生理・モニタリング

自律神経系・末梢神経系🆓

神経線維

基礎知識

末梢神経の線維の種類を挙げてください。
  • 末梢神経はAα、Aβ、Aγ、Aδ、B、C線維があります。

🌟有髄繊維における跳躍伝導では何チャネルが主に働きますか?
  • ナトリウムチャネルです。(58B9)

🌟末梢神経線維のうち、髄鞘を持たないのは何線維ですか?
  • C線維(交感神経節後線維)は無髄線維です(A、Bは有髄)。(54B8)

🌟Aγ線維は運動神経ですか?感覚神経ですか?自律神経ですか?
  • 運動神経です。(59A61)(55A77)(53A87)

🌟Aβ線維は何を伝えますか?
  • 触覚、固有覚(深部覚)です。(59A61)(58A9)(55A77)(53A87)

🌟Aδ線維は何を伝えますか?
  • 痛覚・冷覚・触覚です。(59A61)(55A77)(53A87)

🌟交感神経節前線維と節後線維はどれぞれ何線維ですか?
  • 節前線維がC線維、節後線維がB線維です。(59A61)(55A77)(54B8)(53A87)

末梢神経線維のうち、最も太く、最も伝達速度の速いものはどれですか?
  • Aα線維です(アルファベット順に伝導速度は低下します)。

🌟Aδ線維の伝導速度はどのくらいですか?
  • 5〜25m/秒です。(58B9)
  • Aα線維、Aβ線維の伝導速度(最速)は30〜120m/秒です。

🌟末梢神経線維のうち、最も細く、最も伝達速度が遅いものはどれですか?
  • C線維です。(54B8)
  • 伝導速度はsCが0.7〜1.3、dCが0.1〜2.0m/秒です。。(58B9)

自律神経節前ニューロンの線維は何線維ですか?
  • 有髄線維で伝導速度が比較的遅いB線維です。

🌟自律神経節後ニューロンの線維の大部分は何線維ですか?
  • 大部分が無髄のC線維で、内臓の効果器に終末します。(54A30)

🌟知覚神経は脊髄のどこに入力しますか?
  • 脊髄後角です。(58B9)

🌟Aβ線維は脊髄のどこに入力しますか?
  • 脊髄後角第Ⅲ、Ⅳ、V層に入力します。(59A32)(55A9)

 

痛覚伝導路

一次ニューロンの神経細胞はどこに存在しますか?
  • 後根脊髄神経節に存在します。

二次ニューロンにはどのような種類がありますか?
  • NSニューロン(特異的侵害受容器:侵害刺激が加わった時のみ反応)とWDRニューロン(広作動域:侵害刺激ではない刺激にも反応する)です。

NSニューロンとWDRニューロンはそれぞれどこに存在していますか?
  • NSニューロンは脊髄後角第I層、WDRニューロンは脊髄後角第Ⅳ、V、Ⅵ層です。

ポリモーダル線維と呼ばれるのは何線維ですか?
  • C線維です。

痛みを伝える線維は何ですか?
  • Aδ線維とC線維です。

Aδ線維とC線維はどのような痛みを伝えますか?
  • Aδ線維は一次痛(局在が明瞭な鋭く速い痛み)を伝えます。
  • C線維は二次痛(局在が不明瞭な遅い痛みや鈍い痛み)を伝えます。

🌟Aδ線維とC線維はそれぞれは脊髄のどこに入力しますか?
  • Aδ線維は脊髄後角第I、V層に入力します。(59A32)(55A9)
  • C線維は脊髄後角第I層に入力します。(59A32)(55A9)

Aδ線維とC線維から伝わった興奮はどこを通って視床に伝えられますか?
  • Aδ線維からの経路は大部分が対側の外側脊髄視床路です。
  • C線維からの経路は前脊髄視床路です。

 

自律神経の基礎知識

基礎知識

🌟自律神経の神経伝達物質にはどのようなものがありますか?
  • 交感神経節前線維、一部(汗腺や一部の血管)の交感神経節後線維はコリン作動性です。(57B6)(54A30)(54B8)
  • 交感神経節後線維の大部分はノルアドレナリン作動性(一部はコリン作動性)です。(57A12)

交感神経終末のノルアドレナリンは何と結合して貯蔵顆粒にありますか?
  • ATPです。

副腎髄質は何の一部が変化したものですか?
  • 交感神経節です.

自律神経障害の原因で最も多いのは何ですか?
  • 糖尿病です

慢性疼痛患者においては、脳脊髄液中のノルアドレナリン濃度は高くなりますか?低くなりますか?
  • 高くなります.

