☆お知らせ☆
麻酔科専門医試験体験談

56回麻酔科専門医試験体験談

体験談①

無事に3科目合格できました
青本のおかげだと思っています!!
今思えば、早めに購入して移動時などに読んでおけばよかったな…と強く感じました。
勉強対策
 1月から始めようかと思っていましたが、臨床が忙しく2月に入ってからのスタートとなりました。
7年分を2週、6年分を3週しました。知らなかった表や図をコピーして貼ったノートもしっかり作成しました。
ノート作成に時間がかかりすぎ、9月の連休前にようやく2週目に入れた状況です。もっと何週もする予定で始めたのに。。。
口頭試問は青本にガイドラインなどを書き加えて使用しました。
十分すぎるほど十分でした!
個人的にはTTEの模式図がわかりやすくて非常にありがたかったです。
全体としては、かなりガイドラインを重視していた印象です。細かいところまで出ていた気がします。直前ほ問題集しかみる余裕がなく、そこが反省点です。。
口頭試問
終始和やかにすすみました。
圧迫面接状態となった友人もおり、かなりメンタルやられていました。。
実技試験
舌癌の経鼻挿管
前処置説明
挿管チューブ鼻からある程度挿入
喉頭展開→見えない 状況が理解できず、「舌避けきれてませんでした」とか言ってると…し(試験官) この状態からどうやって挿管する?
私 チューブ抜いてマスク換気に戻ります
し ちがう!いいから挿管して!
私 ???じゃあ挿管チューブの上から換気します?
し ちがうよ、挿管してって言ったんだけど
私 は…はい、じゃあファイバーで…し OK(あっさり)
それでも挿管できないときはどうする??
→イエローゾーン突入なので、意識の回復と自発呼吸の再開を試みます
そのままミニトラック挿入へ
既往帝切妊婦のc/s
2本刺しはどこから?じゃあ刺してみて!
エピ入る→ルンバール入らないけどがんばる
入らなかったらどうしますか?→そのまま硬膜外でC/S
腕神経叢ブロック(斜角筋間)
ほそーいモデルが寝ていて、斜角筋間だして
横突起のなにをみる?
ブロックするならどこに薬まく?
前斜角筋、中斜角筋、胸鎖乳突筋はどこ?
使う薬は?濃度、量も。
作用時間はどのくらい?
PAカテ
模型にSGのシースだけいれて
私 メスないのですが
し 切らないでいいです
iPadに右房からウェッジまでの圧波形かいて
縦軸の目盛りは中央あたりに20mmHg、その下に10と5もあったかな…
PA波形はすべての時間帯に出ていたようですね…前日出たと聞いていたので、完全にノーマークでした。反省。
試験勉強は、知らないことばかりだったことを見につまされる、絶好の機会だったように思います。
今後も勉強していかないと…と思わされました。
来年のみなさん、頑張ってください。

体験談③

二回目の実技試験の体験記録です。

過去に接遇・態度がたりないという謎な手紙とともに実技試験のみ不合格でした。

それからは逆に、臨床業務をセーブました。

臨床技能は当時と比較して、相当落ちていると思います。

試験判定にとても不満があり、受験するのも迷いました。しかし、思う所あり、受験しました。

とりあえず接遇・態度を改めるため近くの山にこもって滝行、サービス・接遇検定受験、そしてアンガーマネジメント講習というのを行いました。

(利益相反はありません。効果は不明でした。滝行は楽しかったです。)

過去問は実技三年分くらいちら見しました。深くはやりませんでした。

キラキラした私服で行こうか最後まで悩んだのですが、スーツにネクタイ、革靴でほどほどにおしゃれして行きました。試験時間把握のためアナログの腕時計を付けていきました。

去年と異なり実技は3ブースでした。

それぞれ10分とのことでした。

最初に待機で座った席、隣の試験介助の職員の方がとてもきれいな方で、この日一番どきどきしました。

 

一つ目

番号と名前を名乗り試験開始。(それぞれのブースで番号と名前を言いました。)

 

◯幽門側胃切、硬膜外麻酔を、自分を研修医と思って施行してください。

手袋はしている設定でお願いします。

◯穿刺部位と穿刺部位の同定法を教えてください。やってください。

メルクマール 肩甲骨下縁、腸骨稜のヤコビー線を上げました。

Th7/8で行いました。

 

◯消毒してください。

0.5%クロルヘキシジンと10%ポピオンヨードをアレルギーなどに応じて選択します。1.5%オラネキシジンは消毒一回でいいです。

と言いながら二回消毒しました。

◯局所麻酔を投与して手技をしてください。

1%キシロカインで穿刺部位周辺に投与します。

その際に骨に当てて深さを把握します。

◯傍正中法、抵抗消失法で穿刺してください。

正中から一センチ下垂直に穿刺して、骨に当てて、そこから少し角度つけて、抵抗消失法で行いました。

3cmで抜けたのでシリンジをとるとドバドバ水出てきました。(爆)

 

華麗にかすかに引いて、ドバドバでなくなったので、何事もなかったように、抵抗消失するんでここで留置します。

針先5cm。つまり皮下からは8cm留置します。

と伝えました。

 

カテーテル接続、吸引までしました。

キットが初めて見るものだったので接続に少し時間かかりましたがなんとか出来ました。

 

◯何をどれくらい入れますか?

1%キシロカイン3ml入れます。

◯逆血ありました。

血管内留置、やり直します。

◯髄液引けました。どうなりますか。

シリンジがよどみます。

局所麻酔薬投与すると下半身しびれます。

 

「とんとんとn…」ドアノックされる。

◯終わりです。時間ギリギリでしたがここのブースは大丈夫です。がんばってください。

と。(いい話、いやいい試験官だなー。。。涙)

 

2つ目

経食道心エコー

予定手術で経食道心エコーいれました。と。

浅いまま。

◯中部食道四腔像で前尖出してください。

◯経胃短軸像出してください。

◯何か悪いところ指摘してください。

下壁の動き悪いです。

◯そこが悪いと心電図変化はどうなりますか。

2,3,aVFの心電図変化が見られる可能性があります。

 

CVC取りましょう。

◯体位は?

ヘッドダウン、首左に向けて、軽度進展させます。

(肩枕は成人では自分は入れないので言いませんでした。)

◯穿刺してください。手袋はしてます。清潔です。

水逆流あって普通に留置できました。

◯ワイヤーどれくらい進めますか。

15cmで。

◯ワイヤー進めたら不整脈でました。

2-3cm引きます。

◯150cmですが何センチ留置しますか?

14cmにしませう。

ワイヤーを、CVCの後ろからでたワイヤー持って血管内にワイヤーが進んでいかないようにします。といいながら留置しました。

◯逆血ないです。どうしますか。

CVCの曲がり、皮下、胸腔内、血管内留置を疑います。

レントゲン、造影で位置確認します。

エコーガイド下で行っているので、エコーでRA出して、撹拌生食を少し投与して見ます。

血管内にあるなら、右房にエアーが見られるので大丈夫でしょう。

もし何もなかったら血管外の可能性が高いです。

どちらにせよ位置確認します。

◯ありがとうございました。(時間あまり。)休んでてください。

 

3つ目

◯ダブルルーメン

◯150cm女の人。分離換気。右肺腫瘍?です。どんなチューブ使いますか。

ダブルルーメン35Frか小さい人なので32Frでしょうか。

◯ん?

すいません。35Frでいいと思います。。

◯はい。(用意されてた。DLT挿管済み人形)

◯留置したけど換気できません。

31cm留置されてます。深いと思うんですが。

◯……(返事なし)(頑なに位置を変えない。)

(何かをさとる。)ファイバーでとりあえずみたらよいですか?

◯ファイバーで判断してください。

ファイバーで確認する。

白、主気管支部分で運良く右B123が見えて、青側が奥に行っているのがわかったので、尖端が右にあるので、抜いて再留置しましょう。

◯介助しますのでやってください。

スルスルスルー(去年と違ってむちゃスムーズやな。。。臨床ではこんなものですが。。。)白で覗きながら浅くして、、青からファイバー入れ替えて右左確認して、左にファイバー誘導して再留置。

◯右上葉の同定…はさっきしてもらったしいいです。

あ、はい。ありがとうございます。

◯では右をしぼめる分離換気してください。

こっちクランプして、はい完成。

◯こっちとは??

(ええええ??)主気管支側、白側です。

◯はい。ではこれで分離できなかったので、ブロッカーで分離してください。

と言われ、毛布で隠された人形(挿管済み)と

挿管されてますね………。。

◯ブロッカー使ったことありますか?

はぁ。

◯留置してください。

留置しました。右分離なので右に先端を誘導しました。

何故か最初に入れたら先端が左にいっていて、

「えええ、普通行きにくいはずなのに左にいってしまいました笑」

と言ってしまいました。くるくる回して留置。

そこでバルーン膨らませて終わりです。

◯はい。では位置異常で起こることを教えてください。

深すぎる。上葉が換気されてしまう。

浅すぎる。両肺換気されてしまう。

さらに浅い。気道内圧あがるというかチューブに詰まって換気できなくなります。

◯はい。ありがとうございました。

 

(時間あまり。)

(ここで、実技不合格だった年の試験科目・内容がほぼ同じだったため思うところがあり、少し目頭が熱くなりました。)

過去に受けた実技試験と全く同じ項目でした。ありがとうございました。と雑談。

◯この試験は本来、落とすつもりでない試験なので。

◯去年は緊張していましたか?

それはわかりません。しかし、しっかり介助していただけたので。なんとかできました。助かりました。ありがとうございました。と伝えました。

 

問題は若干の違いがあるものの、不合格年と全く同じでした。

特に最後の分離換気はその年を彷彿とさせました。

しかし介助もスムーズで、人形も問題なく臨床に近かったのでなんとかなりました。

当時の人形のコンディションがどれだけ悪かったか。そもそもDLTを両手で思いきり留置させられたり、挿管介助がないのに挿管させようとしたりと言うものがなかったです。

所々で手袋はもう付けていますと言われたのも印象的でした。過去にそれだけで不合格になったという人もいるようで、そのようなくだらない不合格理由を作ることをなくす意図があるのでしょうか。

良心的な試験官でした。試験官のヒキがすべての試験だと思われました。

専門医試験の結果は大して気にしないことでしょう。

お金は標榜医であれば、非専門医でも生活に困らないくらい稼げます。

学術面は非専門医でも論文は受理されるし、学会活動も普通にできます。専門医なんてなくても困りません。何もかわりません。

別に転科したら済む話ですし。ある程度の麻酔科医であることの証明は、今なら欧米のブロック・経食道心エコーの資格試験、論文作成、学会活動などいくらでもあると思います。専門医試験に合格することが社会一般的な評価としては高いのかもしれませんが、評価はそれだけでないのも事実だと思います。

 

一つだけ、もし運悪く再試験になった方にメッセージがあるとしたら、

再試験で一緒になった人たちがいろいろ負のオーラで溢れていました。もちろんぐいぐいキている人もいましたが。

なんで俺がこんな試験受けなあかんのや?え~加減にせいや。

ふざけんじゃねぇぞ。

くらい堂々と、そしてきらびやかな格好で受験したらいいと思います。

本当に本当に試験会場の周辺が負のオーラで溢れていました。

サラリーマン先生や、いろいろ支えてくれていた方々ありがとうございました。

体験談③

4/1から勉強開始
土日はがっつり遊び平日のみ勉強。8月から土日の遊びは週1にして、片方は勉強するようにしました。逆に平日はちゃんとやろうと思って早く終わった日は7時くらいまで病院で勉強。勉強できた日で2時間くらい、それ以外の日は1時間から1時間半。ただし、これも8月くらいになるまでは家に帰っても勉強はしなかったし、飲みに行ったりも全然制限はせずという感じでした。日中は毎日のように外回りだったので、ほとんど勉強はできず。外勤先に行く途中の電車の時間とかは勉強に充ててました。基本、机に向かってる時は筆記の過去問、5年を重点的に、最後余った時間にプラス2年くらいやりました。口頭試問の勉強は5月くらいから、対策本を電車の中のみ勉強。
以下試験問題です。
口頭試問
とても和やかで、間違ったことを言うと必ず聞き返してくれて誘導してくれました。
1、8歳の慢性扁桃炎に対してレク
感冒症状あったが、1週間前に改善していた。
この子の問題点、麻酔方法、具体的な薬剤量。オペ後、リカバリーで出血あり、リオペへ。導入方法は、また薬剤量も。注意すること。
2、分娩後弛緩出血、30歳女性。他院から搬送バイタルサイン見せられ、ショックインデックスは?あと、その他の採血結果みせられ、輸血どうする?その他準備するものある?
出血は落ち着きオペ終わり、ICUへ。追加輸血はどうやって検討する?注意事項は?
実技試験
acls,pals
除細動まで。palsは院内であなたしかいないけど、どのタイミングで人を呼ぶ?
大腿神経ブロック、外側大腿皮神経ブロック
腸腰筋とか解剖も答えさせられた。
体格のいい人の換気が難しい。トリプルなんとかマニューバしてと。そのあと、igelから挿管チューブ入れて。
押し込み棒に気づかず、1つ下のチューブと連結させて挿管したら、部屋出る時にこんなことしてる施設があるんですねぇ、と少し嘆き節、、、
以上、口頭試問二問と実技三つ
合格しました!

