合的α遮断薬)が標準とされているようですが,本邦では保険適応がなく入手困難です.ドキサゾシン・プラゾシンは起立性低血圧が比較的少なく使いやすいとされています.
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