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Contents
📝 問題リスト
- 気道評価
- 一般的な気道評価はどのように行いますか?
- Mallampati分類とCormack分類について簡単につい説明してください.
- 気道管理ガイドライン2014における,マスク換気と喉頭展開の両方の困難をを予測する12の危険因子を挙げてください.
- 一般的にマスク換気困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明して下さい.
- 一般的に気管挿管困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明してください.
- 一般的に気管挿管困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明してください.
- 困難気道が疑われる患者の気道評価を行ってください.
- 気道確保デバイス・補助デバイス
- 通常の喉頭鏡以外の気管挿管のための器具・補助器具には具体的にどのようなものがありますか.
- ラリンジアルマスクなどの声門上器具(SGA)をもちいるべきではない病態や手術を挙げてください.
- 喉頭鏡と各種ビデオ喉頭鏡の利点と欠点を挙げてください.
- フルストマック・迅速導入
- フルストマックとして扱う患者はどのような患者ですか.説明して下さい.
- フルストマック患者の導入前の処置,導入法はどのようにしますか.説明して下さい.
- 輪状軟骨圧迫の有用性に関してはどのような議論がありますか?
👥 はじめに

慣れてくるとぱっと見でだいたいやばそうかそうでないかが分かってきますよね



確かに.なので,いきなり困難!ってことはほとんどないけど,急患で意識があまりない患者では評価が不十分になりがちだから準備だけは確実にね.



ちなみに輪状軟骨圧迫ってどうなんですかね?昔から色々言われてるようですけど



議論はあるね.たとえ効果があったとしても適切に行わなければまったく意味がないばかりか,挿管の妨げにもなるから指導も重要だね.
Keywords
気道管理ガイドライン Mallampati分類 Cormack分類 挿管困難 換気困難 気道確保困難 SGA 声門上器具 ラリンジアルマスク ビデオ喉頭鏡 迅速導入 フルストマック 脱窒素 困難気道 輪状軟骨圧迫 Sellick法
https://anesth.or.jp/files/pdf/20150427-2guidelin.pdf(外部リンク)
apsf ニュースレター(外部リンク)
🤔 気道評価
Q. 一般的な気道評価はどのように行いますか?
- Mallampati分類,開口制限の有無,歯牙の状態,ヒゲ,
- Upper lip bite test,甲状オトガイ距離,顎の大きさ・後退の有無
- 頸椎可動性・可動域の確認
- 睡眠時無呼吸の有無(家族に確認),いびき
- 頸部周囲の手術歴や放射線療法の有無
- 前回手術データがあれば情報収集 などを確認します
Q. Mallampati分類とCormack分類について簡単につい説明してください.
- Mallampati分類は坐位で開口させ、舌を最大限に出させた状態で観察します.クラス1は軟口蓋,口峡,口蓋垂,口蓋弓が見える.クラス2は軟口蓋,口峡,口蓋垂(一部)が見える.クラス3は軟口蓋(口蓋垂の基部)のみ見える.クラス4は軟口蓋すら見えないです.
- Cormack分類は喉頭鏡で観察した声門の見え方の分類です.1度は声帯までしっかり見える,2度は声帯全体は見えない,3度は喉頭蓋のみ見えて声帯が見えない,4度は喉頭蓋すら見えない,です.
- ビデオ喉頭鏡の使用がメインになってから,あまりCormack分類を意識しなくなってしまいました・・ビデオ喉頭鏡でも通常の喉頭鏡のような使い方ができますが,普通の喉頭鏡と弯曲の度合いが違うので,ちょっと見え方も変わるんですよね・・.
- 万能のように感じるビデオ喉頭鏡ですが,まれにそれでも声門を認識しづらい患者さんがいるので,過信は禁物です.
- Cormack4は今まで2例しか見たことないです.
【参照】Mallamapti分類
【参照】Cormack分類 (Google画像検索)
Q. 気道管理ガイドライン2014における,マスク換気と喉頭展開の両方の困難をを予測する12の危険因子を挙げてください.
- 首が短くていびきをかく,歯がガタガタのデブのひげのおっさんをイメージするといいですね・・.
- この中には入っていませんが,咽頭癌手術後や,頸部に放射線治療を受けている患者,甲状腺術後の患者さん等では,頸部の伸展性が失われていたり,口腔内の解剖が変化している可能性もあるので要注意です.
Q. 一般的にマスク換気困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明して下さい.
- 顔面の変形(外傷や頭頸部手術後)や熱傷,外傷による瘢痕,上気道の腫瘍,巨舌,扁桃肥大,頚椎可動域制限(頚椎固定術),ネックカラー(外傷時),
- ひげ(押しつぶせないほどのあごひげや口ひげ),口角〜頬部にかけてのくぼみでマスクの隙間ができやすい患者や(特に総入れ歯の高齢者),肥満,巨大な顔面,睡眠時無呼吸の既往,いびきや鼻閉,下顎前突制限(下顎の後退),下顎角に指がひっかからない場合,などがあります.
- マスク換気さえできればあまり怖くはないのですが,顎が極端に後退していたり,下顎角にほとんど指がひっかからないような患者さんではかなり緊張しますね!
- 高齢者は歯牙欠損によるマスクフィットの低下,軟部組織の脆弱性,上気道の狭小化などの問題があります.また,STOP-BANGスコアは睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングだけでなく,マスク換気困難の予測にも有用です.
- STOP-BANGについては,こちら を参照.
Q. 一般的に気管挿管困難が予想される患者はどのような患者ですか.説明してください.
- 開口制限(35mm未満,3横指以下),オトガイ舌骨距離3横指以下,舌骨甲状軟骨距離2横指以下,
- Mallampati分類class2以上(特に3と4),下顎を上顎より前に出せない(アイーンができない),顎が胸につかない,頸椎の可動域制限がある,
- 肥満で太く短い首,突出した前歯,巨舌,少顎・後退した下顎などです.
- 喉頭鏡が入るスペースがほんとにない患者さんがいますが(意外とやってみるまで分からない場合もある),そのような場合は絶対に無理にごりごりしないこと!別の手段をとりましょう.
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