体験談④

勉強は4月頃から始めてみるも実際にやる気になったのは9月になってからでした。
筆記試験
過去問5年分をA3周、B2周、C2周しました。おそらくAのみを3周して各選択肢の正誤を丸暗記してしまえば、6割はとれます。
後になって、実は便利なPDFファイルを作っていただいていたことに気づきました。ほぼ見てませんが、たぶんそれを丸暗記するだけでもよさそうです。まとめノート作る手間が省けます。
口頭試験
1題目。気胸で胸腔ドレーンいれてるけどair leakが続くのでブラ切除予定となった症例。
・術前に把握しておきたい呼吸器系のポイント5つ
・ダブルルーメン挿入してBFで観察したら、右上葉が気管気管支だった。どうする?→ブロッカーに入れ替え
・ブロッカーとダブルルーメンのメリットデメリット5つ
・片肺換気中の低酸素血症の鑑別と対応
・術後の創部慢性痛への対応
2題目。膵癌でオキシコドン定期内服中の、胃空調バイパス術症例。DES留置あり。
・DAPTを周術期どうするか
・循環に関して事前に把握しておきたい情報
・循環に関して術中の管理方針
・術後鎮痛はどうするか
・TAPblockしたら痙攣した。何?→局麻中毒
・局麻中毒への対応
・ICU入室後の治療コンセプト5つ
・息子さんへのIC。これは医療ミスか?と質問あり
→気管気管支は過去問になかったように思いますが、考えたらわかる内容でした。
実技試験
・筋弛緩の装着、何神経?何筋?
・尺骨神経と母子内転筋以外のペアを一つ示す
・こんにゃくで平行法と交差法でブロックする
・どうやって薬液いれますか?→奥からいれるが正解っぽい
・CV挿入。体位、ガイドワイヤー挿入の深さ、不整脈がでた際の対応、逆血なしの場合の対応を聞かれました
②横に定規や分度器あり、バイトさん相手に実際に測定する
・マランパチの測定方法。マランパチのやり方。この人何度?何度が挿管困難と対応する?
・頸部可動域の測り方は?制限ありの定義は?
・うけぐちの定義は?
・おとがい舌骨距離の測り方は?この人は何cm?正常範囲は?
・挿管困難予測因子5つ
7際HR30でも頸部で動脈は蝕知するSpO2は測れない症例のBLS(ACLS?)
・3か月のBLS
実技は、挿管困難の評価が過去問になかったように思います。普段、開口するかぐらいしか見ないのでほぼわかりませんでした。マランパチが挺舌した状態で評価とか知らない。頸部可動域の評価は試験後も何が正しいかよくわからず。
あと、小児の徐脈は心マというのを忘れて、アトロピンいれたりペーシングを先にしました。
実技は6割に達してないように感じましたが、結果的には合格しました。②のブースはみんなできなくて加点があったとしか思えないです。あと、小児ですぐ心マしなかったのは禁忌で一発アウトかと思いましたが大丈夫でした。
医師国家試験以来の大変な試験でした。当時と比べ、日々の臨床、当直、学会活動などもあり、過去問の解説も意味不明で相当大変でした。
口頭試問では先生の参考書をフル活用というか、それしか勉強しなかったです。
実技の気道評価系は正確には知らない項目ばかりでかなり焦りました。
筆記はpdfまとめファイルの存在を失念していたので、あれを使っていればもっと効率良かったかもしれません。
最終的には無事合格できたので、大変感謝しております。ありがとうございました。

体験談⑤

 三科目全て合格いたしました。

2冊ともよくまとまっており、自分で口頭試験の解答を作るのは時間的にも難しかったので、とても参考にさせていただきました。
おかげさまで、合格できて感謝しています。

筆記試験は、4月くらいからボチボチ始めました。最初の1冊は何も分からなくて、2ヶ月くらいかかりました。その後は少しずつ見たことのある問題もでてきてスピードアップし、最終的には6年分5周しました。A問題はほぼ過去問通りで順調に進みましたが、B問題は難しく、C問題も絞りきれず苦戦しました。A問題を落とさないということが大切だと思います。まとめファイルまでは手が回りませんでした。

口頭試験と実技試験は、初日の朝の集合でした。筆記試験から中4日で、筆記試験の疲れを引きずったまま突入です。

口頭試験
口頭試験は、2問30分で、部屋の外で5分問題を見てメモしてよく、その後いったん回収されて部屋に入りました。試験管は2名でなんだか怖かったです。
1問目は脳腫瘍の問題で、MRIの所見や、データ(BIS上昇、EMG上昇やSvO2低下など)を見せられて何が起こったか(→痙攣)、その時の対処法、脳圧を下げる方法、術後の呼吸器の設定などを聞かれました。
2問目はペインクリニックで、腰痛で、治療法(内服やブロック2種類)を聞かれ、硬膜外ブロックをした後に足が動かなくなりましたと言われ、MRIとデータ(炎症反応高値)を見せられ診断を聞かれました(→硬膜外膿瘍)。患者さんに説明してくださいと言われ、時間切れとなりました。
また、出血を減らすためにどんな方法を使うか聞かれました。
実技試験
実技試験は10分×3部屋でした。
1つ目は硬膜外麻酔で、研修医に指導している設定で、患者さんに声をかけながら行ってくださいとのことでした。手袋ははめているとして、消毒の方法から始めました。また、硬膜外カテーテルをどのくらいの長さ留置するか、長すぎたり短すぎたらどうなるか、迷入する可能性のある場所などを聞かれました。試験管は穏やかな感じでした。
2つ目は、TEEとエコーガイド下右内頸静脈穿刺でした。TEEで四腔像と、経胃短軸像を出し、どの壁の動きが悪いか、どの冠動脈が原因か聞かれました。シュミレーターで経胃短軸像を上手く出せず、時間をかけてしまいました。エコーガイド下の穿刺もなかなか上手く出せず苦戦しました。カテーテルを留置しても逆血が確認できません、どうしますかと聞かれ、エコーで確認しますと答えたら、すごい勢いで、他にはないですか?と聞かれ、焦りつつ、血管壁に当たってるだけかもしれないので少し引き抜いて逆血を見ますと答えたら、時間ですと言われ終わりました。女性の試験管が怖かったです。
3つ目は、呼吸器外科の右上葉切除予定で、身長や体重を言われ、ダブルルーメンチューブのサイズを聞かれました。また、ダブルルーメンを入れ、気管に入ってるのは確実だけど換気ができないと言われ、ブロンコで位置を確認しますと言い、確認すると、浅かったので、正しい位置に留置しなおしました。また、右上葉はどこか、どうやって判断するか、聞かれました。さらに、やはり換気できなくてブロッカーを使いましたと言われ、隣にあった挿管済みの人形にブロッカーを挿入しました。浅くなるとどうなるか、深くなるとどうなるか、聞かれました。試験管は穏やかな感じで、時間も余り、半分くらいは雑談していました。
これまでの傾向からACLSや始業点検、エコーガイド下ブロック、DAMなどを予想していましたが、出ませんでした。口頭試験や実技試験は最後に焦ったので、もう少し早くから筆記試験と並行して勉強するべきだったなと思いました。
結果的に三科目合格できて、こちらの資料には大変お世話になりました。ありがとうございました。

体験談⑥

大変お世話になりました。

おかげさまで合格することができました。

勉強法などは以下のようです。

筆記試験

本当は去年受けるつもりで、2年計画で勉強しようと2015年頃から問題集を買い始めました。が、妊娠→産休→認定医取得後2年が満たせずで2016年の受験は見送り。

結局三年間ほどで五年分の過去問を何周もしました。

しかし、育児もあり、なかなかまとまった時間が取れずで、完璧に五年分覚えることはできなかったし、試験本番でもA問題でも見たことがない問題もありました。

先輩によると、7年分やれば見たことないA問題はなくなるそうです。

iPadを買って間違えた問題を写真にとり通勤中や空き時間に繰り返し見たりしました。プライオリティをとにかく勉強に起き、子供が昼寝したり業務が早く終わって保育園のお迎えまでに時間が空くなど、15分でも一人の時間ができたら他にやりたい事(家事、休憩、その他雑用)を全て差し置いて問題集に取り組みました。もったいと思いつつ、行ける時は短時間でも喫茶店などで勉強するようにしました。

業務中や外勤の空き時間にもなりふり構わずに問題集を開いていました。落ちた場合に、あんなにこれ見よがしに勉強してたのに落ちたのか、と言われたらどうしようと不安にもなりましたが構ってられませんでした。

口頭試問、実技

大学病院なので受験が近い4-5人が集まって、口頭試問の解答作り、8月ころには実技の練習をする勉強会があり、それに参加しました。

それ以外はぎりぎりまで筆記試験の過去問ばかりやっていました。

筆記試験が終わってから口頭試問までの、一週間に過去問と本書に目を通して勉強した感じです。

しかし、口頭試問の勉強も並行して行う方が結果的に効率的に勉強できるんじゃないかなと、反省が残りました。

過去の口頭試問と全く同じ聴神経鞘腫の写真が今年の筆記に出題されたのを後で見つけて本当に悔しかったです。

本書の活用

携帯できて、他の本を調べなくとも良いよう網羅されていて、大変助かりました。チャイルドピューの項目ってなんだっけ?CV波形のx谷ってなんだっけ?など、ふと不安になった時にすぐ確認できて心強かったです。

口頭試問の当日朝に、PAカテの圧波形、輪状甲状間膜穿刺を確認した所、同じ内容が出題されてラッキーでした。

口頭試問の所でも書きましたが、もっと早い時期に紐解いて活用すべきでした。

筆記試験の弁当は頼まず、コンビニにしました。服装は普段着。

口頭試問と実技はポートピアホテルに泊まりました。落ち着いて受験できたので泊まって正解でした。6月ころはダブルやツインしか取れませんでしたが、試験日決定後にはシングルが空いて変更できました。服装はスカートのスーツと踵の低いパンプス。

試験の模様

口頭試問1

年齢忘れた、そんな高齢ではない、痩せ型男性。

閉塞性換気障害。

ダビンチで前立腺手術予定。

CT すごいブラ

呼吸機能検査 1秒量0.9L

が示される。

確認しておきたい事は?

HJ、運動耐用能、加療状況、喫煙、禁煙など。

術前に術者に提案する事?

ダビンチは厳しい旨。

ほか、術前の禁煙や呼吸機能訓練お願い。

結局開腹でやる事にした。砕石位。5時間予定。

麻酔方法は?

全麻、硬麻で。

その利点は?

術後に右足がコンパートメント症候群に。

行うべき検査

組織内圧、画像診断、Dダイマー

行うべき治療

血栓溶解、減張切開

口頭試問2

45歳  160cm  90kg

外傷で頸損、右肩以下の上肢に神経症状。

数日後、後方固定を計画。ハローベスト着てる、MEPやる予定。

胸痛、家族の突然死、いびき、HT   HLなどある。

確認しておきたい事は?

鼻は大丈夫か。

気道確保は?

意識下経鼻ファイバーそうかん

麻酔薬は?

ティバ

プロポフォール、アルチバで導入して、エアウェイスコープにしようと思ったら、換気できなくなった。どうする?

二人法、ラリマ、ほか思い浮かばず。

筋弛緩入れてみたらマスク換気できた。挿管した。

術中、低血圧麻酔。

MEPの振幅低下。どうする?

矯正の解除、昇圧、貧血の是正、プロポフォール減量

5000出血、HB8。

輸血するかどうかの判断は何を指標にする?

ラクテート、アシドーシスなど嫌気性代謝を思わせる所見などを想定してたらしい。

結構雑談がありました。

誘導もしてくれました。

実技1

脊椎麻酔、硬膜外麻酔でカイザー。

二箇所穿刺法、硬膜外麻酔は抵抗消失で。

それぞれの穿刺部位、脊椎麻酔の薬剤と量。

消毒、ドレーピングは施行済み、局麻からやる。

患者役の腰だけの人形に話しかけながらやる。

脊椎麻酔は難しくて、入ればそこで終了。入らないと、入らない時の対応きかれる。

終了後、難しい特別製の人形で、なんか椎間も触れにくいよね。口頭試問はどうだった?ヤマとか張ってたの?と雑談あり。

実技2

腕神経叢ブロック斜角筋間法

モデルの人をスキャン。前胸部は左側のCVで消毒する範囲だけがはだけてある。

神経、前斜角筋、中斜角筋、胸鎖乳突筋、内頸静脈、総頸動脈をエコー画面でこたえる。

局麻はどこに注入するか。

c7.c6の横突起をしめす。

どんな局麻をどのくらい使うか、作用時間はどのくらいか。

首だけの人形にスワンガンツのシースいれる

体位はどうする?シースいれる時は頭低位。

エコー画面を描出し、どっちが動脈、静脈か、判断の根拠を3つ。

ガイドワイヤーは何センチくらいいれる?

不正脈でました。どうする?

シースがちゃんと入っているかの確認方法は?逆血、エコー、血ガスと答えました。

隣に10cmH2Oと20cmH2Oの基線が書かれたホワイトボードがあり、右房、右室、肺動脈、楔入の圧波形をかく。

ブロックでは鎖骨上から追って描写しようと鎖骨にエコーをあてると、ブロックのモデルの方はイラっと痛そうにしてました。お疲れのようです。試験管も、斜角筋間ね!、と念押ししてました。結構色んな所をぐりぐりされたのかな、と思いました。

スワンガンツのガイドワイヤー挿入の時、エコーの長軸像でも確認しようと思ったら、よく見えなかった。

え?入ってないんじゃない?ちょっともっとよく見せて!

あ!ありました、ありました。

え?あー、はいってるね。

と、いつもの臨床でオーベンがプローベを取り上げる勢いであれこれ世話を焼いてくれるような空気が流れました。

実技3

予定手術患者に経鼻挿管(舌癌)

何準備する?

マギール鉗子、鼻用血管収縮薬、消毒薬など。

チューブはどんなの使いますか?

細め。

導入し、マスク換気容易でした。挿管してください。

チューブを鼻から挿入し、喉頭鏡で喉頭展開。

「そのまま進めると自然と入る事もありますが、入らない時はマギール鉗子で誘導します。マギール鉗子ください。」と言ったら、「見えますか?」と聞いてくれました。見えません。

どうしますか?

一旦撤退し、マスク換気とし、ビデオ喉頭鏡を準備します。

マスク換気困難です。

サチュレーション低下、どうする?

→外科的気道確保します。

外科的気道確保の道具がくるまでどうする?

二人法、持ってればラリマ。

(ビデオ喉頭鏡の件はうやむやになりました。ビデオ喉頭鏡があれば急いで挿管と言えば良かった)

道具が来ました。じゃあ輪状甲状間膜穿刺して下さい。

キットが二種類。ミニトラックでやりました。

実際やった事ありますか?と雑談。

豚で練習した事しかないです。と言いました。

実はここでも、ガイドワイヤー入ってないんじゃない?となり、え?とおもわず首だけの人形の気管に手を入れて内側から確認してしまいました。

試験管は笑って許してくれました。

人形と喉頭鏡と挿管チューブだけが机に置いてあって、他のアイテムは布で隠してあります。言うと出て来ます。私は使いませんでしたが、ファイバーが隠してあるのがチラッとみえました。

体験談⑧(かなり詳細です!)

