📘 帝王切開の麻酔【解いて学ぶシリーズ】

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この問題は 帝王切開の麻酔法選択【読んで学ぶシリーズ】の内容から作成しています.

帝王切開の麻酔法選択

01:00

以下のうち帝王切開の麻酔法に関して正しいものを全て選べ.

正解:①,②,④

① 帝王切開における全身麻酔では,母体が意識消失状態のため児の誕生に立ち会えず,心理的満足度が下ることがある. → 正しい


記載の通り.


② 区域麻酔が第一選択とされる理由として,全身麻酔と比較して周術期合併症発生率が低く,母体死亡リスクも低減するとの報告がある. → 正しい


区域麻酔は全身麻酔より周術期合併症が少なく,母体死亡も低減するとの報告があり,これが区域麻酔が第一選択とされる理由の一つである


③ 前置胎盤の帝王切開では大量出血のリスクが高いため,全身麻酔が第一選択とされる. → 誤り


前置胎盤では術中出血のリスクがあるが,母体循環動態が安定している限り区域麻酔が第一選択である.癒着胎盤で出血リスクが相当高い場合は,事前協議の上,全身麻酔が選択されることが多いと思われる.


④ 血小板減少を伴うHELLP症候群では硬膜外血腫のリスクが高まるため,区域麻酔は禁忌であり全身麻酔を選択する. → 正しい


HELLP症候群のように血小板減少やDIC傾向がある場合は,硬膜外血腫のリスクが高まるため区域麻酔は適さず,全身麻酔を選択する.


⑤ 脊髄くも膜下麻酔の利点として,手技が比較的簡便で迅速に施行できる点,麻酔の発現が速い点が挙げられるが,母体の意識が保たれるため手術中の不安が強いという欠点がある. → 誤り


脊髄くも膜下麻酔の利点として手技が比較的簡便で迅速に導入できる点,麻酔の発現が速い点は正しいが,「母体の意識が保たれるため手術中の不安が強い」という記述は誤りである。むしろ,母体の意識が保たれることは利点であり,児を迎えられる(母児の対面やパートナーの立ち会いが可能)ことが利点として挙げられている.


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