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Contents
📝 問題リスト
- 筋弛緩薬の基礎知識
- 非脱分極性筋弛緩薬,脱分極性筋弛緩薬それぞれの作用機序について説明してください.
- スキサメトニウムの副作用・禁忌について説明してください.
- 筋弛緩モニタリング
- 筋弛緩モニターの較正はどのタイミングで行いますか?
- 筋弛緩モニタリングに使用する代表的な神経と,その支配筋を挙げてください.
- 筋弛緩モニタリングにおいて,刺激する神経上(例えば尺骨神経)に電極を貼付しますが,中枢側と末梢側のどちらを陽極にしますか?
- 筋弛緩モニターを使用して神経刺激する場合にはどの程度の刺激電流を用いますか? 代表的な刺激する神経別に回答してください.
- 筋弛緩モニタリングにおいて,最も用いられる刺激モードについて説明してください.
- 一般的な開腹手術中の筋弛緩レベルはどの程度に維持しますか?
- 筋弛緩モニタリングを各部位で行う際のシェーマを書いてください.
- 脳梗塞で片麻痺がある場合,筋弛緩モニタリングは麻痺側と非麻痺側のどちらで行いますか?
- 筋弛緩の拮抗と筋弛緩拮抗薬
- 筋弛緩モニターによるモニタリングにおいて,筋弛緩の拮抗が不要とされるレベルはどのくらいですか?
- 筋弛緩拮抗時に用いられるアトロピンとネオスチグミンの作用機序を説明して下さい.
- コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミンなど)の副作用について説明してください.
- スガマデクスの作用機序を説明してください.
- スガマデクスの具体的な使用法を説明してください.
- 手術終了時にも深い筋弛緩状態にある場合,どのように対応しますか?
- スガマデクスが使用された手術において,比較的早期(1時間後など)の再手術時が申し込まれた際の気管挿管時の対応を説明してください.
筋弛緩薬・筋弛緩モニタリング概略

過去にも結構出てる分野ですよね?



そうだね.特に肥満患者に対する投与量や,筋弛緩モニターの使い方,電極の貼る位置など,色々と問われてるね.特殊な問題は出しにくい分野だと思うから,日ごろからきちんと使ってれば大丈夫👍
Keywords
脱分極性筋弛緩薬 非脱分極性筋弛緩薬 スキサメトニウム ロクロニウム スガマデクス 筋弛緩拮抗薬 アトロピン ネオスチグミン コリンエステラーゼ阻害薬 筋弛緩モニター TOFウォッチ® 筋弛緩モニタリング
🤔 筋弛緩薬の基礎知識
Q. 非脱分極性筋弛緩薬,脱分極性筋弛緩薬それぞれの作用機序について説明してください.
- 脱分極性筋弛緩薬(スキサメトニウム)はアセチルコリン受容体と反復的に結合し,終板を持続的に脱分極させることで筋弛緩を引き起こします.
- 非脱分極性筋弛緩薬(ベクロニウム,ロクロニウムなど)はアセチルコリンと競合的に受容体に結合し,アセチルコリンの作用を阻害することで筋弛緩効果を発揮します.
- 現在供給の問題もあり,スキサメトニウムはほとんど使用されていないはずです.
- また,悪性高熱症の懸念,高カリウム血症等の副作用の観点からも非脱分極性筋弛緩薬やその拮抗薬スガマデクスに対するアナフィラキシーなどがない限り,その使用頻度はかなり少なくなっていました.
- スキサメトニウムはアセチルコリン2分子で構成されてます.非脱分極性筋弛緩薬と違ってスキサメトニウムはアセチルコリンエステラーゼによって分解されないので,神経筋接合部でアセチルコリン受容体と反復的に結合することで電位依存性ナトリウムチャネルを開き終板を脱分極させます.この脱分極状態が維持されることにより筋弛緩効果を発揮します.その際に一過性の線維筋攣縮が生じます.
Q. スキサメトニウムの副作用・禁忌について説明してください.
- 高カリウム血症,悪性高熱症,眼・脳・胃内圧の上昇,洞性徐脈(小児の2回目以降の投与で起こりやすい)などがあります.
- 投与を避ける症例としては,悪性高熱症の既往(家族歴含む)のある患者,広範囲熱傷(受傷後1週間以上経過したもの),重症外傷(広範囲挫滅創のある場合),高カリウム血症患者,尿毒症,長期臥床・四肢麻痺患者,神経筋疾患患者(筋ジストロフィ患者など)などです.
🤔 筋弛緩薬モニタリング
Q. 筋弛緩モニターの較正はどのタイミングで行いますか?
- 筋弛緩薬投与前に行います.起きてる時にしてもいいんですけど,それなりに痛いので静脈麻酔薬(鎮静薬)投与後,筋弛緩薬投与前の間に行います.
- 迅速導入のときはごめんなさいっていって覚醒時に先にしてます😅.
- 較正を適切に行わないとモニタリングの精度は低下します(意外に大学レベルでもきちんと行っている施設は少ないとか・・・😅?).
Q. 筋弛緩モニタリングに使用する代表的な神経と,その支配筋を挙げてください.
- 尺骨神経-母指内転筋(最も頻用),後脛骨神経−短母趾屈筋,顔面神経−皺眉筋,顔面神経−眼輪筋,咬筋神経−咬筋などがあります.
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