交感神経系

典型的な交感神経刺激症状を挙げてください。
  • 皮膚や腸管、心臓、肝臟、腎臓では血管収縮が認められるが、骨格筋、脳では血管拡張が生じます。

🌟交感神経節前線維はどの脊髄レベルのどこに起始核がありますか?
  • 交感神経節前線維は脊髄T1〜L3の灰白質の角内(中間外側細胞柱)に細胞体を有し、ここが起始核となます。(57A12)(55A27)(54A30)

🌟交感神経系の脊髄前根からの走行はどうなりますか?
  • 脊髄前根から白交通枝を介して交感神経幹に入ります。その後下記の3つのルートを取ります。
  • 入力した同レベルの交感神経節とシナプスを形成し、節後線維として灰白交通枝を経て脊髄神経に伝わます。(57A12)
  • 交感神経幹内を上行または下行し、異なるレベルの交感神経節とシナプスを形成します。(54A30)
  • 交感神経幹内ではシナプスを形成せずにそのまま通過し、椎前神経節で節後神経に変わります。(54A30)

心臓交感神経の節前線維はどこから生じていますか?
  • 心臓交感神経の節前ニューロンは胸髄(T1〜T4またはT5)の中間外側核から前根、白交通枝を経て交感神経幹に入る。その後一部が説後ニューロンとシナプスを形成、一部は頸交感神経節を経て心臓神経叢に連絡します。

🌟腹腔神経節にはどの脊髄レベルからの線維が入りますか?
  • 腹腔神経節にはT5〜T12までの神経が入り、肝臓や脾臓、腎臓、膵臓、小腸、近位結腸を支配します。(55A27)

血管平滑筋を支配しているのは交感神経ですか?副交感神経ですか?
  • 交感神経です(主にα1受容体とβ2受容体が分布しています。血管内皮細胞にはβ1受容体も存在しています)。

副交感神経系

副交感神経系の節前ニューロンの細胞体はどこに存在しますか?
  • 節前神経細胞は脳幹およびS2〜S4に存在します。

🌟脳神経12神経のうち、副交感神経を含むものは何ですか?
  • 動眼神経、三叉神経、顔面神経、迷走神経、舌咽神経です。(55A23)
  • 視神経は副交感神経を含みません。(55A24)(54A29)(52A30)

心臓を支配する副交感神経は、何神経ですか(2つ)?
  • 迷走神経(心臓枝)と、舌咽神経の一部です。

🌟副交感神経が活発になるのは呼気と吸気の終末のどちらですか?
  • 吸気終末です。(54B8)

ドパミン受容体

🌟DA1受容体はシナプス前とシナプス後、どちらにありますか?
  • DA1受容体はシナプス後、DA2はシナプス前にあります。(58A13)(52A33)

🌟DA1受容体は腎、腸管、冠血管の血管平滑筋に作用して収縮させますか?拡張させますか?
  • 腎・腸管、冠血管の血管平滑筋に作用して拡張を促します。(58A13)(52A33)

🌟DA2受容体はノルアドレナリン、アセチルコリンの遊離を促進しますか?抑制しますか?
  • 抑制します。(58A13)

🌟ナトリウム利尿に関与するのはDA1とDA2受容体どちらですか?
  • DA1受容体です。(58A13)(52A33)

🌟DA1とDA2受容体両方の拮抗薬には何がありますか?
  • ハロペリドールやドロペリドールなどです。(58A13)(52A33)

ハロペリドールの副作用にはどのようなものがありますか?
  • 錐体外路症状、QT延長症候群、悪性症候群、口渇、尿閉、麻痺性イレウスなどがあります。

自律神経刺激と主な臓器反応

循環器系の反応

洞房結節と房室結節の自律神経支配はどうなっていますか?(交感?副交感?両方?)
  • 交感神経・副交感神経系両方の支配を受けます.

頸動脈圧受容体からの求心性刺激は何神経を経由しますか?
  • 舌咽神経です.

心肺圧受容体を介する反射(Valsalve反射やBainbridege反射)の求心路は何神経ですか?
  • 迷走神経です.

α1受容体刺激により、細動脈、末梢静脈はどうなりますか?またその結果、体血管抵抗、静脈還流量はどうなりますか?
  • α1受容体刺激により細動脈が収縮し体血管抵抗は増加します。(組織血流の調節に必要なのは細動脈)。末梢静脈も収縮し静脈還流は増加します。

🌟細動脈、静脈、汗腺は安静時に交感神経と副交感神経のどちらが優位ですか?
  • 交感神経優位です。(59A77)(56A5)(53A32)

🌟末梢血管のα2受容体は、血管を収縮させますか、拡張させますか?
  • 血管を収縮させます(α2受容体刺激薬投与初期の血圧上昇はこれが原因)。(57B6)

