🗣️ 甲状腺・副甲状腺手術

Contents

📝 問題リスト

  • 甲状腺の解剖・生理(
    • 甲状腺の解剖学的位置と血管支配を説明してください
    • 甲状腺ホルモン(T3,T4)の産生・分泌調節機構を説明してください
    • 甲状腺ホルモンの主な生理作用を挙げてください
    • 甲状腺機能の評価に用いる検査項目と,それぞれの意義を説明してください
    • 反回神経および上喉頭神経の走行と機能を説明してください
  • 甲状腺摘出術の術前評価(
    • 甲状腺手術の術前評価のポイントを説明してください
    • 甲状腺機能亢進症の手術において,手術を延期すべき状態と,術前のコントロール目標について説明してください
    • 甲状腺機能亢進症の典型的な循環動態の特徴と,心房細動合併時の周術期管理を説明してください
    • 気管狭窄症状がある場合の術前評価で,確認すべき検査と画像所見を説明してください
  • 甲状腺摘出術の麻酔管理(
    • 気管狭窄患者の麻酔導入で避けるべきことと,気管チューブサイズの選択,麻酔導入法を説明してください
    • 甲状腺手術で用いられる体位と,麻酔管理上の注意点を説明してください
    • 反回神経の術中神経モニタリング(IONM)の目的,EMGチューブ留置位置,筋弛緩薬管理について説明してください
    • 反回神経モニタリングの信号消失(LOS)時の対応を説明してください
  • 甲状腺術後の合併症(
    • 主な甲状腺術後合併症を挙げてください
    • 甲状腺手術の抜管〜術後に気をつけることを説明してください.
    • 甲状腺術後に呼吸困難を認める場合,何を疑いどのように対処しますか
    • 甲状腺術後出血の好発時期と身体所見を説明してください
    • 甲状腺手術の術後出血で気道狭窄症状を起こしている場合の初期対応,および麻酔導入について説明してください
    • 甲状腺術後合併症を挙げてください.
    • 甲状腺術後出血の好発時期・機序・身体所見を説明してください
  • 甲状腺クリーゼ(
    • 甲状腺クリーゼの病態について説明してください.
    • 術中の甲状腺クリーゼを疑う所見について説明してください
    • 甲状腺クリーゼへの対処について説明してください.

👥 はじめに

まっすー

甲状腺は気道確保困難とセットみたいなもんですね

さらりーまん

そうだね.実際にはそれほど大きくない場合が多いけど,試験で出る以上はかなり大きく,呼吸困難で仰臥位になれなかったり,気管偏位があったり,換気・挿管が困難だったり.

まっすー

画像所見も重要ですよね.CTとか.あと術後出血

さらりーまん

そう.レントゲンやCTでの評価も大事.術後出血も危険な合併症だから,しっかりと答えられるように.

Keywords

甲状腺 副甲状腺 反回神経麻痺 甲状腺クリーゼ 術後出血 EMGチューブ 低カルシウム血症 テタニー 

🤔 甲状腺の解剖・生理

Q. 甲状腺の解剖学的位置と血管支配を説明してください.
  • 峡部は第2〜4気管輪前面,は甲状軟骨〜第5〜6気管輪付近に位置します.
  • 上甲状腺動脈(外頸動脈分枝)と下甲状腺動脈(甲状頸動脈分枝)が主な血液供給源です.
  • 静脈は上・中甲状腺静脈→内頸静脈、下甲状腺静脈→腕頭静脈へ還流します.
補足・解説
  • 血管走行には個人差が多いです.
  • 最下甲状腺動脈は,腕頭動脈や大動脈弓から直接分岐する変異(数%に存在)です.気管切開時の出血源となり得ます.
  • 甲状腺は体重あたりの血流量が最も多く,術中出血リスクが高い臓器です.
Q. 甲状腺ホルモン(T3,T4)の産生・分泌調節機構を説明してください.
  • 視床下部TRH → 下垂体前葉TSH → 甲状腺T3・T4分泌というHPT軸で調節されています.
  • T3・T4は負のフィードバックでTSH分泌を抑制します.
補足・解説
  • T4(サイロキシン):主に甲状腺から分泌.半減期約7日
  • T3(トリヨードサイロニン):約80%は末梢で脱ヨード酵素(D1/D2)によりT4から変換されます.生理活性はT4の3〜5倍,半減期約1日.
  • D3酵素:T4をrT3(不活性型)に変換します.重症病態ではD3活性上昇によりlow T3症候群(non-thyroidal illness)が生じます.
Q. 甲状腺ホルモンの主な生理作用を挙げてください.
  • 基礎代謝亢進(酸素消費量・熱産生増加)
  • 心血管系(心拍数・心収縮力増加、β受容体感受性亢進)
  • 神経系(交感神経活性亢進)
  • 糖代謝(糖新生・糖吸収促進)
  • 成長・発達(小児の発育促進)
補足・解説
  • 甲状腺ホルモンはカテコラミンの作用を増強します.甲状腺機能亢進症で交感神経症状が顕著となる理由です.
  • 甲状腺クリーゼが生じると,これらの作用が暴れます.
Q. 甲状腺機能の評価に用いる検査項目と,それぞれの意義を説明してください.
  • TSH:最も感度が高く,機能亢進で低下,機能低下で上昇します.
  • FT4:甲状腺からの分泌量を反映します
  • FT3:生理活性の指標,末梢変換も反映しています.
補足・解説
  • 総T4/T3遊離T4/T3の乖離について.TBG(甲状腺ホルモン結合グロブリン)の変動(妊娠↑、肝疾患↓、エストロゲン↑)で総ホルモンは変化しますが,遊離ホルモンは一定です.術前評価ではTSH単独ではなく,FT3・FT4も含めた総合評価が重要です.
Q. 反回神経および上喉頭神経の走行と機能を述べよ
  • 反回神経は迷走神経から分岐し,右は鎖骨下動脈左は大動脈弓を回って上行し,気管食道溝を這い上がるように走行して喉頭に至ります.輪状甲状筋を除くすべての喉頭筋(声帯の内転・外転・緊張調節)を支配しています.
  • 上喉頭神経も迷走神経から分岐し,内枝(感覚:喉頭蓋・声門上の知覚)と外枝(運動:輪状甲状筋支配=声帯緊張)に分かれます.外枝は上甲状腺動脈に伴走し,甲状腺上極付近で損傷リスクがあります.
補足・解説
  • 左反回神経は右より長く走行が深いため,損傷リスクがやや高くなります.
  • 反回神経は甲状腺下極付近で下甲状腺動脈と交差するため,この部位での損傷に注意が必要です(注意するのは外科医ですけど😅).

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