術前の禁煙は何で必要!?【Quick Tips】

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はじめに

 みなさんはタバコを吸われますか?🚬😃.世の中は嫌煙ムードで愛煙家のみなさんは肩身が狭い思いをしていると思います.私が子どもの頃は禁煙と言えば火気厳禁の場所のみでしたし,そこかしこで普通に吸われていました.昔は男性喫煙率は9割を超えていたといいますし,今では考えられませんが,飛行機の中でも喫煙可能な時代もありました.
 会社などの休憩所はいわずもがな,病院でも医局の壁といえば,”ヤニ”のせいで,もともと白い壁も黄色になってましたしね😅

 そういう私は一度も吸ったことがありません.ハマりやすい性格なので吸い始めると止まりそうにないですが・・😅.なので吸いません( 。•̀_•́。)✧キリッ

🔷 周術期は禁煙推奨

 手術の前は主治医や麻酔科医から禁煙の指示が出されます.何故でしょう?.院内が禁煙になってるから?それも間違いではありませんが,禁煙は患者さん自身のためです.

タバコの何が悪いねん?😤🚬

 簡単に言うと,いろいろな合併症を起こす可能性が飛躍的に高まります.それは想像される肺合併症だけにとどまりません.

 ちなみに1日10本以上の長期喫煙患者では術後の肺合併症のリスクが2〜5倍にも増加すると言われています.

🔷 肺合併症とは?

  • 術中の気管支痙攣のリスクアップ
  • 喉頭痙攣のリスクアップ
  • 術中〜術後の無気肺のリスクアップ(喀痰・気道内分泌物の増加).高齢者では肺炎の原因にもなります.
  • これらは慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者さんなどでは致命的になる可能性もあります.

また,その他の悪影響として,術後創感染(SSI)のリスクアップにもつながります.

🔷 手術を受ける子どもにも悪影響!

 自分で吸って自分が不利益を被るのはある意味仕方がないとも言えますが,小児の手術が予定される場合,家庭内で喫煙者がいることは,小児の呼吸器合併症のリスク因子の一つとなっています.

 お子さんがいらっしゃる家ではできれば吸わない方が良いですね!!

では禁煙はどのくらいの期間が必要?

 可能であれば6〜8週間の禁煙!.この数字は,このくらいの期間禁煙を行うことで,術後の肺合併症リスクが減少するとされているからです.でもなかなか難しいんでしょうね.結局禁煙できなかったり,禁煙しましたと言っても(家族にも)隠れて吸ったりする人もいます・・😡

 でも大丈夫,僅か数時間〜数日でもニコチン濃度や一酸化炭素濃度が低下し,いろいろなことが改善方向に向かうのでとにかく禁煙しましょう.

🔷 まとめ

 喫煙は周術期における肺合併症や創感染の大きなリスク因子です.

「どうせ直前にやめても意味がない」と思われがちですが,実際には数時間〜数日でも効果があります.できるだけ早く,できるだけ長く禁煙しておくことが重要です.

そのうち「禁煙補助薬や代替品」について詳しく解説しますので,気になる方はぜひチェックしてください!

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