呼吸器系の反応

気管支はβ2受容体刺激で拡張しますか?収縮しますか?
  • 拡張します。(収縮は副交感神経刺激)

🌟呼吸性不整脈は交感神経活動と副交感神経活動のどちらによるものですか?
  • 副交感神経活動の変化によるものです。(54B8)

消化器系の反応

🌟胆嚢の収縮は、交感神経、副交感神経どちらの刺激で収縮しますか?
  • 副交感刺激により収縮します。(53A26)(52A31)
  • 胆管の拡張はβ2受容体です。

小腸の蠕動は交感神経、副交感神経どちらの刺激で亢進しますか?
  • 副交感神経刺激です(寝てる時によく動くよね)。
  • 腹部手術によるアドレナリン作動性神経の活性化は、腸管運動を抑制します(α2受容体反応として抑制)(57B6)

🌟膵臓におけるインスリン分泌の促進と抑制にはそれぞれどの受容体刺激が関与しますか?
  • α2受容体刺激でインスリン分泌が抑制され、β2受容体刺激でインスリン分泌が促進されます。(57B6)(55A23)(53A26)(52A31)

その他の反応

🌟血小板凝集・顆粒放出はどの受容体刺激で生じますか?
  • α2受容体です。(53A26)(52A31)

汗腺の分泌増加(発汗)、唾液腺はどの受容体刺激で生じますか?
  • 汗腺の分泌増加(発汗)はα1刺激です。
  • 唾液腺は副交感神経刺激です。

🌟脂肪の分解は何受容体刺激ですか?
  • β1刺激です。(55A23)(53A26)(52A31)

🌟レニン分泌は何受容体の刺激で増加しますか?
  • β1受容体刺激です。(55A23)

🌟切迫早産の際に使用される子宮収縮抑制薬であるリトドリンはどの受容体刺激薬ですか?また、子宮を収縮させるのはどの受容体刺激ですか?
  • β2受容体刺激薬です。α1受容体刺激で妊娠子宮の収縮が生じます。(53A26)(52A31)

🌟β1刺激により心拍数、心収縮力はどう変化しますか?
  • 増加します。(55A23)

自律神経系の反射・機能評価

🌟Aschner反射について説明してください。
  • Aschner反射は眼球心臓反射のことです。迷走神経を介した徐脈や血圧低下を生じます(求心路は三叉神経第I枝)。(58A16)(57A2)(56A9)(53A28)

🌟Bainbridge反射について説明してください。
  • 心拍数および心収縮力の増大が認められる反射です(右房の伸展受容器に対する刺激が迷走神経を介して延髄に伝えらる。遠心路は交感神経。(59A41)(58A16)(57A2)(56A9)(55A26)(53A28)

🌟Bezold-Jarisch反射について説明してください。
  • 反射性の迷走神経刺激による徐脈や血圧低下、冠動脈拡張が生じます(左室の伸展受容器の刺激による。求心路は迷走神経)。脊髄くも膜下麻酔時の極端な徐脈や心停止の原因と考えられています。(58A16)(57A2)(56A9)(53A28)

🌟Cushing反射について説明してください。
  • 頭蓋内圧亢進による脳虚血により生じる高血圧と徐脈のことです。
  • 初期には交感神経が活性化し、心拍数増加、血圧、心収縮能が増大します。(58A16)(57A2)(56A9)(53A28)

Hering-Breuer反射について説明してください。
  • 肺膨張に伴う肺伸展受容器の刺激が、迷走神経を介して伝えられ、吸息中枢の抑制が認められることです。

🌟血管迷走神経反射について説明してください。
  • 腸間膜や骨盤内臓器の牽引、伸展、あるいは気道において迷走神経が刺激された場合に徐脈、呼吸停止、血圧低下などが生じる反射のことです。よく見るやつですね。求心路・遠心路ともに迷走神経。(58A16)(57A2)(56A9)(53A28)

受容器が右房にあるのは上記反射のうちどれですか?
  • Bainbridge反射です。

心拍数が増加または減少する反射は上記のうちどれですか?
  • 増加するのはBainbridge反射です。
  • 減少するのはAschner反射、Bezold-Jarisch反射、Cushing反射、血管迷走神経反射です。

交感神経系の機能評価に使用する手技や現象を挙げてください。
  • 握力運動負荷試験や(血圧上昇)、仰臥位から立位への体位変換に伴う血圧変動を見る(収縮期血圧の10mmHg以下の低下、拡張期血圧の10mmHg以下の上昇で一応の正常値)ものなどがあります。

副交感神経系の機能評価に使用する手技や現象を挙げてください。
  • 深呼吸負荷による心拍運動、体位変換に伴う心拍運動の解析、Valsalve手技による心電図上のR-R感覚の変動を見るものなどがあります。