はじめに

お疲れ様です。先輩よりサラリーマン麻酔科医様のサイトを紹介してもらい、即決でテキストを購入させていただきました。筆記に口頭・実技にフル活用させていただきました。私の体験を報告させていただきます。私自身、当サイトの先輩方の体験談を拝読し、臨場感がある方が、イメージが沸いて参考になったので、口頭・実技試験はなるべく聞かれたまま、言ったままを書きました。(口頭は覚えていない箇所もありやや省略気味です)長文失礼しますが、よろしくお願いします。

 

筆記試験

前日に会場のポートピアホテルに入り、時間はたっぷりあったのに相撲を観てしまう。自己嫌悪に陥りながら数時間勉強。去年のB問題でコンパートメントモデルが2問出ていたので、最後にチェック。薬剤師さんから借りたテキストを読んだがイマイチピンと来ない。そんなこんなで当日の朝。血糖値を上げたいけど、消化に血が取られすぎると頭が働かないので、試験の2時間前に起床し朝食を摂る。軽めにパン二つとオムレツ、野菜ジュースで終了。お弁当はおそらく量が多くて、午後眠くなると思ったので予約せず(ホームページのどこで予約したらいいかわからなかったし)、コンビニでおにぎりを一つとお茶だけ確保し会場へ。初めはそれぞれの席についていたが、徐々に知り合い同士が話を始めているのをみると、だんだん心細くなってくる。同期が何人かいるのはいいなあ。

ノートを見てもあまり頭に入らず時間だけが過ぎ、試験開始。

A問題 解きやすい問題が多かったが、10問近く絞りきれない問題があった。試験時間の半分が過ぎた時にまだ30問しか終わっていなかったので、めちゃくちゃ焦った(時間を測って解く練習はしていなかった)。あとはチョコチョコ時計を見ながらあまり考えずに解答していき、なんとか終了。マークミスのチェックをする時間だけは何とか確保できた。

昼休み おにぎりを一つさっさと食べて、A問題のチェック。モヤモヤ箇所を解消して次に進みたかったが、二分の一ほどチェックしたところでタイムアップ。

B問題 やはり難しい。プロポフォールの構造式を問う問題があった。チクショーぱっと見とけば良かった・・・。後で調べてみてもよくわからない問題が多くあり、例年通り差がつかないと思う・・・。時間はギリギリマークミスのチェックだけできた。

B問題終了後は、B問題はほっといて、A問題のモヤモヤ箇所のチェックに時間を費やした。

C問題 いきなり新傾向問題がでて時間を浪費+焦る。次の問題もよくわからない・・・。後で見ると禁忌と言われても文句言えない選択肢を選んでしまう。(焦るとロクなことがないですね)その後も問題の読解と計算、悩むのに時間を使い、モヤモヤしながら進んでいく。またもや半分時間が過ぎたところで半分終わらず、尻に火が付いた状態で何とか後半を飛ばして解いていく。ラスト一問を解くときにふと前の時計を見ると残り30秒!!選択肢だけ見てそれっぽいものを選んで終了。マークミスのチェックはできなかった。

 筆記試験を終えて

時間との闘いでした。すぐに済ませて退場する方もいましたが、相当効率よく解いているのでしょう。私にはとても無理でした。みなさんおそらく直近の一年分は腕試しのために取っておいて、試験前に模試のような感じで解くと思うのですが、この時は時間を測ってやった方がいいかもしれません。

やはり、A問題で稼いであとなんとか6割に乗せるという攻略法が最も効率がいいと思います。

B問題もC問題も後半、終盤の問題の方が易しかったように思います。序盤で受験生に先制パンチをくれて、それで折れるやつは専門医になれないよということなのでしょうか・・・。とにかく最後まで諦めないことが大事なようです。手術でも我々麻酔科医が諦めたら終わりですもんね。

 口頭試問

集合場所で決められた席に座って待機。筆記試験同様ノートを見ても入って来ない。試験の説明から約15分後、あと10分で最初のグループを案内しますとのこと。私は最初に案内されたグループだったのでよかったですが、最終組の先生方はここからこの状態でさらにどれだけ待つのかと思うとぞっとします。

ホテルの他の客の好奇な目にさらされながら従業員用エレベーターへ。案内された12人が2フロアに分かれて降ります。口頭試験の部屋の前の椅子に座り、係りの方から症例の用紙を受け取ります。脳腫瘍の手術とペインの問題。脳圧のことや神経障害性疼痛に使う薬をメモメモ。そのうちアラームが鳴ったのでペンを置きましたが、これは実技終了のアラームだったみたいで、まだ大丈夫でした。係りの方から声が掛かるまでは書いていて大丈夫です。予想外の問題も出るので、症例から派生しそうでいざという時に記憶が飛んでしまいそうなものは書いておいたほうがいいです。

1 43歳男性 肥満ではない 左上肢の麻痺 嘔気 軽い頭痛 で神経膠腫にて手術となった。抗けいれん薬内服中

  • 頭部MRI画像 心電図 を供覧し、症例提示の情報と合わせ、この症例の問題点5つ
  • 頭部MRIで右視床に腫瘍性病変あり 周囲が浮腫状変化あり 軽度mid line shiftあり
  • aVf  V1-3にBrugada症候群を思わせるcoved型の心電図異常あり(試験官いい反応)
  • 左半身不全麻痺
  • 嘔気・頭痛あり 頭蓋内圧上昇
  • 抗けいれん薬内服中

術前に患者さんに確認することはなんですか

・Brugada症候群が疑われるので、失神の既往はないか、突然死の家族歴を聞きます。

・頭蓋内圧亢進があるので、特に朝に強い頭痛がないか、所見としてはうっ血乳頭を確認します。(反応は微妙な感じ)

痙攣は起こしたことがあるのか、頻度などは言えず。

他に内服薬はあるかも言えず。

この患者さんはBrugada症候群を指摘されており、植え込み型除細動器が入っています。術前に確認することは何ですか。術中はどのように対応しますか。

モードが何になっているか、除細動はどのくらいなされたか、残りのバッテリーはどれくらいかを確認します。術中は除細動機能は切っておきます。

除細動パッドを貼っておくは言えず。

 

1-4 この症例の麻酔を担当するにあたり、執刀医に確認することはあるか?内服薬はどうするか?

MEP、SEPを使うか? 出血量は? 手術時間は?を確認します。内服は継続します。

(体位や術式、アプローチの方法等は答えられず)

 

1-5執刀医よりMEPを行うとの話がありました。麻酔導入 管理はどうするか

肥満もないのでプロポフォール、ロクロニウム、レミフェンタニルを用いた急速導入し、維持する。

⇒試験官より筋弛緩薬はそのまま使いますか?

MEPを施行するため、導入時のみ使用します。

 

1-6 術中痙攣が起こりました。どうしますか?

プロポフォールを増量して痙攣を止めます。痙攣が止まったら予防のためにフェニトインを投与します。(動いて欲しくないので)執刀医に痙攣が起きていることを伝え、MEPをしばらく使用しないなら筋弛緩薬を使っていいか確認します。(今思えば、筋弛緩してしまうと痙攣がわかりにくくなるのでダメだったかも。試験官の反応もイマイチだった気がします。)

(脳表を冷却は言えず)(ジアゼパムも言えず。というか覚醒遅延があると思ったから使いにくいと思ったのだが、それを言っておけばよかった。)

 

1-7 痙攣を止めるためにジアゼパムを40mg使用しました。手術は終わりましたが、患者は覚醒しません。どうしますか?

ジアゼパムは半減期が非常に長く、ジアゼパムの残存による覚醒遅延が最も考えられます。

他に器質的疾患のルールアウトのため、NaやCaなどの電解質・血糖・pHをチェックします。体温も確認します。特にそれらが問題なければCTを撮って、ICUに帰ります。

 

1-8 頭部CTを撮ってからICUに帰室することになりました。患者を移動させる際、準備するもの、気をつけること、執刀医に確認すべきことはなんですか?

心電図、Aライン、SpO2が出せるモニターを用意します。CT室に行くので(病棟ベッドではなく)ストレッチャーを準備します。酸素ボンベの残量を確認します。スムーズな移動の為に患者移動用シーツを準備します。

頭部手術後なので、頭部を愛護的に移動するのはもちろんですが、執刀医にどの程度力を加えて良いか確認します(執刀医への確認はピンと来ませんでした)

試験官の先生も他にないですかと若干イマイチな雰囲気

 

1-9 ICUに帰室しました。自発呼吸が出てきています。人工呼吸器の設定を述べてください。

SIMV+PSモード 同モードで人工呼吸器に設定すべき項目全てを聞かれました。

足らないところは、これはいくつにしますか?と聞いてくれました。

 

2 肥満の患者さん 脊柱管狭窄症の診断だが、手術適応がなく、痛みのコントロールのためペインクリニックを受診されました。既往に関節リウマチがあります。

この患者さんの痛みを改善するための薬物学的治療・その他の治療を述べてください。

(はい~ペインですね...僕が答えられるのはここまででやんす)

神経障害性疼痛だと思いますので、神経障害性疼痛を治療する薬を投与します。プレガバリン・ガバペンチン・アミトリプチリンなどです。他に硬膜外ブロックを行います。

2-2 (次は薬の機序を聞かれるかな?副作用かな?)

この症例に硬膜外ブロックを行うことになりました。(あれれ?)

硬膜外ブロックを行う前に患者さんにするべき問診を挙げてください。

??臨床的抗凝固状態がないか確認します。椎間が触れるか確認します。

(足らない雰囲気・・)

 

2-3患者さんは抗凝固薬を内服していませんでした。(聞き忘れた~!!)

予定通り硬膜外ブロックを行いました。

1%メピバカイン6mlを投与した3日後、患者さんから下肢が動かないとの連絡が入り、救急車で来院されました。その時の理学所見は・・・(38.5℃の発熱)、採血結果とMRI画像検査の結果を示します。異常を指摘して、診断を述べてください。(硬膜外の合併症がキタ━(゚∀゚)━混乱・・)

発熱しいますし、採血も炎症反応の高値を示しています。感染性疾患だと思いますが・・・(硬膜外膿瘍が忘却の彼方にorz)

L2/3の椎間板に突出があり感染によるものかもしれません。

試験官⇒ん?画像でどこか示してください。

(ヤバイやつや~~これ違うやつや~~テンパる)

あっ 腰椎椎体内にも低信号域があるので骨髄炎もあるかもしれません。

試験官・・・・

硬膜外膿瘍の診断で、緊急開窓・椎弓切除術が予定されました。(やっちまったー)

術前の評価で患者さんに確認すべきことを述べてください。

肥満があるので気道系の確認をします。開口ができるか、Mallanpati分類、また、頚椎の可動性を確認します。(関節リウマチの指摘を忘れる)

患者さんは関節リウマチが有り、開口は1横指、環軸椎亜脱臼があります。

(また言うの忘れた・・・)

導入はどうしますか?

開口1横指では通常のマッキントッシュ喉頭鏡やAWSは使えないので、意識下ファイバー挿管を行います。

(ここでの試験官の先生の反応は良かった。少しだけ微笑んでくれた。)

意識下ファイバー挿管の手順を説明してください

まず、4%キシロカインをネブライザーで吸入してもらい、気道~声門を麻酔します。

各種モニターをつけたあとしっかり酸素化し、プロポフォールを2mg/kg/hで流し始めます。フェンタニルを50μg投与します。患者さんの様子をみて、いい具合に鎮静できてきたらファイバーで声門を確認し挿管します。

椎弓切除を行うにあたり、出血量を低く抑える方法を3つ述べてください。

硬膜外腔の静脈は弁がないと言われており、IVCの圧が高いと怒張して出血量が増えてしまいます。なので、腹圧がかからないようにすることが重要です。腹臥位を取る際にお腹に圧がかからないように気をつけます。また、血圧を少し低めに維持します。先ほどの静脈怒張に関連して、PEEPも低めがいいと思います。

 

2-8腹臥位にする場合の合併症を3つ述べてください

一番怖いのが眼球圧迫による失明です。あと、胸骨や肋骨弓、腸前腸骨棘(噛みました)があたる部分の皮膚は褥瘡がおこることがあります。また、筋弛緩がかかった状態の患者さんをみんなで他動的に動かすので、頚椎の無理な動きで頚椎損傷、脊髄損傷を起こす可能性があります。

試験官⇒褥瘡予防は? 手術ベッドに十分に柔らかい素材を用いることと、当院では皮膚にフィルムを貼っております。

失明の予防は? 当院では目がちゃんとはずれて、顔面につけられるクッションを用いています。

手術は終了しました。患者さんが今回硬膜外膿瘍を起こしてしまったことについて説明を求めてきました。試験官を患者さんとし説明を行ってください。

私 自己紹介

試験官 背中の方にばい菌が入ったということですがこういうことはよくあるんですか?

私 いえ、滅多にないと思います。このようなことが起こらないようどの患者さんも清潔な器具を用いてしっかり消毒してばい菌がいなくなるようにしてから処置をしています。ですが、空気中にも細菌はいますし、感染をゼロにすることはできません。

試験官 こういうことはそんなに起こらないということでしたが、何で私には起こってしまったのでしょう?

私 どの患者さんにも注意して清潔にするよう処置しているのですが、今回このようなことが起こってしまい残念に思います・・・。

試験官 はい、ここで終了です。まだ時間があるのでこのままお待ちください。

私 ありがとうございました。

 

しばらくして

試験官 「どうでした?できました?」

私 「いえ・・・ 緊張してしまいました。」

試験官 「まあそうですよね 笑」

私 「はい・・・。問題読んだときには、もっとペインのことが聞かれると思って、投与量とか必死に思い出してました。」

試験官 「笑 なるほど、問題を見て聞かれることを予想するんですね」。

私 「アテが外れて余計に緊張してしまいました。」

 

しばらく沈黙のあと

私 「この画像、硬膜外膿瘍は・・・」

試験官二人は顔を見合わせたあと、いいでしょというような感じで

試験官 「硬膜外刺してるんだから何かあるんなら外側だよね。」

もう一人の試験官「そこの白いあたりですよ。」

私 「ああ... そうだったんですね...」

試験官 「まあ、先生は日頃診断しないよね」

私 「すみません」

 

しばらくしてアラームがなり、係りの方が退出を促す

私 「ありがとうございました」

試験官 「お疲れ様でした」

私 「失礼します」

 

口頭試験とりあえず終了。かなり不安を抱えた状態で実技を待つことに。ヤバイかな・・・でも試験官の先生の雰囲気はそこまで悪くなかったよな・・・

そのうち他の部屋の口頭試問も終わって他の受験生も退出してきました。皆緊張した様子でした。

 

そのうちまたアラームがなって実技の部屋へ

 

実技1

シミュレータが2台置いてあります

受験番号、名前を言ったら、早速始めましょうとのこと。最初から巻きで始まります。

①TEEで四腔断面を出してください

よっしゃ~TEEじゃい!

