🗣️ 神経学的モニタリング:各種誘発電位 | 麻酔科専門医試験口頭試問対策

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📝 問題リスト

  • ABR・AEP:聴性脳幹反応・聴覚誘発電位
    • ABR(聴性脳幹反応)はどのような手術で用いられますか. 
    • AEP(聴覚誘発電位)はどのように使用されますか?
  • 性感覚誘発電位(SEP)と運動誘発電位(MEP)
    • SEP,MEPはそれぞれどのような手術で用いられますか. 
    • MEPモニタリングを行う手術の麻酔方法の選択について述べてください.
    • MEPモニタリングと体温との関係について説明してください. 
    • 大脳皮質刺激を用いた運動誘発電位(MEP)で、陰極と陽極の極性が興奮に与える影響について説明してください. 
    • ベースラインMEPとは何ですか?簡潔に説明してください. 
    • コントロールMEPとは何ですか?簡潔に説明してください.
    • 閾値上刺激について説明してください. 
    • 最大上刺激について説明してください. 
  • MEP振幅低下時の対応
    • 脳神経外科手術中にMEPの振幅低下が認められた場合,どのように対応しますか? 
    • 脊椎手術中にMEP振幅低下がみられた場合にはどのように対応しますか? 
    • 胸部下行大動脈手術など大血管手術中に下肢MEP振幅低下が見られた場合にはどのように対応しますか? 
    • 大血管手術において,脊髄虚血によるものではないMEP低下にはどのような原因が考えられますか.
  • その他の神経刺激
    • 顔面神経刺激を行う場合の麻酔はどうしますか? 

👥 はじめに

まっすー

ここはMEPですね

さらりーまん

そう.なんといってもMEPの出題は随一.ほぼ毎年何らかの形で出題されてるね.モニタリングの基礎的な出題も過去にあったので要注意です.

まっすー

脊髄手術や大血管手術でも使われますもんね!

さらりーまん

そうそう.MEPが低下したときの鑑別と対処も頻出やね.麻酔科学会のモニタリングガイドも必見です.

Keywords

聴性脳幹反応(ABR) 聴覚誘発電位(AEP) 感覚誘発電位(SEP) 運動誘発電位(MEP) 顔面神経刺激 振幅低下 脊髄虚血 ベースラインMEP コントロールMEP 最大上刺激 閾値上刺激 振幅低下 MEP振幅低下 麻酔科専門医試験対策

MEPモニタリング時の麻酔管理のためのプラクティカルガイド

麻酔科学会ウェブサイトリンク

🤔 ABR・AEP:聴性脳幹反応・聴覚誘発電位

Q. ABR(聴性脳幹反応)はどのような手術で用いられますか. 
  • 聴神経鞘腫や脳幹部腫瘍,微小血管減圧術などの後頭蓋窩手術で用いられます.
  • これらの手術では聴神経や脳幹機能の温存が重要なためです.
Q. AEP(聴覚誘発電位)はどのように使用されますか?
  • AEPは0〜100で覚醒レベルを評価する装置(中潜時聴覚誘発電位を利用)で,脳死判定にも使用されます.クリック音による聴覚刺激を利用するため,聴覚障害患者では使用できません.
  • 特にプロポフォールの鎮静度に強い相関を示します.
  • 正常覚醒時には65〜85を示し,麻酔管理は30〜45で行います.
  • 集中治療室での鎮静時には40〜50で管理することがあります.
  • 25〜35は昏睡レベルです.

🤔 体性感覚誘発電位(SEP)と運動誘発電位(MEP)

Q. SEP,MEPはそれぞれどのような手術で用いられますか. 
  • SEPは脊髄・脊椎手術,大血管手術,内頸動脈内膜切除術(CEA)など,感覚路の評価が重要な手術で使用されます.特に脊髄虚血や神経圧迫による感覚障害の早期発見に有用です.
  • MEPは胸部大動脈手術,側湾症手術,脳腫瘍手術,脳動脈瘤クリッピングなど,運動機能の温存が重要な手術で使用されます.運動路(主に皮質脊髄路)の障害を早期に検出することができます
  • SEPとMEPは「神経の高速道路」の異なる車線を監視しているようなものです.SEPは「上り線(感覚)」,MEPは「下り線(運動)」を見ているイメージです.どちらも「渋滞(障害)」を早期発見することが目的です.
  • 麻酔では,SEPは揮発性麻酔薬の影響を受けやすく,MEPは筋弛緩薬の影響を強く受けます
Q. MEPモニタリングを行う手術の麻酔方法の選択について述べてください.
  • 吸入麻酔薬はMEPに対して抑制的に作用するために全静脈麻酔(通常プロポフォール,レミフェンタニルによる)が行われます.
  • 筋弛緩薬追加投与や持続投与も振幅が低下するため通常行われません.
  • 筋弛緩薬に関しては,筋弛緩モニターで,T1収縮高をコントロールの30〜50%に維持することで使用することも可能なようです(あえて使うことはしませんが).
  • 体温低下も振幅に影響するため,適切に保温・加温が必要です.

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