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✅ 病状が安定しているか確認
2025年版GOLDガイドラインで最も重要なポイントは,「最近の増悪がないこと」.
過去4週間以内に,呼吸困難の悪化,膿性痰,抗菌薬の使用などがあれば予定手術は延期を検討します.
急性増悪中の手術は,術後肺合併症のリスクを大きく高めます(まぁそりゃそうですよね・・).
緊急手術の場合は延期というわけにはいかないので,リスクに関する十分なインフォームドコンセントが重要です.
✅ 吸入薬は手術直前まで継続!
術前も吸入β₂刺激薬,抗コリン薬,吸入ステロイドは継続.
手術当日まで使用し続けることで,気道安定性を保ち,挿管時の気管支攣縮を予防できます☝️.
✅ リスク評価は“必要な人だけ”で十分
すべてのCOPD患者に肺機能検査が必要なわけではありません.
以下の場合に限定して実施を検討します.
- 胸部手術など高リスク手術
- FEV₁が50%未満と疑われる場合
- CO₂貯留の既往や現在貯留している場合
中等度リスクで安定していれば,臨床的評価のみで十分なことも多いです.
ただし,日本の現状においては,COPD患者さんはスパイロや血液ガスをとられることが多い印象があります.
✅ 術前介入は短期間でも効果あり
たとえ2週間でも,次の介入で術後合併症は減らせます.
- 呼吸リハビリ・インセンティブスパイロメトリ
- 禁煙🚭(8週以上が理想だが,短期でも効果あり)
- 栄養状態・アルブミン・Hbの確認(低アルブミンは独立リスク因子)
📝 まとめ(Take-Home)
- COPD術前管理の鍵は「最近の増悪なし」.
- 吸入薬は手術当日まで継続.
- 栄養・リハ・禁煙など,短期でも介入価値あり.
- FEV₁<50%またはCO₂貯留例では詳細評価を.