四腔ね~・・・ってあれ?勝手に角度が変わっていく・・・

私「あれ、角度が勝手についちゃいます」

試験官「ん?ああ、ボタン押しちゃってますよ」

ボタンで角度を変えるタイプでした。試験官が0°に戻してくれました。

私「ここです。」

試験官「僧帽弁前尖を指してください」

私 「ここです」

試験官 「はい、では短軸像をだしてください」

私「はい、ここです。」

試験官「はい、どこか異常はありますか」

私「下壁の動きが低下しています」

試験官「指してください」

私「ここです」

試験官「はい、ここの異常は心電図だとどこに異常がでると推測されますか」

私「Ⅱ、Ⅲ、aVfです」

試験官「はい、OK 次はこっちです。」

 

試験官「中心静脈ラインを取るためのシミュレーターです。内径静脈にCV入れるまでやってください。針は好きな方でいいです」

私「はい」

エコーを当てる。

試験官「あまり綺麗には映りませんので、こんなもんです。どっちが静脈ですか」

私「押して容易に潰れるのが静脈です」

試験官「動脈はどのように見分けますか」

私「拍動が見えます」

試験官「はい、どんどん手技を進めてください」

私「穿刺します。逆流がきたのでガイドワイヤーを入れます。」

試験官「普段どのくらいガイドワイヤーを入れますか」

私「15cmくらいです。入れたので、エコーで確認します」

試験官「・・・はい、見えていますね。はい、進めてください」

私「えっと、メスはありますか?」

試験官「切開とダイレーターはやったということで、カテーテルを挿入してください」

私「はい。ではいれます。」

試験官「この方は150cmの女性です。何cm入れますか」

私「12cmいれます」

試験官「はい、結構です。もし、逆血がこなかったらどうしますか」

私「胸腔に入ってしまっているかもしれませんので、まずエコーで確認します。エコーではっきりしなければ、透視下に造影を行います。」

試験官「わかりました。先生の施設では実際はどうしていますか?」

私「ちょっと引いて大丈夫ならそれでOKとしています。

試験官「はい。よろしいです。これで終了です。」

私「ありがとうございました。」

試験官「まだ時間がありますのでそのままお待ちください」

私「はい」

試験官「口頭試問はどうでしたか」

私「硬膜外膿瘍が指摘できませんでした。」

試験官「そうですか。次もやったことがある実技が出るといいですね」

私「はい。だといいんですけれども・・・。

・・・このシミュレーターは初めて見ました。」

試験官「そうですか。まあ、実際のものとは見え方は違いますよね」

私「カラードプラも出るのですか?」

試験官「今の状態では出せませんが、専用のソフトを入れると出せます」

私「そうなんですね。」

アラームが鳴り、誘導係の方の声がかかる。

私「ありがとうございました。」

試験官「お疲れ様でした」

私「失礼します」

 

実技1終了 部屋を出ると次の実技部屋の前の椅子に案内される

椅子に座って数分待つとまた次の部屋へ

 

実技2

私「失礼します。よろしくお願いします。」 受験番号、名前を言う。

試験官「はい、よろしくお願いします。さっそくですが、ここでは片肺換気についてです。症例は50歳女性、150cm 50kgで、右上葉の肺がんのため、右上葉切除を行います。片肺換気を行いますが、DLTのサイズは何を用いますか?」

私「35Frを使いたいです。」

試験官「35Frですね。その35FrのDLTをもう挿管してあります。ですが、片肺換気がうまくいきません。うまくいくように調整してください。」

3mm気管支ファイバーを気管ルーメンに挿入。

私「画像の天地をまず合わせます。このトンガリが画面の上に来るようにカメラを回します。(気管支ファイバーのカメラの位置調整)実際の気管チューブ内は分泌物等があり、視野を害するので、なるべく壁に当たらないようにカメラを進めます。」

気管ルーメンの先に出たところに気管支を発見。左側に気管支ルーメンが入り、右側の気管支をのぞくと、右B1・B2・B3が確認できた。

私「ここに右上葉気管支がありますので、DLTは入りすぎ、しかも右に入っています。」

いったん気管支ファイバーを机に置くとき、気管支ファイバーの根元が曲がるように置いてしまう。

試験官「あ、根元は曲げちゃダメだよ。」さっと気管支ファイバーの置き方を直す。

私「あ、すみません!!(やっば・・)」

試験官「では、正しい位置にしてください。」

私「まず、カフを両方抜きます。」

試験官「もう抜いてあります。」

私「はい。では気管支ファイバーを見ながら、DLT全体を抜いていきます。ん・・・(カリナが出せない)」

試験官「カリナは確認したいですね。」

私「はい・・・。出せました。ここがカリナです。」

試験官「気管支の右左はどうなっていますか。」

私「画面上部に気管軟骨が見え、下部に膜様部が見えます。なので、画面の右は右、左は左になっています。なので、右が右主気管支、左が左主気管支です。」

試験官「では、良い位置にチューブを入れてください。」

私「はい。・・・・!!(なかなか左に行ってくれない。)」

試験官「これ左に入りにくいんですよ。こうやって思い切りトルクをかけて・・・」

試験官が思いっきりDLTを左に回して、やや強引に左に入れてくれる。

試験官「では、どのくらいが理想的な位置ですか?」

私「気管支カフを膨らませて、ギリギリカフが見えているくらいがいいです。」

試験官「はい。では、深すぎるとどうなりますか?」

私「左の上葉が換気できなくなります。」

試験官「では、浅すぎたら?」

私「気管支カフが働かず、気管ルーメンをブロックしても両肺が換気されます。」

試験官「はい。では、いい位置に調整できたので、実際に右肺を虚脱させて見てください。」

私「はい。」右の気管ルーメンをクランプする。

試験官「これでいいですか?」

私「・・・(あ、これまたヤバイやつだ・・・。あっ。)あ、すみません。」

気管ルーメンのフタを開ける。

試験官「はい、そうですね。では次です。今度はブロッカータイプです。これで片肺換気をできるようにブロッカーを入れてください。」

私「右を虚脱でよろしいですか?」

試験官「はい。」

専用のL字にブロッカーが通された状態で置かれているので、挿管チューブに接続し、ファイバーを入れるところからファイバーを入れる。

私「これはブロッカーをファイバーに引っ掛けるタイプではないんですね。」

試験官「・・・・。」

私「では、ファイバーとブロッカーを入れていきます。」

ちょっとずつちょっとずつ入れていく

試験官「まだまだ先ですよ。」

私「あ、すみません。」早めにファイバーを入れてカリナを確認。

私「先ほどのように上が気管軟骨、下に膜様部があるので、右が右主気管支です。なので、ブロッカーを右に入れます。」

ブロッカーを進めていくとすんなり右に入ってくれた。

試験官「はい、これで終了です。お疲れ様でした。」

私「ありがとうございました。」

試験官「まだ時間があるのでここで待っていてください。先生は結構片肺換気してますか?」

私「あ、月に数回程度です。」

試験官「そうですか。慣れていましたね。」

私「ありがとうございます。」

試験官「あ、次のためにチューブ調整しないと。(気管支ルーメンに気管支ファイバーを挿入し、右中間幹にDLTを挿入)・・・ここだと受験生はわからないから、もうちょっと調整っと。(間違いを指摘しやすい位置に調整してくれているようです)」

アラームがなり、係員さんが退出を促す。

私「失礼します。ありがとうございました。」

試験官「はい、お疲れ様です。次も頑張ってね。」

私「はい、ありがとうございます。」

 

実技2終了。また、次の実技の部屋の前で待機。

実技3

残りの一つはACLSだろうな。成人と小児やるんだろうな。アミオダロンは300mg投与だよな。小児は5mg/kgだよな。除細動は双極式は何Jだっけ・・・。

アラームがなり、最後の実技部屋へ

私「受験番号、氏名 よろしくお願いします。」

試験官「よろしくお願いします。荷物そこにおいてください。ここでは硬膜外麻酔をしてもらいます。」

私 おっ、ACLSじゃない??

試験官「50歳男性胃がんに対し、開腹胃切除術を受ける予定です。硬膜外カテーテルを留置してください。なお、研修医がそばで見ているという設定で、一つ一つ説明しながら手技をしてください。また、シミュレーターですが、本物の患者さんだと思ってやってください。清潔手袋はもう着けているとします。抵抗消失法でやってください。はい、スタート。」

私「はい。硬膜外カテーテルはT9/10に挿入します。ヤコビー線がL4なので、そこから一椎間ずつ触れていきます。失礼します。腰に触れていきます。・・・はい、ここから穿刺していきます。」

試験官「はい。では消毒してください。消毒はどのようにしますか?」

消毒薬はなし。つけてある態で、消毒する。

私「最初は広めに消毒します。失礼します。今から消毒しますのでちょっと冷たいです。」

試験官「はい。」

私「2回目は狭めに行います。」

局所麻酔も入っていません。入れているという態をやってみせます。

私「では、ここに痛み止めをします。ちょっとチクッとします。ごめんなさい。」

皮下に局麻したあと奥まで局麻。

私「では、本穿刺します。ちょっと押される感じがあります。痛かったら言ってください。」

靭帯にかんだ感触あり、生食をシリンジに吸い、硬膜外針に接続。(シリンジはプラスチックです)

抵抗消失を確認するまで挿入し、抵抗消失を確認。

私「では、カニュレーションします。今から管を背中に入れるので、ちょっとモゾモゾ感じます。もしビリっときたら教えてください。・・・・。」

試験官「あまり入らないので、入ったということでいいですよ。テストドーズはしますか?」

私「はい、1%キシロカイン2ml投与します。投与前に吸引し、髄液や血液が引けないことを確認します。背中に痛み止めを入れます。もしビリっときたら教えてください。」テストドーズを入れる。

試験官「はい、結構です。カテーテルは硬膜外腔に何cm入れますか?」

私「5cm入れます。」

試験官「もっと浅いとどうなりますか?」

私「動いた拍子とかに抜けてしまうことがあります。」

試験官「では深すぎるとどういうことが起こりますか?」

私「正中を外れ、迷入してしまうことがあります。」

試験官「例えばどこに迷入しますか?」

私「神経根側の硬膜外腔に入ると効果が極めて限局的になりますし、神経損傷の危険があります。」

試験官「他には?」

私「くも膜下腔、硬膜下腔があります。」

試験官「他には?」

私 ん・・・まだ言っていないキーワードがあるな・・・。「硬膜外腔の静脈内です。」

試験官「はい。くも膜下腔にテストドーズを入れたらどうなりますか?」

私「下肢が動かなくなります。また、下手すると全脊麻になります。」

試験官「では血管内に入っている場合は?」

私「テストドーズにアドレナリンを添加している場合はすぐに脈拍が10以上上がります。」

試験官「ではアドレナリンが入っていなかったら?」

私「その場合は、量的にもわからないと思います。」

試験官「はい、これで終了です。時間があまりましたね。どうぞこちらに座っていてください。」

私「あ、ありがとうございます。」

もう一人の試験官「退出させていいんですかね?」

試験官「あ、それはダメだと思います。廊下に出させてはいけないと思いますので。」

もう一人の試験官「ああ、廊下で何か声とか音とか聞こえたらフェアじゃないからね。」

私「悲鳴が聞こえるかもしれませんし。(自虐的に)」

試験官「笑 悲鳴ね・・・。ふー、なかなか時間があまらないから、試験中はずっと立ちっぱなしなんだよ。」よっこらしょという感じで椅子に座る。

「先生の施設はどのメーカーのを使ってますか?」

私「えーっと、〇〇だったと思います。(何て言ったか忘れました)」

試験官「え?〇〇は硬膜外カテーテル出してないと思うけど。」

私「あ、すみません。黄色いカテーテルで、コネクタに緑のをつけるやつです。」

試験官「あービーブラウンだね。パッチンではめるやつだよね。」

私「はい、そうです。前にいた施設では、カテーテルにコイルが入っているやつでした。」

試験官「あー、アローだね。」

私「個人的にはあれが好きでした。」

試験官「そうなんだー。」

 

アラームが鳴り係員さんから声がかかる。

試験官「これで終わりだね。お疲れ様でした。」

私「ありがとうございました。失礼します。」

退室すると、係りの方よりこれで試験終了なので、ネームストラップを回収ボックスに入れ、つきあたりの一般用エレベーターで帰るよう説明され、そこで解散。

口頭試験、実技試験終了。

 

口頭試験・実技試験を終えて

どちらも試験官の先生方は、優しい感じでした。暗に間違っているとか、キーワードが出ていないということを教えてくれます。それに乗れて軌道修正できたり、できずに余計テンパったり・・・。よほどほぼ全ての手術を経験できる医療機関で研修していなければ、口頭試問は運に左右されてしまいそうです。ただ、試験官の先生は敵ではありません。むしろ味方だと思います。何とか通してやろうとしてくださっていると思います。我々ができることは、試験対策をしっかりすること、実技は出る問題が大体限られているので、一通り経験するなりシミュレーターをやって慣れておくこと、あとは、試験官の先生達に対して職場の上の先生に対するように敬いを持って受験することだと思います。

 

最後に

私は筆記試験対策は1年前から過去問を始め、9年間分やりましたが、口頭・実技試験に関しては7月まで何もしていない状態でした。そこからサラリーマン麻酔科医先生のテキストのみを勉強して試験に臨みました。忙しい臨床の中で、自分で口頭試問の解答を作れない先生方は大勢いると思います。これさえやれば大丈夫!というテキストがあるのは大変心強いですし、勉強の予定も立てやすいです。口頭・実技試験対策にはサラリーマン麻酔科医先生のテキスト必見です。本当にありがとうございました。

無事三科目とも合格できました。過去問と青本があれば全く問題ないと思います。

体験談⑨

『筆記試験』

過去問で大丈夫だと思います。

過去問で出た問題はできるが、新規の問題は平易なものであれば、解答可能ですが、難問は誰も解けないと感じました。よって過去問を、選択肢を覚えるくらい繰り返しておけば合格点に達するかと思います。私の場合は4年分を4回繰り返して解きました。

同時に受験した同期4人も過去問4年分で合格してました。

『口頭試問』

緑本を使用して過去問を何度か解きました。筆記試験後1週間では時間がないので早めの勉強がベターだと思います。日々の術前評価、麻酔、術後管理をしっかり、おこなっていれば自ずと対策になっているかと思います。あとは過去問で傾向を把握することです。何年か過去問をやれば、何度か聞かれていることがわかります。

私が聞かれた内容は以下になります。

【1症例目】

肥満、頸髄症で頚椎後方除圧固定術後、緑内障で点眼中、高血圧、ヘビースモーカーの中年男性。手術は直腸癌に対して待機的な腹腔鏡下低位前方切除術。

 

Q.術前診察で気をつけたいこと5つ。

Q.β遮断薬点眼、マランパチは2、sBP150程度の未治療高血圧あり、何か気をつけることある?

Q.麻酔導入どうしますか

Q.導入直後、一人法での初回マスク換気困難。どうする?

Q.挿管できた。呼吸器の流量波形を見ろ。

Q.気腹中に波形がこうなった(流量波形で、“流量の減り”が早くなった。ただし吸気時だけでなく呼気時の流量波形も流量が低下していた)

Q.手術終了。出血はこれくらい、バランスはこれくらい(特記すべき量ではない)。抜管前後で気をつけることは?

