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Contents
📝 問題リスト
- 穿刺手技・カテーテル留置による合併症
- 中心静脈カテーテル,肺動脈カテーテル挿入に伴う主な合併症について説明して下さい.
- 肺動脈カテーテル挿入中,ガイドワイヤやカテーテルによりにAPC,VPC,VTなどの不整脈が生じた場合にはどのように対処しますか.
- 中心静脈カテーテル,肺動脈カテーテル留置時の動脈穿刺の予防あるいは穿刺後確認のためにはどのような方法がありますか.
- 動脈を誤穿刺した場合,さらにカテーテル(あるいはシース)をがっつり留置してしまった場合はどうしますか.
- シース(や中心静脈カテーテル)を留置したが逆血がない,あるいは逆血がないルーメンがある場合にはどうしますか.
- 肺動脈カテーテル挿入に伴う肺動脈損傷(肺動脈破裂)の要因にはどのようなものがありますか?
- 肺動脈カテーテル挿入に伴なう肺動脈損傷を防ぐにはどのような方法がありますか?
- 肺動脈カテーテルによる肺動脈損傷を起こした場合,どのように対応しますか?
- 肺動脈カテーテルが抜けない,全く動かない,動かそうとすると不整脈が出る,などの場合には何を疑いますか?
- 中心静脈カテーテル挿入時・抜去時に空気の流入が生じて空気塞栓を起こすことがありますが,どのように予防を行いますか?
- カテーテル留置による感染予防
- 高度バリアプレコーションはどのように行いますか.また行う理由を答えてください.
- 中心静脈カテーテル留置部位としての内頸静脈,鎖骨下静脈,大腿静脈をCLABSIが生じる頻度が高い順に並べてください.
- 穿刺前〜穿刺までのCLABSIの予防法について説明してください.
- 穿刺後のCLABSIの予防法・管理で推奨されていないことを列挙してください.
- CLABSIが疑われる場合にはどのように対応しますか.
👥 はじめに

CVC・PACと言えば合併症の宝庫と言ってもいいくらいたくさんありますね



そう.比較的軽度なものから,重篤なものまでさまざまやね.かつ感染予防も筆記試験ではよく問われるね.



今までは入れるのに必死でしたけど,気をつけながら頑張ります!



麻酔科学会のHPからダウンロードできるプラクティカルガイドは必ずDLすること!
Keywords
中心静脈カテーテル 肺動脈カテーテル 感染予防 カテーテル関連血流感染症(CLABSI)
日本麻酔科学会ウェブサイトへのリンク
🤔 穿刺手技・カテーテル留置による合併症
Q. 中心静脈カテーテル,肺動脈カテーテル挿入に伴う主な合併症について説明して下さい.
- 穿刺部位にもよりますが,中心静脈カテーテル留置では,動脈の誤穿刺,動脈内留置,血腫による気道の圧迫・狭窄,気胸・血胸(特に鎖骨下静脈穿刺),上室性不整脈などがあります.
- 肺動脈カテーテル留置では上記に加えて心室性不整脈,肺動脈損傷(破裂),心内膜損傷などがあります.
- 中心静脈カテーテルや肺動脈カテーテルに関しては,筆記試験・口頭試験・実技試験問わず毎年なんらかの形で出題されていますので,実際に手技を行う際は,色々な注意点について研修医等に教えながら,いなければ若手の看護師さんなどに説明しながら行うようにしましょう!
- ほかにも特に左鎖骨下静脈穿刺の際の胸管損傷と乳び胸,大腿静脈穿刺の際の大腿神経損傷や腹腔穿刺などもあります.
Q. 肺動脈カテーテル挿入中,ガイドワイヤやカテーテルによりにAPC,VPC,VTなどの不整脈が生じた場合にはどのように対処しますか.
- ガイドワイヤーやカテーテルが右房や右室に入ると不整脈を生じます.
- 静かに引き抜くことでほとんどは改善します,不整脈が収まったら手技を再開します.VPCが続くようであればリドカイン1mg/kg程度を静注します.
- VTが生じた場合,手を止めて待ってもリドカインでも収まらないような場合にはDCをかけます(ACLSに準じる).
- 体の小さい患者さんでは深くなりがちなので注意が必要ですね.
Q. 中心静脈カテーテル,肺動脈カテーテル留置時の動脈穿刺の予防あるいは穿刺後確認のためにはどのような方法がありますか.
- 圧ラインにつないでみる(動脈圧波形が出る),血液ガス検査を行う,レントゲンでカテーテル走行異常を確認する,エコーで確認するなどの方法があります.
- とりあえずエコーを使いましょう.解剖学的位置,圧迫による潰れ方,壁の性状,カラードプラーなどを用いて確認します.複数の麻酔科医が関わるとより安全かもですね.また,大腿静脈穿刺の際の神経損傷も防止することができます.
- 静脈の下に動脈が重なっている場合,静脈を貫いて動脈に刺さることがあるので,先端を確実に描出できるようにします.
- 穿刺後,穿刺針の外筒を留置して圧ラインに接続して確認すればなおよい(低圧系であることそ確認.少々面倒).カテーテル(あるいはシース)を留置した後は圧ラインにつないで圧を確認するとなおよい.
- ガイドワイヤーを留置した後は,静脈内にガイドワイヤーがあるかどうかをエコーで確認します.
- 心不全があったりショック状態の場合は,右心系の圧が上がっており,どくどく血が逆流したりして背筋が冷えることがあります.周りもえっ?って顔をします・・.上記が確認できていればまず大丈夫ですが・・.
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