🗣️ 産婦人科①:妊娠・妊婦の基礎知識

さらりーまん

📘:書籍版に記載
🔴 赤文字:頻出・重要ポイント
どちらのマークもなし基礎知識・補足

Contents

📝 問題リスト

🤔 妊娠による変化・分娩(

  • 分娩第1〜3期はそれぞれいつからいつまでですか.また,その際の疼痛の神経支配は何ですか
  • 📘 妊娠による心血管系の生理学的変化について説明してください
  • 📘 妊娠による呼吸器系の生理学的変化について説明してください
  • 📘 妊娠による血液・凝固系の生理学的変化について説明してください
  • 📘 妊娠による上記以外の生理学的変化について説明してください
  • 📘 妊娠による吸入麻酔薬,局所麻酔薬への感受性はどう変化しますか?

🤔 胎児に関する知識(

  • 胎児循環の特徴を挙げてください
  • 📘 分娩前の胎児の状態が良好であること(well-being)はどのように判断されますか
  • 📘 分娩前の状態が良好でないこと(well-beingが障害されている)はどのように判断されますか
  • 胎児の一過性徐脈の種類を挙げてください
  • 📘 Apgarスコアについて説明してください

    👥 はじめに

    まっすー

    ここでのポイントは何ですか?

    さらりーまん

    それはもう妊娠による生理変化だね.特に循環.あとは胎児徐脈だね

    まっすー

    麻酔科医がずっと胎児心拍数陣痛図見てるわけではないので,なんか苦手です

    さらりーまん

    画像検索すると典型的なものはたくさん出てくるから見慣れておくことが大事だね.

    Keywords

    妊娠 妊婦 分娩 胎児循環 胎児心拍数陣痛図 早発一過性徐脈 遅発一過性徐脈 変動一過性徐脈 遷延一過性徐脈 サイナソイダルパターン Apgarスコア 

    🤔 妊娠による変化・分娩

    📘 分娩第1〜3期はそれぞれいつからいつまでですか.また,その際の疼痛の神経支配は何ですか.
    • 分娩第1期
      • 陣痛開始から子宮口全開大まで.この時期が最長で初産婦では10時間を超えます,経産婦はおよそその半分程度(ただし個人差が大きい).
      • 疼痛の神経支配はT10〜L1(子宮収縮,頸部拡張による内臓痛).
    • 分娩第2期
      • 子宮口全開大から児の娩出まで.1期に比べて短く(通常は1〜2時間程度),経産婦ではその半分程度.
      • 疼痛の神経支配はT10〜L1(子宮収縮に伴う内臓痛)に加えて,S2〜S4(児頭の下降に伴う産道・会陰の伸展による体性痛)が加わります.
    • 分娩第3期
      • 児の娩出から胎盤娩出まで.通常30分以内(経産婦では若干短い程度)
      • 痛みは比較的軽度で,子宮収縮・胎盤剥離に伴う内臓痛(T10〜L1)が中心ですが,胎盤の産道通過に伴う体性痛成分(S2〜S4)も関与します.
    補足・解説
    • 硬膜外無痛分娩では,第1期の内臓痛にはT10~L1,第2期の体性痛にはS2~S4のブロックが必要です.第3期は痛みが比較的軽度であることが多いですが,胎盤剥離や子宮収縮に伴う不快感がある場合もあります.
    • 分娩自体が問われる可能性は低いと思いますが,無痛分娩も出題され始めていますので,疼痛の神経支配はしっかりと押さえておきましょう
    📘 妊娠による心血管系の生理学的変化を挙げてください.
    • 心拍出量増加(約50%増)
    • 心拍数増加
    • 末梢血管抵抗の低下(プロゲステロン等の影響)
    • 循環血液量の増加(妊娠32〜34週でピーク,非妊時の約50%増加)
    • 心拡大・心雑音(機能性雑音)の出現

    などが挙げられます.

    補足・解説
    • 循環血液量は妊娠32〜34週でピークとなり,非妊時の50%増加xすると言われています(双胎ではさらに増加).
    • 心拍出量も同様に50%程度増加しますが,これは心拍数の増加と1回拍出量の増加の両方による影響です.
    • 体血管抵抗は,子宮胎盤循環の発達やプロゲステロンの血管拡張作用により大幅に低下します.その結果,収縮期血圧は大きく変わりませんが,拡張期血圧はやや低下する傾向があります.肺血管抵抗も低下します.
    • 妊娠後期の仰臥位では仰臥位低血圧症候群に注意が必要です.妊娠後期の仰臥位では,増大した子宮が下大静脈(および大動脈)を圧迫し,静脈還流が低下して心拍出量・血圧が低下します.対策として左子宮転位(left uterine displacement:LUD),すなわち右殿部にくさびやタオルを入れて骨盤を左に傾ける操作が重要で,これにより心拍出量が改善します.
    • また,血圧の変化が正常範囲を超える場合は,妊娠高血圧症候群などの病的状態を疑います.
    📘 妊娠による呼吸器系の生理学的変化について説明してください.
    • 増加するものとして,分時換気量(主に一回換気量の増加による,呼吸数は不変〜軽度増加),代謝亢進による酸素消費量
    • 減少するものとして,機能的残気量(FRC,横隔膜挙上による,約20%低下)
    • この結果,慢性的な呼吸性アルカローシスとなり,PaCO₂は約28〜32mmHgに低下します.非妊時の正常値(約40mmHg)に戻っている場合はむしろ換気不全を疑います
    補足・解説
    • 分時換気量は非妊時の約50%増加しますが,その主体は一回換気量の増加であり,呼吸数は不変〜わずかに増加する程度です.
    • 胸郭コンプライアンスは大きくは変化しませんが,横隔膜挙上によりFRCが約20%低下します.これに酸素消費量の増加(約20%増)が加わることで酸素予備能が低下し,麻酔導入時(特に迅速導入時)の無呼吸に対して非妊婦より著しく速く低酸素血症が進行します.
    • 気道に関しては,プロゲステロンの影響で気道抵抗は低下しますが,エストロゲンの影響で気道粘膜は浮腫傾向となります.気管チューブは通常より1サイズ小さめ(6.0〜6.5mm程度)を選択することが多いですが,浮腫の程度に応じて調整が必要です.
    • 麻酔導入時の無呼吸時(多くは迅速導入),低酸素血症(酸素飽和度低下)の進行が,非妊婦に比べて著しく速くなるので要注意!😨

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