 

【2症例目】

重症筋無力症でChE阻害薬を飲んでいる、かつ血漿交換歴が4回ある中年女性。体格普通。左開胸での胸腺摘除術予定。

 

Q.術前診察で気になることは?

Q.薬は続ける?

Q.導入は、チューブは、筋弛緩薬は

Q.術後覚醒遅延、自発呼吸不安定。対応は

Q.待っていたら覚醒したが、呼吸が不安定。原因は?

Q.ICU入室させます。治療方針は?

Q.数日後、自発呼吸が回復。呼吸器設定はどのようにする?

 

『実技試験』

口頭試問口頭試問同様、日々の診療の延長だと思います。毎日の手技をしっかり思考しておれば合格点に達すると思います。あとは直前にACLSの確認と末梢神経ブロックの神経周囲の解剖を確認しておくことだと思います。

 

◆ACLS and PALSブース

すでに挿管されている患者が急変しました。

この波形はなんですか? (PEAです。)

では胸骨圧迫と換気をしてください。

途中からVFになった。そこからDC、Epi投与まで。

 

次いでPALSは術後患児がPACUにて、目の前で心肺停止。AEDと応援呼びつつ、

対応をしてください。

 

◆神経ブロック and スワンガンツブース

TAPと、腹直筋鞘ブロック。実際の人間で、解剖学的に説明しながら、どこに薬をどれだけ入れますか?TAPブロックに関しては、腹横筋膜面を走っている神経は何?と

 

その後人形で内頸静脈シース留置。静脈内であることの確認。そしてPAC波形をSVC or RA、RV、PA、wedgeまで書け。

 

◆DAMブース

解離術後、2週間挿管した患者を、外科医が病棟で抜管直後、気道緊急症として麻酔科医call。到着すると、外科医一人でマスク換気中。

まず看護師に何を指示しますか?

 

SpO2とEtCO2波形がこのように悪化中。

まずこの波形からわかることは?

どうする?

なんとか換気できるようになりました。

がまたSpO2下がってきました。

どうする?

まだDAMカート届きません。

あるのはこの道具だけです(細い挿管チューブ、スタイレット、ブジー、直の喉頭鏡)

最後、輪状甲状靭帯穿刺をキット使って説明しながらやってください。

以上です。

体験談⑩

私の場合、妊娠が分かったときから、コツコツやらなきゃやばいなーと思っていましたので、去年9月に54回版の青本を先輩から譲っていただきパラパラやり始め、1月ごろからは毎日青本を持ち歩いてました。
ただ、実技や口頭試問の勉強を後回しにしていたので、やってみたら最新版が必要だな…と思い、あんな直前にお願いした次第ですm(__)m
でも、お願いして本当によかったです!最新版がなければ、きっと実技や口頭試問は合格してなかったかもしれません(・_・;
本当に本当に先生のお陰で合格できました!ありがとうございました!!今後もがんばります!

体験談⑪

とても感謝しておりますので報告させていただきます。
無事に三科目合格することができました。
子育てに重きを置いているため,ここ数年の麻酔経験(特に重症例)は誰よりも少ない者です。
新専門医制度になると現状の勤務では受験資格を得ることが難しいため,
何としてでも今のうちに合格しておこうと約1年かけて準備してきました。
青本を頂いてからは過去問の進みが速くなり,大変重宝しました。
また,口頭試問は臨床の現場でぱっとイメージできるものが少なかったので,緑本なしでは合格できなかったと思います。
私のような現制度でしか受験資格のない方は,移行措置が延長され,あと6年となりましたので,できるだけ早く受験されることをお勧めします。
本当にありがとうございました。

体験談⑫

[筆記] 
過去問は半年くらい前からダラダラと5年分3周やりました。
一つ一つ確認しながら演習しましたが、結果論的には効率悪いやり方でした。
試験にパスすることだけを考えれば
とりあえず5年分一気に解き、
試験の癖を把握してから勉強したほうが効率がいいと思います。
試験本番は、予備校の模試みたいな雰囲気。
A問題:ほぼ過去問コピペ
B問題:
過去問そのもの、
過去問の雰囲気から出題者の意図を読み取りなさい、という問題
解かせる気はないけど、学会が来年以降の受験生に勉強してほしい内容の問題
出題者の趣味でしょ、という問題
C問題:
得点源にさせるつもりの問題
解かせる気がなさそうな問題
基本的には過去問演習量と、ガイドラインの確認水準を問いたい感じで
日頃の臨床業務の良し悪しが点数に響く感じには思えませんでした(主観)。
過去問を大きく取りこぼさなければ大丈夫でしょう。
自分が知らない問題は、他の受験者も知らないはずです。
[口頭試問・実技]
青本で過去3年分流し読みするとパターンが読めると思います。
私はペインも緩和も現場で未経験ですが(恥)
ペイン・緩和で出題できる内容はごく限られると予想できます。
試験だけなら、分厚い本を通読する必要は無いと思います。
出しやすそうなブロックの解剖とか、各種初期治療を勉強して、
2~3回イメトレしました。軽い予備知識あれば、1週間で準備できると思います。
当日
8時集合でした。会場のポートピアホテルに前泊。
試験会場の案内は当日の朝、バイキング会場前で初お目見えです。
同じ時刻に30人~40人集められてて、
3グループに分けて受験となります。
はじめ半分が呼ばれ、30分くらいして残りのうち半分呼ばれました(私ここ)。
最後の1/4に入っても待ち時間は1時間程度かと思います。
試験誘導は監督者の指示でバイト君が誘導します。
キッチンタイマーのアラームで次々移動していきます。
口頭試問
入室前に2症例、各2行くらいの状況が書いてある紙を渡されます
5分でメモを書くことができます。
複数個述べよ問題に備えてメモっときますが、
時間がシビアでした。
バイト君が貧乏ゆすり野郎で残念でした。
本番中
最初の5分のメモの内容は見ませんでした。
設問ごとに最低限消費すべき時間、最大限消費してよい時間が設定してあるっぽい。
複数答えろ系の問題は、1つ1つ採点している様子はなく、
適当に答えて何個か当たってればいいんじゃないかと思いました。
7個答えろ問題は、6個以上思いつかずさっさと「思いつきません」と答えました。
時間切れが一番リスクだと思います。
結局時間余り。
100点満点からは程遠いけどまあ流れに乗れたわ、って感じでしたが
試験官もまあ十分やろって感じで、和やかな雰囲気。空気感で合否が現場でわかると思います。
実技
総じて和やかな雰囲気でした。
※下記の試験内容はやや記憶が曖昧
1.
メンズバイト君が寝ている。
斜角筋間ブロックの筋肉、血管まで解剖を述べよ。
ブロックの薬液は何をどのくらい?
2.
予定手術で経鼻挿管のオペ
準備物品は?(机にファイバーとか色々置いてある)
実際に模型で経鼻挿管やれ(喉頭展開まで)
SpO2下がってきましたどうしますか
換気できませんどうしますか(で、DAMの流れにいく)
CTMを(別の)模型でやれ(穿刺キットが置いてある)
3.SWGのシースを模型に刺せ
動脈と静脈血どうやって区別するの
4.予定C/S。脊硬麻を模型でやれ
消毒とかは済んでる設定
硬麻は先っちょ5mmくらいの留置でいいよ、抜けたら抜けたで問題ないよ、と。
脊麻が模型で入らず(恥)
正中の確認のため、模型を尻側から覗き込んだら
「模型の形がバレるからやめて~」と(笑)
代わりに、「んじゃ入らないときはどうしますか」と問題だされてOKでした。
実技は、模型が存在する手技と、バイト君で描出させられるブロックの解剖、と考えればいいと思います。
メンズバイト君で女性も受験する、と考えれば、おそらく試験に出せないブロックがあると思います。
口頭試問もですが、実技も止まらずに流れに乗り、問題を最後まで完遂することが大事。
服装。ただの技能試験なので、
ビジネスでもないし、人格を問われる面接でもない、
のでスーツを回避して、カジュアルよりのセミフォーマル程度の格好で行きました。
みんなスーツでしたけど、別に試験官は服装で変な顔されませんでした。
試験中はずっと荷物もって移動。実技はエコーゼリーも使う。
ジャケット、ネクタイは邪魔と思います。長距離移動だと荷物になるし。

体験談⑬

事情があってかなり長いブランクのあとに専門医挑戦となったので、もしかすると最年長受験者だったかも。

筆記試験

勉強の出だしはスローでした。年末からトイレに過去問並べて一回トイレに入るたびに3問眺めるようにして勉強スタート。一日3問だと一週間に20-30問ぐらい。一か月でようやく一冊(一年分)眺める感じでトイレ勉強法は遅々としてすすまず6月までにようやく5年分一回見た感じ。眺めているだけではなかなか覚えられず、不安だけが増大していました。そんな折、8月に引っ越し、少しゆったり勉強できる職場になったので、8月1日から毎日6-8時間頑張ることにしました。過去問2週してみたところで55年度分の過去問注文していなかったことに気が付き、急いで購入。55年度分は一問見たら、その問題の関連過去問をやってみるというスタイルにして勉強してみました。そのあとだんだん勉強飽きてきて、集中力にかけてしまいそうだったので毎年分一問ずつやってみたり、A一問、B一問、C一問とABCABCとやってみたり。8月の下旬にようやく青本の存在を発見し、購入。青本使用し、青本の資料③みながら、分類別に勉強したのがすごくためになりました。ふだん頭使わないで麻酔をかけていたため、知識のなさを痛感し、集中力がなくなって弱気になっていく自分との戦いでもありました。試験時はめちゃくちゃ緊張し、頭が真っ白。でも、A問題がわりかし過去問多かったので、わかるものは頑張って答えた感じ。わからない新しい問題は神頼みになってしまいました。B問題C問題はあいかわらず難しかった。自信をもって答えることができたのは数問のような。つらい筆記でしたが、最高につらかったのは午後の試験ぐらいから眼がかすんできたことでした。これが年とるってことなんでしょうか。

口頭試験

青本の存在に気が付くのがすごく遅くなってしまい、口頭試問の過去問はなんと9月になってから眺め始めました。筆記試験のほうに気をとられ、筆記試験が終わって4日で危ない一発勝負的な勉強。これはお勧めできません。前もって、鏡の前で練習すべきでした。試験前からパニック状態で口頭試問の部屋に入ったら、恥ずかしくて情けなくて、心臓ばふばふ。もう何も考えられない状態で、まるであたまがからっぽになったよう。「いつもどうりに普通にやってることを言えば大丈夫だから。」っていわれて、励まされたけどくらくらしてしまった。ああいえばよかった、こういえばよかったってあとで反省することしきり。即席では口頭試問はできません。幸いにもお情けで合格させていただいたけど、皆さんは私のようにならないで地道に練習してください。弱オピオイドはどんなものがありますかとかPONVに使う薬とか簡単なことも聞かれたけど、分離肺換気につかうチューブは何用?とかいわれてとまどい、時間をかけて左用使いますと答えたときにはぐったり。DLTを普通のチューブに入れ替える手順は?とかきかれたけど、いつもあまり考えずに入れ替えしてるからすぐに答えられずたじたじ。げっそり。

実地試験

ACLS、PALSは直前に確認したはずだったのに、前半は無事に経過しましたが、子供の心マしはじめたら、さっきの口頭試問のショックがよみがえり、またパニック。あれ、あれ、あれ。何も頭から出てこない状態に。局麻中毒の心マ、DCかけてアドレナリン、イントラリポスも聞かれました。この部屋は5割ぐらいしかできなかったのがなさけない。DAMの部屋は最後にファイバーで気管分岐部示しているころに時間切れ。ここのおじさんたちはやさしかった。筋弛緩モニター、CVC挿入の部屋ではまた私は大失敗。何を間違ったか母指内転筋の神経を橈骨Nといってしまった。くやしいし、なさけない。CVC挿入のころには試験管さんやる気が失せたのか、質問矢継ぎ早に言っておわり。おばさんの試験官はひとこともしゃべらず。尺骨神経を橈骨神経と言ってしまったのが、またパニックを引き起こし、ため息つきながら退散しました。

最後に

本当に青本なかったら絶対やばかったです。心外も少なく、脳外や産科、耳鼻科もなくモニターも最新のものを使っていないこともかなり不利になりました。でも、今回わたしなりに、よく勉強した。不利になっていた分野も青本でがんばった。そして、もっと勉強しなくっちゃと思いました。専門医取得はこれからの道のはじまりかなっておもいます。最後に本当に本当に青本に、そして青

体験談⑭

●筆記試験

A問題は過去問がほとんどで8-9割取れました。過去問は1月くらいから解き始め、8年分を4.5回やりました。直前の1ヶ月は直近の5年分を何度も解き、過去問は反射でとく感じになってました。

B問題は、新作が多く心が折れました。分かる問題は後半の10問くらいで、4-5割くらいかと思います。CVやアウェイククラニオトミー、エホバの対応、輸血などガイドラインをきちんと理解することが大切だと思いました。

C問題は、画像を読ませる問題が多く、普段から画像を読みなさいというメッセージかと思いました。5-6割くらいかと思います。

まとめると、筆記は過去問&ガイドライン。

●実技 10分 3部屋

①ACLS 小児BLS

PEA Vfなど、青本のまんまでした。

②大腿神経ブロック、ガンツの波形

ボランティアの方にエコーをあてながら描出画像の説明。ガンツのシースを入れた後に、波形の記載。この部屋も青本の通りでした。

③CVCI

モニターにバイタルが表示され、V2どうしますか?iGELを挿入後、挿管するにはどうしますか?

挿管困難の場合、抜管には何に気をつけますか?

ガイドラインと普段の臨床で特に問題ないのかなと思います。

●口頭 30分で2問

8歳 慢性扁桃炎 一週間前に上気道炎

術前に確認しておきたい情報は?

スロー導入のメリットとデメリットは?

抜管後に再出血しました、再導入の際に気をつけることは?

データが提示されて、このデータから読み取れることは?

活動性出血して興奮しています どう対応しますか?

術後鎮痛は何をどのくらい?

35歳 経膣分娩後出血 輸血はまだしていない A型

麻酔をかけるうえで欲しい情報は?

どう導入する?

バイタルが提示されて、大量出血を考える根拠は?

その場合の対応は?

さらに出血が継続しています。何を考えどう対応しますか?

挿管のまま帰室する理由は?

ICU管理で注意することは?

術後の鎮静と鎮痛は?

