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Contents
📝 問題リスト
- NSAIDs・アセトアミノフェン
- NSAIDsの作用機序を説明してください.
- アセトアミノフェン注射液(アセリオ®)の投与方法と最大投与量(1回 or 1日)について説明してください.
- NSAIDsの主な副作用を挙げてください.
- シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)選択的阻害薬投与時の注意点を説明してください.
- アセトアミノフェン過量投与による副作用と対処について説明してください.
- 鎮痛補助薬基礎
- 鎮痛補助薬にはどのような種類がありますか.
- 鎮痛補助薬を投与による副作用や注意点を述べてください.
- 坑痙攣薬
- プレガバリン・ガバペンチンの作用機序を簡単に説明してください.
- プレガバリンの使用方法を説明してください.
- プレガバリンの投与前に必要な検査を挙げてください.
- プレガバリンの副作用を挙げてください.
- 抗うつ薬
- 三環系抗うつ薬(アミトリプチリン)の代表的な副作用について説明して下さい.
- 抗うつ薬の長期投与患者では上記の副作用以外にどのような注意が必要ですか?
概略
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ポイントを教えてください
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ここも単独で聞かれることはもうあまりないと思うけど,ポイントは各薬物の副作用かな
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プレガバリンの腎機能障害とかですね.
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一応アセトアミノフェン中毒の対処も確認しておこうか
Keywords
NSAIDs アセトアミノフェン プレガバリン(リリカ®) 抗うつ薬 アミトリプチリン シクロオキシゲナーゼ COX QT延長症候群
🤔 NSAIDs・アセトアミノフェン
Q. NSAIDsの作用機序を説明してください.
- シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害によりプロスタグランジンの合成を阻害します.
- それにより,抗炎症作用,鎮痛作用(痛覚閾値の上昇),解熱作用(視床下部の体温設定点を正常化)を発揮します.
- 知っての通り,COXには主にCOX-1とCOX-2の2種類があります.
- 従来のNSAIDsはCOX-1とCOX-2の両方を阻害しますが,現在はCOX-2選択的阻害薬(エトドラクなど)もよく使用されています.
Q. アセトアミノフェン注射液(アセリオ®)の投与方法と最大投与量(1回 or 1日)について説明してください.
- 最大投与量は1回1000mg/回,4000mg/日です.
- 体重50kg未満(小児を含む)であれば1回15mg/kg,一日投与量60mg/kgまで.
- 15分以上かけて投与します.
Q. NSAIDsの主な副作用を挙げてください.
- 胃粘膜障害やそれによる消化管出血,止血機能の低下,があります.
- また,アスピリン喘息患者には要注意です.
- また,通常の使用ではまれですが,長期にわたる使用では,肝機能障害や肝腎機能障害や骨修復・生成への悪影響,汎血球減少症などを生じる可能性があります.
- アスピリン喘息は,COX阻害によりロイコトリエンの生成を増加させることが原因となります.
Q. シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)選択的阻害薬投与時の注意点を説明してください.
- 胃粘膜障害の副作用は少ないですが,腎機能障害の発生は減らない点と,心血管系のイベントの発症リスクを高める可能性があるということです.
- COX-2選択的阻害薬はCOX-2選択性が高いため,COX-2の作用であるPGI2(血小板凝集抑制作用あり)の産生を抑制しますが,血栓形成促進作用を持つトロンボキサンA2の産生は抑制しません(これはCOX-1の作用).
- この不均衡により,血小板の活性が相対的に優勢になり,血栓形成や心血管系イベントのリスクが高まると考えられています.
- 特に長期の服用では注意が必要です.
Q. アセトアミノフェン過量投与による副作用と対処について説明してください.
- 用量依存性の肝障害が有名です.大量投与や自●目的での大量服薬では生命にかかわります.
- 大量服用や誤投与の場合は肝機能検査(AST,ALT,ビリルビンなど)を行い,集中治療室で管理します.
- 中毒の治療にはN-アセチルシステイン(NAC)を投与します.
- アセトアミノフェンは通常グルクロン酸抱合と硫酸抱合で代謝されます.
- アセトアミノフェンの大量投与時にはCYP2E1による代謝が増加し,肝毒性のある中間代謝物(NAPQI)が生成されます.
- このNAPQIを解毒するためにグルタチオンが重要な働きをしますが,大量投与ではこのグルタチオンが枯渇して肝障害が生じます.
- 肝障害は通常,服用後24〜48時間で発現します
- 治療薬のNACはグルタチオンの前駆体として作用します.
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