時間が余り、試験後の雑談の際に予想した問題はある?と聞かれたので、

筆記で出たアウェイククラニオトミーとニュースになった無痛分娩と答えました。

試験管は、どちらもやってる施設が少ないから問題にしづらいよね〜〜と仰ってたので、施設間に偏りのある症例は口頭試験の問題にはなりにくいのかなと思いました。

先輩からスーツはほとんどいないと言う言葉をもらい、鵜呑みにしたところ8-9割スーツでした。試験が始まる前から変な緊張してしまったので、無難にスーツで受験すれば良かったと思いました。実技も全て机の上で行うのでスカートでもヒール履いていても問題なさそうでした。

体験談⑮

小さな2人の子供がいる中での専門医試験でした。
下の子を出産したばかりで、子育てしながらの専門医試験勉強はキャパの小さい私にはかなり難しく、最初から1年で合格しようとは思っておらず、何か受かってくれてたら来年楽になる!位の気持ちで臨みました。
結果は口頭試問が不合格でしたが、納得いく結果だったと思います。

☆筆記☆
慣れない2人の子育てで気持ちは焦る中バタバタと時間だけが過ぎてしまい、結局過去問に手をつけれたのは9月に入ってからでした。子供を保育園に預けて仕事復帰をして、日中仕事の合間にパラパラと過去問を見る、ということを繰り返し、何とか5年分2周目を通したところで試験日を迎えました。やはり目を通しただけだとプール問題であるA問題も、見たことあるけど、、何だっけ?という感じで不安も感じました。やり終わった感想はA問題8割、B問題2-3割、C問題3ー4割という感じで全く自信ありませんでした。。結果は何とか合格してましたが、中途半端に5年分手をつけるよりも3年分を3周とかしっかりやった方が良かったかもしれません。

☆口頭試問 実技
そんな感じで結局口頭試問と実技対策は筆記が終わってからの1週間の仕事の合間しかありませんでした。
口頭試問対策はとりあえず青本を読むことから始めましたが、なかなか進まず、2.5年分位を読めただけでした。
実技対策はほぼ出来ず、一緒の年に専門医試験を受ける友達に教えてもらってバタバタと麻酔器の点検、ACLS・BLSの確認、先輩の身体を借りて各種ブロックの描出とエコー画面での解剖的な名称の確認、TEE、気管支ファイバーを一通りやりました。

実技は10分を3部屋で妊婦のCSEA、腕神経叢ブロックの斜角筋間法の実演とSGのシース挿入・波形をiPadにアバウトに書く、舌癌患者の経鼻挿管からの換気不可→輪状甲状間膜切開で、どこも雰囲気はそんな悪くありませんでした。
手技をしながら少し質問もありましたが、基本的なことだけでした。

そして不合格だった口頭試問ですが、、
部屋の前で紙を渡され5分間メモする時間があります。未治療のCOPDのダヴィンチと肥満の脊損でした。脊椎の麻酔をほとんどやったことない私は苦手意識が強く、その時点で頭が真っ白になってしまいました。
部屋に入ると2人の試験官が居て、挨拶をしてすぐに始まりました。その異様な雰囲気に完全にのまれ、何を答えたかいまひとつ覚えてません苦笑
とりあえず普段なら当たり前のように聞いてる最終飲食やアレルギーなどすら出てこない位頭が真っ白でした。。きっと試験官の先生は答えを誘導してくれようと他には?他には?と聞いてくれてましたが、なんせ試験官の視線が怖く、焦れば焦る程何も浮かばない魔のループで結局最後は時間切れとなりトボトボと部屋を出ました笑自分のメンタルの弱さを痛感した不合格でした。
でも今回実際体験しておいて良かった、と思ってます。来年までの1年で購入させて頂いた青本にしっかり目を通し、日常の業務の中でもう一歩考え、考えたことを言葉にしながら麻酔をこなしていくことで合格に近づけるかな、と思いました。

体験談⑯

ありがとうございました、無事に合格しました。

去年、舐めてかかった試験に見事玉砕し実技は合格したんですが口頭と筆記が。。。

筆記は過去問を5年分を3周、プラス2年分を2周ぐらいやりました。
口頭試験は青い本を読みました。

1番心がけていたことはみんなと同じ事をする事。

A問題は少しずつ変わってます。
丸暗記はやめて、時間の許す限り理解を。

B問題はまるでわからず、先生たちはまだまだ知らないことが多くずっと勉強が必要なんだよという学会からのメッセージなんだと思いました。

C問題は考えれば解る問題もあり、楽しい時間でした。

口頭試験は動脈瘤の置換術と乳ガン患者のQT延長症候群でした。
助け船はあまりなかったですが、答えやすい試験官でよかったです。時間が余り、プラスの質問はなく雑談時間に入ったので大丈夫だなと思いました
口頭試験会場では、全ての受験生が青い本を持っていました。

忙しい臨床、研究などのなかでどのくらいの時間をとれるかということだけだと思います。

最後にありがとうございました、本当に助かりました。

体験談⑰

お世話になります。今回は貴重な資料を入手することができ大変感謝しております。まず体験談ですが、初めての専門医試験でどの程度のものなのか予想検討もつきませんでした。しかし、先生のホームページや資料を拝見していると少しづつヒントがわかり、勉強の良いスタートが切れました。
筆記試験
A問題はやはり過去問通りでした、私は8年分を5回くらいやりました。49回くらいの問題(古い問題)はもう出なくなっているようん印象でした。しかし選択肢も中途半端な知識では選び切れず確実に取るためには、最悪、脊髄反射で対応できるくらいの準備が必要かもしれません。おそらく自己採点だと89/90点くらいだと思います。B問題は数年前まではA問題やB問題からも多く出 ていましたがここ数年でA,B問題をやっても対応できない奇問となっている印象です。普段からしっかりと興味を持っていないと取れないでしょう(プロポフォールの化学式とか・・・たまたま当てずっぽで当たりましたが・・・) C問題も臨床問題。過去問やっていても同じ問題は出ません。ただ、超マニアックな問題は本当に数問。基本的には有名な疾患や病状、病態に対する診断や対応能力を問うような問題でした。僕はC問題対策としては先生の緑本の口頭試問の内容を深く勉強しました(一石二鳥ですし)
麻酔科も周術期(救急、集中治療、ペインクリニック)の一部でありその基本的な知識を問う問題も勉強しておかないといけません(簡単ではありますがGCSや熱傷の範囲換算方法や治療方法など)
→試験終えてから、Aはなんとかなるが、B,Cは一般より出来ていないだろうと手応えなく・・・・ 合格でした
口頭試験
口頭試問はメトトレキサート内服中のRA患者の脊柱管狭窄症、麻酔計画、挿管方法、術後合併症軽減のため対策、覚醒遅延、硬膜外膿瘍の頻度と家族説明の問題でした。
もうひとつは脳腫瘍患者の麻酔計画 MEP使用や術中のけいれん発作の診断ととの対応等の問題でした
総括して緑本で十分対応でした。
口頭試問も試験監督の顔が時折雲って・・・あわ悪ければ不合格と思っていましたが、これで落ちたら力不足と思い・・・・こちらも合格でした
実技試験
実技試験はCV、Epi、TEE、ブロンコでした。実はブロンコがよくわからなくて、150cm ほどの小柄な女性にDLTが挿入されており右なのか左なのかわからなくなり、また試験監督の女性が厳しめで自身も持って答えないと本当?と 左です と答えても 本当? 右ですと答えても本当? とDLTの位置の同定すらできずその先進めずにタイムアップ。実は現在離島での勤務(急性期、慢性期疾患外来入院対応)につき、なかなか上記行う機会が少なく、そのとうり評価されたなと言う印象です、やはり普段から実技に精通していないと実技試験も甘く見てはいけませんね・・・
CV,Epi、TEEは普通にできたかと思いますが・・・・不合格でした。滅多にない実技の不合格でショックでしたがまた来年トライするしかありません。

体験談⑱

出産後、育休中の受験でした。
特殊かと思いますが、ママさん麻酔科医が増えているかと思いますので参考になればと思い書きました。

産休中、安静期間もあったため、座学ははかどりました。
重たい教科書(ミラーとか…)は運ぶのもむりなので、コンパクトにまとまっている青と緑のまとめノートは大変重宝しました。まとめノート及び過去問4年分を自分なりに単語カードに小さい字でまとめ、ベッドでの安静期間中はこれを見て過ごしました。

産後1カ月は、上の子の夏休み期間だったこともあり、全く勉強できませんでした。(最低限の睡眠時間を確保するだけで精いっぱいでした)

2カ月目から、ようやく勉強再開しましたが、産休中に勉強した内容を半分がた忘れているばかりか、臨床から離れたことによりかなり頭が回らなくなっていました。ここでも緑の過去問が、実際の麻酔を思い出すのにかなりたよりになりました。

筆記試験
東京会場、日帰りで臨みました。
内容は、Aは過去問が多く8割くらいできたと思います。
問題に癖があるため、事実を覚えるというより、過去問の選択肢を覚えていないとできない問題がいくつかありました。また、過去のB問題がAに昇格してきてました。
Bはほとんど新問でてんでわからず、よくて2-3割。臨床から離れていたのが効いて、Cも半分くらいできなかったように思います。
トイレなどはわりと余裕もっていけました。
昼食は麻酔科学会のを注文したのですが、もらうのに並ばなくてはならず、中身も余り口に合わず、コンビニで買っていけばよかったと思いました。
机の上には、鉛筆消しゴム時計ティッシュのほか、飲み物がOKでした。「飲料水」と言われたのですが、コーヒーを置いておいても大丈夫でした。水筒も良いようです。

過去問を主に勉強したのですが、もっとガイドラインをよく読み込んでおけばよかったと思い、口頭試験前に復習しました。
また、CVガイドラインが出たばかりなのでヤマを張って手順など確認しました。

口頭・実技試験
風邪であまり声が出ずグロッキーでしたがなんとか受験しました。
待合室から出たのち試験と試験の合間は、カバンのなかのものは一切出せません。付き添いの係員に聞いても、部屋に入って試験管に聞いてくれといわれるばかり。汚い話ですが、風邪を引いていて、非常に鼻がかみたかったし、声が掠れるから飲み物を飲みたかったけど、ダメでした。濡れマスクをしておき各部屋で取るようにしましたが、これは特に何も言われませんでした。

試験時間は部屋に入った時点から進んでしまう様子でした。カバンを置いたり、名乗ったりするのは最小限の時間でやったほうがいいです!!

時間ごとに係員がドアを開け、次の場所に案内されて部屋の外で待機するシステムでした。金田一少年だったら確実に事件が起こるシチュエーションですが、ここで倒れてる人がいたら警察を呼ぶ前にBLSされて、ダイイングメッセージとか滅茶滅茶になること間違いなしだなぁと思いましたw

口頭試験
1例目
70歳男性、160cm52kgくらい、
前立腺癌に対し腹腔鏡下ロボット補助前立腺全摘
閉塞性換気障害について術前診察を依頼された。

術前診察、検査項目について特に必要な情報は?
(通常の診察、HJ分類、タバコ、CTなど比較的冷静に答えました)

CT、血ガス初見でブラ著明、co2軽度貯留
(腹腔鏡をやめて開腹してもらう)

麻酔方法
硬膜外麻酔併用下全麻
そのメリットデメリット

維持麻酔方法、管理
途中気道内圧上昇
診断方法、手順
(色々喋っているうちに時間がおしてきた)

術中出血500ml
hb8
fio20.5
pao2 150
co2 40代
cao211ml/dlくらい
輸血について計画を。

(一般論しか答えられず、cao2についてはどうですか?この人について考察してください、と言ってくださったけれど答えられませんでした)

砕石位後のコンパートメント症候群と診断された。(足の画像あり)
診断と処置は?

癌が再発し、疼痛管理が必要となった。オキシコンチン60mgで眠気と便秘がひどい、対策は?
(便秘に対しては答えましたが、眠気に対する薬剤を答えられず。これにこだわりすぎ、オピオイドローテーションについても話そうと思いましたが「もういいです」と言われました。)

2例目
45歳男性、160cm90kg
脚立からの落下による頸損
ハローベスト装着
1日入院ののちの頸部後方固定術
MEP使用

必要な術前診察と検査の情報は?
画面に
<高血圧内服、
高脂血症
虚血心疾患の家族歴、
最近胸部症状あり
いびきと呼吸停止あり>の追加情報

(かなり焦っており、心エコーなど普通に普段出てくるものも言い忘れてしまいました。)

入室後

ハローベストへの対処
挿管方法とそのメリットデメリット
(私はアウェイクファイバーといいました)

ハローベスト装着のままクラッシュインダクション、エアウェイスコープで挿管をトライした。
うまくいかず換気したができない
対応は?

維持はどうしますか?
(MEP使用での麻酔方法)

術中虚血への対処
心電図.2誘導でst低下

(この辺りで、そとから時間ですと言われる。
試験管は続けて、と言ってくれますがかなり焦る。)

ICUで抜管時の注意は?

(緊張と時間切れのプレッシャーで、最後のほう問題さえよく聞いておらず聞き返したり、考えたらわかることが言えなかったり。。)

なんとか思いつく限りのことを喋りましたが、時間切れでした。

試験管は、「無事終わりました。次頑張ってください」と優しく言ってくださいました。
終始、温かな感じの先生がたで、大変ありがたかったです。

ともかく時間がない上、残り時間も分からないので、余計なことを言わず、聞かれたポイントを正確にまとめて話す技術が必要かと思われます。(私は緊張しすぎて余計な話をした挙句時間切れでしたが、受かることは受かりました)

実技試験
実技1
女性舌癌患者
術前診察では口腔内問題なし
通常のラピッドインダクションからの経鼻挿管
換気はできる状態。
物品の準備、チューブの径
消毒の組成など詳しく聞かれました。

マッキントッシュで喉頭展開するとコーマック4
次にやることは?
私はマググラス、といいました
(横にファイバーが置いてありましたが)

サチュレーション下がってきて、用手換気にもどる
(チューブを鼻腔に残したままチューブを介して換気しました)

換気できなくなった。次はなにをする?
(ラリンジアルマスク挿入
人をよぶ、麻酔を覚ますことも考慮。実技はなしでした)

輪状甲状間膜穿刺
実際にキットを用いて行う。
なぜそこを選ぶかを口頭で説明。
(できたけど結構時間がかかってしまった。ハンズオンセミナーに参加してあったのが役に立ちました)

実技2
帝王切開患者
すでに消毒されて手袋をしている設定
どこから入れるか
正中法で、という縛りでエピスパの実技。
口頭で刺す場所と椎間を聞かれる。

(感覚がよくわからず、デュラパンした。→試験管、そのままいいところに入ったということで続けてくださいといわれる。が、その上カテーテルが一向に入らない。デュラパンしてるのになぜ??)
(→入っていくということでやってくださいといわれるwどのくらいの長さを留置しますか、と聞かれる)
その後スパイナル
薬液の量、投与スピード聞かれる。
普段のシリンジと違い、やや困惑。5mlシリンジなのにメモリが大きい??
一応できたと思うけど、グダグダでした。

実技3
モデルの人の斜角筋間ブロック
エコーで描出し、各構造を答えさせる。

若くてわかりやすそうな方なのに、なんかイマイチな画像しか出せず悩みながら回答。
薬液の組成、どのくらい効くかなど聞かれました。

その後、エコーガイド下内頸静脈シース挿入。
エコーでの血管の見分け方。
準備してあるという設定だったが、シースにダイレーター入ってなかった。(手技の途中で気づいていれた)

不整脈がでたらどうするか、静脈に留置できたことの確認方法を口頭で聞かれました。

肺動脈カテーテル挿入時の圧波形の変化を答えさせる。
アイパッドに書かせるのだが、機器の不調でなかなか書けず慌てる。(紙にしてほしい)

という内容でした。

以上体験記でした。
この度はまとめノートに大変助けられました。これがなかったら特に口頭試験は合格難しかったように思います。
毎年大変かと存じますが、今後もぜひ続けていただければと思います。
ありがとうございました。

 

体験談⑲

無事に3科目ちも合格しておりました。
筆記は10年分を3週程度やり、直前の1週間で7年分をさらに復習しました。
A問題はほぼ過去問通りに出たと思います。
B問題は明らかに難しい問題とそうでないみんなできる問題のどちらかと思えました。
C問題は通年通りだったように思います。
ただ、多肢選択問題で組み合わせの中から選ぶものではないのでうろ覚えのものがあると、取りこぼしが出る可能性があるのでA問題でもある程度差が出るのではと思いました。
これからはそれを意識して過去問の各選択肢の〇×がちゃんとわかるように内容を理解しておくことが必要になってくるかなと思いました。
口頭試問については小児扁摘と弛緩出血の2例でオーソドックスな問題で聞かれる内容もほぼ過去問通りだったように思います。
 それぞれについてそう考える理由も聞かれていたので、普段からやることの理論的裏付けができるようにしておくと何もあわてることはなかったかもしれません。
実技試験については、DAM、ACLS(成人と小児)、大腿神経&外側大腿皮神経ブロック、SGシース挿入とSGカテ挿入するときの先端圧波形をipadに説明しながら書くというものでした。
 DAMについても根拠を聞かれていたように思います。i-gel挿入してからファイバー誘導下に挿管するという専門医試験の定番?問題も出ました。
ただ、ラリマの抜去も実際にやるように言われ、オプチュレーターではなく他のものが置いてあってそれの使い方はわかりませんでしたが、当て感でやってみたらたまたまできましたが完全に運です。
 ACLSはPEA診断と途中でVFになり除細動をすること、また心肺蘇生のquality評価としてのEtCO2波形が出てきてどのようにfeedbackするのかということが聞かれました。小児BLSは一人法でしたが一般的なものだったと思います。
ブロックは解剖学的なことの確認と使用薬剤濃度量、効果持続時間も聞かれました。
SGシース挿入をエコーガイド下でおこなったのちに波形を図示するのは普段やっていれば何の問題もないかと。
ただ、動脈と静脈の区別についてなどはいろいろ聞かれましたので麻酔学会のCV挿入のプラクテイカルガイドを読んで理解しておけば答えられるレベルの質問だったかと思います。
 どのブースでもすごく時間があまり、何かやらかしていないかなど試験終わってから発表まで不安がありましたが、無事合格することができました。
 青本&緑本?のおかげでかなり効率よく勉強できたのかなと思います。筆記は年数をかなりやっていたので口頭試問と実技さえこけなければ大丈夫だと思っていました。ペイン緩和、臓器移植関連などweak pointなどを青本&緑本?でやっていましたが、幸いそれらは出ず、運も味方してくたのかなと思います。今年はその分野は果たして出たのでしょうか。
 日々の業務の中で勉強する時間も限られているなか、対策を取るのは大変かと思いますので早めに始動しておくに越したことはないと思います。
 同期にも1週間や1ヶ月で合格している人もいてすごいなと思いましたが、日常臨床の役にも立つような知識もありますので是非早めに勉強スタートすることをお勧めします。

口頭試問

症例1  8歳 既往のない扁桃摘出

  • 術前情報として知りたいことを4つ
  • 麻酔導入、挿管チューブのカフありなしを理由とともにのべてください。
  • 抜管はどのようにしますか理由とともに答えてください。
  • 回復室に移動してモニターを装着しました。何に気を付けて観察しますか。4つ
  • 出血が止まらなく病棟に帰る前に再手術の依頼がありました。どんな情報が必要ですか、4つ。
  • 麻酔はどのようにおこないますか、理由とともに答えてください、薬剤に関しては用量も述べてください。
  • 術後鎮痛、抜管時に気を付けることを述べてください。

 

症例2

37歳女性 経膣分娩後の出血が止まらないとのことで当院に転院となった。家族の情報よると確実ではないが血液型はA(+)であるように思うとのこと。

  • 開腹止血術の依頼がありました。麻酔導入に際して知るべきことを4つ
  • 分娩に伴う大量出血と言える根拠をのべてください。
  • 原因は弛緩出血による大量出血とわかりました。どのように対応しますか。5つ
  • 5000ml以上の出血でなおも低血圧が遷延しています。どのように対応しますか。5つ
  • 術後管理で気を付けることを5つ述べてください。
  • 術後の鎮痛、鎮静で気を付けることをのべてください。

 

実技試験

  • DAMセクション

BMI40の男性が腹臥位で8時間の後頭蓋禍の手術をうけました。

・抜管時に何を気を付けますか。

・抜管後、100%マスク換気をしていてもSpO2低下しました。どんな状態ですか、どのように対応しますか。

・ラリマを挿入後そこを通して挿管してください。

3年後に同様の手術を受けました。どのように対応しますか。

 

  • ACLS,小児BLS

PEAを診断させる。その対応。CPRのポイント聞かれる。

その後VFになり、その診断をする。その対応をする。

EtCO2の波形をみて、CPRの蘇生の質を評価する。

小児BLS 換気回数、心マの回数などのポイント

 

  • SG,ブロック

大腿神経ブロックの描出

大腿筋膜、腸骨筋膜、vein,aryery、神経ブロックのポイントを説明

入れる薬剤の濃度とその量、効果持続時間

外側大腿皮神経の描出

SGシース挿入をエコーガイド下で。

静脈であることを確認する方法

動脈でないことを確実に言うには?

SGのPA wedgeするまでに波形を図示しながら説明

 

体験談⑳

大学病院勤務医(7年目)です。
初回受験でした。医局員の少ない田舎大学なので、今年受験したのは私1人でした。
医局の事務と会議、試験の前後も学会発表や後輩の発表指導を複数抱え、大学院の研究も切羽詰まってて、、、なんて他の仕事を言い訳に現実逃避をしていたら、気が付いたら試験2か月前になっていました。慌てて過去問をやりだしましたが、まったく解けず( 苦笑)、さらりーまん麻酔科医様の対策本を読みながらすこしずつ解きました。やっと過去問を1周した時点で1か月前。結局、なんとか先輩からもらった5年分と筆記試験1週間前の学会で購入した昨年度分の計6年分を2.5周して筆記試験に臨みました。
<筆記試験>
ちょうど数日前から風邪で微熱と咳が止まらなかったことから、負担軽減のため急遽会場に前泊しました。
A問題は見たことがある問題が多かった印象ですが、8問ほど明らかに過去問と同じなのに間違えて非常に焦りました。
B問題は、A問題の失点を取り戻そうと意気込んで臨みましたが、、、まったく手が出ませんでした。
C問題は7割?といった手ごたえでした。
全体的に 神経ブロックに必要な知識や不整脈が多めだった気がします。
自分がしない種類のブロックに関しては全くわかりませんでした。
筆記試験は結局、A問題で落とさないことが大切で、B問題より後は普通に働いていたら差は出ない(挽回できない)ような印象を持ちました。
とにかく、もう2度と受けたくないというのが受け終わった日の正直な感想でした。
<口頭試問・実技試験>
筆記試験が終わってから、さらりーまん麻酔科医様の対策本で過去問を見られるだけ見ました(結局全部は目を通せず)。
心臓麻酔と胸部麻酔しかここ数年していなかったので、もう3年以上やっていないTURや、当院にはない脳死移植などは必死に覚えました。
ペインや緩和はまったくの無頼漢なので過去問だけ丸暗記しました。
実技試験対策としては、ACLSとPALSの確認と、試験前日の深夜に麻酔器の始業点検を誰もいない手術室で1人でブツブツ説明しながら練習しました。
試験は金曜日の午後でした。
午前中に会場まで移動し、1時間前ぐらいに到着しました。
ドナドナエレベーターで知り合いの先生に出会い、さらにプレッシャーを感じました。
口頭試験は30分2症例
試験官は男女1名ずつ。
症例①高度肥満頸椎術後の腹腔鏡下低位前方切除
症例②重症筋無力症の患者への片肺換気を伴う胸腺摘出術
ペインと緩和ではなく一安心でしたが、極度の緊張と、採点項目のクリックがあ まりされないことで焦って途中からはしどろもどろでした。
女性の先生に、余りのできなさにあきれたというような表情をされていました。心が折れかけましたが、わかるところだけでもとポロポロと何とか答えました。
3分ほど時間が余って雑談になり、同じ施設で受験する人はいないの?、面接対策はしないの?、試験勉強の方法はどうしてましたか?とか聞かれました。正直、落ちたと思いました。
実技は10分×3室
幸いにして困るものはなく助かりました。
①DAM
マスク換気→声門上器具挿入(想定のみ)→挿管(声門下狭窄で先しか入らない)→GEBと細いチューブとカフ注があり、これらで何とか換気してください→声門上でカフを 膨らまして換気する→輪状甲状間膜切開(途中でやめてと言われず最後まで挿入しました)
5分程度で終わってしまって、ミニトラックとか入れたことある?練習とかかなりしたの~?って和やかな雑談。
②ACLSと小児蘇生
PEA→Vf→DCでおしまい。パドル使おうとしたら、パッドにしてと言われ、DCの設定しようとしたら試験官がするから口で言ってといわれました。
小児は3か月の乳児がPACUでCPAの設定、胸骨圧迫の方法、胸骨圧迫と呼吸の比率(2人法)、応援要請が先かCPRが先かの確認だけで終了。
5分ほどまた時間が余って、「小児の蘇生ってしたことある?」って聞かれて、「ありません」と答えたら、「ぼくらも40年麻酔科医してるけどないわ」って。
③超音波ガイ ドTAPと腹直筋鞘ブロック、内頚静脈へのシース挿入。
バイト君で各ブロックのviewを描出、解剖の確認、人形へのシース挿入。人形はかなり穿刺されていてくたびれていました。血管に針が入る前に水が引けるし、エコーで確認したらガイドワイヤーらしき像(前の受験生たりの穿刺痕)がたくさん血管を貫通している(焦る!)。ワイヤー動かしてどれが本物か確認しようとしていると、もういいからそのままシース入れちゃってって言われて入れました。入ってる??って不安で仕方なかったです。
結果が出るまでの数日、
筆記試験と口頭試問が落ちたのではないかと不安で仕方がなかったですが、幸い3つともパスできました。
今回の受 験における反省点は、試験対策はおろそかにしてはいけないということでした。
とにかく過去問対策が大切(というか全て)なようです。
あとは、私のように人前でしゃべるのが苦手な人は面接の練習もしたほうがよいかもしれません。
さらりーまん麻酔科医様の対策本は非常によく役に立ちました。
試験勉強に出遅れたので、対策本のみに絞って勉強しましたが、おかげさまで効率よくできました。

体験談㉑

①筆記試験(東京会場)
 (1)試験勉強
 1年半ほど前から過去問6年分をひたすら3~4周解き、何度か間違えた問題についてピックアップしてノートにまとめました。
青本は辞書的な感じで活用させていただきました。
 (2)試験本番
 A問題は9割5分以上できたような手ごたえがありましたが、B問題はほぼ新作で3割もできていないような感じです。わからなさすぎて泣きそうになりまし た。(笑)
 B問題は臨床というより、生理・薬理などの知識を問うような問題が多かったような気がします。C問題も選択に困ったものがいくつもあり、4割ぐらいな感じです。
ガイドラインに絡んだ問題がいくつかあったので、余裕があれば問題になりそうなところをチェックしておけばよかったと
後悔しました。
 A以外は時間が全然足りず、見直す時間がありませんでした。逆に、今回の試験でA問題を落としてしまうと、絶対落ちるだろうなと思いました。昨年度の過去問を所見で解いたときと比べても、今年度の問題は全然できていなかったと思います。だからといって、過去問以外に勉強する方法は現実的にないと思います。
でも、ガイドラインの細かい チェックは必須です。
②口頭試問
 (1)試験勉強
 最初にとにかく緑本の予想問題を読み、その後過去問に対して声をだして答えるということをしてました。
 (2)試験本番
・胸腹部大動脈瘤に対する下行置換での周術期管理について(HT、DM、腎機能障害、Af?合併患者)
抗うつ薬内服でQT延長がある乳がん患者の周術期管理について(その後慢性疼痛になった時の対応含む)
 あまりにも緊張しすぎて、最初の問題から言葉に詰まってしまいましたが、試験官はとても優しく、
いつもやっているようにしてもらえば大丈夫だよと何度も言ってくれたので救われました。
考え込むと、「こういう点に ついてはどうかな」といったような、答えを誘導してくれるような感じでした。
③実技試験
 (1)試験勉強
 緑本を読み、あまり経験がない手技については成書で手順を確認しました。
 (2)試験本番
・DAM(マスク換気困難でラリマが挿入されている状態で気管挿管をする)
・ACLS(1.神経ブロック後に心停止になったという設定 2.乳児の2人法での蘇生)
・TOFウォッチの装着、神経ブロック(平行法・交差法で穿刺する)、エコーガイド下CV挿入
 恥ずかしながら、ラリマからの挿管の経験がなく、手順も確認していなかったため、
正直に経験がないというと、誘導的に手順を教えてくれたので 、その通りにやりました。(笑)
CV挿入はなぜか何度やり直しても逆血がこず、きたということにしてその後の手順を口で
説明しながらやるという感じでした。時間が足りなくなって、最後はいくつか矢継ぎ早に質問されて終わりました。
最後に
 私の大学は、口頭試問・実技対策の模擬試験を毎年実施してくれているのですが、体調不良のため参加できませんでした。
そのため、ロールプレイ的な練習は一切行わずに臨んだのでかなり不安でしたが、試験官はどちらも本当に優しかったです。
ほぼ誘導的な印象もあり、こんなんで受かるのかなと不安でしたが大丈夫でした。
なので、よっぽど一言も答えられないとかそういう状況じゃない限り は、口頭試問・実技は普段の臨床をやっていれば大丈夫なんだと思います。

体験談㉒

筆記試験
1年前からちょこちょこ筆記試験の過去問を見始めましたが仕事も忙しくて、結局まともに取り組み始めたのは4月からでした。5年分を3周とどうしても覚えられない問題だけピックアップして直前にやり直しました。
試験当日、A問題は過去問そのままという問題も結構ありました。今までB問題だったのがA問題として出てたのもあったように思います。A問題を早く終わらせて部屋を出ようと思っていましたが、久しぶりにマークをするという作業に手こずり意外に時間がかかってしまいました。早々に退出してる方もいて、自分の遅さに焦りました。B問題は全然わからなくて途中で笑っちゃいました。C問題は自分の集中力が切れて、なんでこんな答え選んだ??って自分にびっくりしてしまうミスもありました。
口頭試問
筆記試験が終わってから4日しか間がないので、2ケ月前から少しずつ直近1年分の答え作成をしました。仕事も忙しくて、筆記試験の勉強もしないといけないという焦りもあり、もう2年分は目を通すだけ、あとは先生の本の手術別にまとめてある部分を見て、自分がかけたことのない麻酔を勉強する位の対策でした。みなさんの過去の体験談から上司や先輩に試験形式でやってもらうといいという話でしたので、自分も先輩に直前にやってもらいました。これは良かったです。この症例の何がポイントなのかっていうことを意識して答えることが大切なんだということは理解できました。
ただ‥実際試験では、会場に集められてから1時間程度は待機させられ、周囲の異様な空気に呑まれ、エレベーターで試験部屋の前に座らされた頃には、緊張と疲労で一杯一杯でした。試験は色々たくさん突っ込まれて、聞かれたことをとにかく必死で答えたという感じでした。しかも最後の方で、なぜか突然よくわからない勘違いを自分がしてしまい、試験官と話が噛み合わなくなりました。終わった後は、自分のミスに気づき、落ちたと思ってましたが、なんとか受かったので、最後まで諦めずに頑張ってよかったと思いました。
実技試験
過去に出題された内容は一通り確認しました。実際の実技がうまく出来なくても言葉で説明できるように意識して普段の仕事をしてました。
口頭試問後に3ブースでした。
どのブースも先生方は穏やかでありがたかったです。
3ブース各10分ですが、結構色々聞かれました。
本当に疲れました。
先生のサイトと本のおかげでなんとか合格できました。
感謝です!
ありがとうございました。

体験談㉓

無事に三科目合格することができました。先生の青本、緑本のおかげです。

特に、口頭試問や実技試験について緑本を何度も読ませていただいたので、本番も自信を持って答えることができました。

本当にありがとうございました。

口頭試問

①下行置換 既往:HT、DM、Af

内服:ARB、DM薬、ダビガトラン

HbA1c 7.?  Cre 1.?

質問

・この症例の問題点は?5つ

・術前に行う検査、知りたい所見は?5つ

・薬の休薬はどうするか?

・術前に術者と話し合っておくことは何か?

・今回の麻酔に使うチューブは何か?

・MEPを行うので麻酔はどうすればよいか?

・術中のMEPが下がった時にどうすればよいか?MEPの所見がモニターにでました。

・右橈骨Aと右rSO2が低下、右SpO2は変化なし。どのようなことが考えられるか?

・ICUで挿管チューブを入れ替えます。どのようにして入れ替えますか?

 

②右乳癌の手術。うつ病に対して、アミトリプチン内服。

心電図のPR時間、QT時間、QTcなどが記載されている。

質問

・心電図を見る。所見は? →QT延長

・術中の心電図の所見。なんですか? →TdP

・対処は?(術中は自然に元に戻ったと言っていた気がします。)

・家族にどのように説明するか?

・術後:右乳房の侵害受容性疼痛?に対して何を処方するか?

・術後:右指先の神経障害性疼痛?に対して何を処方するか?質問がはっきりききとれませんでした。

 

 

実技試験

①ACLS:局麻中毒で人が倒れた、脈・呼吸無し。心電図波形は?→PEA

CPR開始、研修医とACLS。

胸骨圧迫部位、深さ、早さについて聞かれました。

その後の脈チェックでVfへ→DC150J。ショックしたときに触ってたよと言われたので、もう一度やり直してみました。

また、今回の状況で投与する薬は?→イントラリポス1.5ml/kg

PALS:7か月?くらいの子が心肺停止。心静止?(心電図はついていませんでした。)

CPR開始。胸骨圧迫部位、速さ、深さについて聞かれました。

一度脈チェックをして、またCPR再開し、アドレナリンを入れてください。と言ったらもういいよと言われました。

 

②BISモニター:手の模型があって、実際に電極や加速度センターをはる。

電流、尺骨神経、母指内転筋を答えさせる。

その他、顔でモニターするときは?顔面神経、すう眉筋、眼輪筋を答える。陰極・陽極の場所。

ファントムの神経を探す。皮膚から何cmのところにあるか。並行法と交差法で穿刺。

CV:針は選べる。穿刺時の体位。動脈と静脈の見分け方。留置後に逆血がない時の対処方法。

 

③DAM:肥満で換気困難。モニターを見せられて、所見を述べる。SpO2 低下、カプノはV2の波形。

どのように対処するか?両手法を試験管と一緒にやりました。他には?

それでもだめで、LMA挿入。LMAを通して挿管してください。AirQで。igelは隣にあったけど、AirQでやってと言われました。

気管支鏡で気管分岐部の位置を答える。

挿管チューブは気管分岐部から何cmのところに位置しているかを答える。

最後に、もう一度換気をして、モニターを見せられる。SpO2改善。カプノもV1の波形。

 

体験談㉔

筆記
最低3年、最高7年、平均5年分のうわさを聞いて、5年分するつもりでしたが、結局4年分しかしませんでした。
今回のA問題には5年前のがプールで出てたので、すればよかった…とも思いましたが、4年分完璧なら問題ないのかもと思います。
買ったのは1年以上前ですが、本格的に過去問を始めたのは4月くらいから。
同じ施設から私含めて3人受験したのですが、みんなそれくらいだったと思います。
3周すればいい、と言われたのですが、3回では覚えき れないと自覚していたので少なくとも10回以上?覚えるまでしました。
ガイドラインは学会ホームページからダウンロードして一通り目を通しました。
B問題も青い本を過去問を解く際に目を通していてよかったーという問題がいくつかありました。感謝しております★
実技
9月に入ってから同じ職場の先生と一緒に週一でブロック、ACLS、始業点検について重点的に練習しました。
実際に受験したのは
1:筋弛緩モニター(腕の模型に貼付、尺骨神経以外の神経刺激の場合について口頭で述べる)とブロック、CV
 ブロックについては模型に平行法と交差法のビューを出して穿刺する、口頭で局麻を入れる際に留意することについて聞かれま した。(1日目の終わりの方だったためか、模型が穿刺されまくってて、穿刺してないのにエコーを当てたら針っぽい影が見えて困りました
 CVは右IJV穿刺をエコーガイド下で説明しながら。こちらも穿刺された痕跡だらけで、、針先にこだわってたら時間切れになっちゃって、カテをガイドワイヤーに通した時点で中断になりました。。
2:HR30台、8歳の子ども(お人形は成人男性でした)、ルート確保済、頸動脈蝕知可の設定、除細動器にHR30と出ている状態で、研修医役の試験官に指示しながら蘇生。徐脈性不整脈であることを述べたうえで胸骨圧迫と呼吸は何対何か、アドレナリン投与量、Vfで除細動(何Jか)というシナリオでした。どこを圧迫するか、質の高いとは?、どれくらいの深さ?と 質問されながら胸骨圧迫し続けないといけなくて、答えるときについ中断すると、続けないとだめでしょ!と言われてしまいました。
8歳が終わったら、乳児の人形が現れ、脈触れないシナリオで蘇生。こちらも何対何か、聞かれたのですが、、詳細忘れました。時間が余ったので座って待っててくださいと言われました。
3:入室したら、机の上に定規、分度器、メジャーなどが置かれていて、若い大学生が着席していまして、「この患者さんに挿管困難かの評価を行ってください。まずマランパチの評価をしてください」とペンライトを渡されました。次に頸椎の可動性について評価してください、と言われ、、とりあえず「上を向いてください!」と言って、「問題ありません!」といったので すが、客観的評価のキーワードが言えませんでした。あとは「挿管困難について評価項目を可能な限り述べてください。この患者さんになくてもいいです」と言われ、思いつく限りを言ったら途中でもういいですと言われ、こちらも座って終了時間を待ちました。
口頭試問
こちらも同じ職場の先生と一緒に週一で勉強会をしました。
1年分を3人で割り振って、解説風に話していたのですが、緑のまとめの本を丸写し、それを書いて読むことで覚えれたのかも。
お互いを試験官としてするのはなかなかしづらくて、しませんでした。
教育施設のような病院なので、普段から麻酔中に色々説明してもらっていたり、質問されていたこともよかったのだと思います。
実際受験したのは
1:「20台の既往歴ない男性が気胸でエアリークが続いているためVASブラ切除」
 1 術前の呼吸機能評価5つ
 2 術中の呼吸管理方法
 3 術前検査でトラキアルブロンカスと判明、どうするか
 4 術中SpO2低下時の対応
 5 リークテストの方法
2:「70台小柄なおばあちゃんが膵癌で胃空腸バイパス予定、DM、1年前に心筋梗塞でDES留置、癌性疼痛で麻薬内服」
 1 術前気になること
 術前検査結果が映し出され、
 2 抗血小板薬の休薬、経口糖尿病薬の休薬、ニコランジル継続、当日の血糖管理方法について
 3 麻酔導入方法、術後鎮痛について:嘔気があるとのことで迅速導入しますと答えまし た。
 4 術後鎮痛の為にTAPBしたら急変しました。何を考えますか?➡局麻中毒、AMI
 5 局麻中毒でした。対応は?➡不整脈出てる設定で脂肪製剤投与します、まで。投与方法についてはきかれませんでした。
 6 急遽ICU入室となったため、家族へ説明してください。➡試験管の先生もしっかり演技してくださいました。
1の術前呼吸機能5項目が2つ言った時点でわからなくなった時と
2で経口麻薬を静注にするなら・・・・とかいう質問があったきがするのですが、これもわからなかったので
両方とも「うーん…わかりません!」と言いました。沈黙が続いていたら時間切れになってたかも。。と思います。
手術麻酔しかして いないとペインや緩和については丸暗記になりますが、
実技、口頭試問については普段の雰囲気を見られている感じもしました。
試験管の先生方も、時間が余った際にはよくできてましたよーとかこういうの勉強したらいいよとか言ってくださいました。
試験勉強の期間はつらかったけどいい経験しました!
まとめの本には随分お世話になりました。
会場で見渡すと結構みんな持ってましたので、持ってなかったら「え!なにあの本!」て不安になってたかもです。
ありがとうございました。

体験談㉕

第56回麻酔科専門医試験 ~体験記~

【筆記試験】

勉強は過去問6年間分をしっかりと行いました。大体、年明けの1月くらいから少しずつ解き始めました。皆さん仰る通り最初の1,2年の1周目はすごい時間がかかりましたが段々と解くスピードが早くなるので焦らないで大丈夫だと思います。

昨年度から選択肢の選び方とB問題がとても難しくなっていたのでB問題はほとんど解けない様になっているのであろうと予想していました。また、全体的な傾向として最初の方に難しい問題が多く途中の問題の中に簡単で落としてはいけない問題があると分析していたので試験開始後、すぐに落ち込まないことを心掛けました。

筆記試験は東京で受けました。TOC有明で、全員1つの部屋にて受験。服装はみなさん私服でした。少し肌寒いかもしれないので着脱できる服装でいくとよいかもしれません。当日は、A問題はほぼ過去問通り。B問題は難しかったが解ける問題も紛れていて去年よりは簡単だったかと思います。印象的だったのはプロポフォールの化学構造式を問う問題で、自分はプロポフォールの基礎実験を行っていたので自信をもって解くことが出来ました。臨床だけではなく基礎をやっていてよかったと思った瞬間でした(笑)

今年はC問題が難しく、というかこれは麻酔科専門医試験なのか?と思う程診断であったりdecision makingを問う問題が多かったように思います。ただ、みんな解けるとこを落とさなければ大丈夫と思いマークミスだけ気を付けて乗り切りました。

あと、試験中は飲水可能なのですが、やたらマイボトルでからから鳴らしながら水を飲む人がいたり、気が散ることがあるかもしれないので気を付けて下さい。あと、1日試験なので非常に疲れます。A問題で落とさないことが必須条件だとは思いますがA問題を早めに終わらせてゆっくり休むことも大事だと思いました。

 

【口頭試問・実技試験】

神戸会場で、2日目 13時からの受験でした。前泊はポートピアホテルでしました。結果としてどこに泊まってもよかったかと思いますがポートピアホテルの方が会場の雰囲気を掴めるのでポートピアホテルの方がいいかなぁと思います。ただ、そこまで大きな差ではないかもしれません。前日の受験者達からの情報が飛び交いますが、そこで出たのを完全にスルーする自信もなかったので前泊した同級生たちと議論し、ガイドラインの新しくなったところをチェックして早めに寝ました。

 

口頭試問はとりあえず待ち時間がとても苦痛でした。早く解放されたい気持ちでいっぱいです(笑 関東組は恐らく2日目、3日目に割り振られますがその時間帯がどこになるかは運だと思いますが早目の時間帯の方が得だと思いました。

 

13時に控室に集められました。その後教育委員長の言葉があり、第1陣が出発します。受験票と、ネームタグをぶら下げて薄暗いエレベーターに乗る。誰が名付けたのかドナドナエレベーターというのは本当に言い得て妙だと思い少しリラックスできました。

 

エレベーターが8階について(試験会場は8階と9階のホテルの部屋でした)部屋の前に2つ椅子がおいてありそこに座ると隣に案内人のアルバイトのスタッフがいてその人から問題を受け取り5分間問題を読み、メモする時間が与えられます。このアルバイトスタッフの女性が可愛い子でとりあえずそれがラッキーだな、と思い自分を和ませました。

 

メモする時間に決めていたのが、肥満患者だった場合の理想体重を書き込むこと。血液型が書いてあったら異型輸血の順番を書き込むことでした。あと、どんな問題になるのか予想してメモしておきました。しかし、実際試験中はそのメモを読むことはなかったです。

 

①8歳の男児 130cm 30kg 1週間前に上気道炎症状あり。扁桃腺摘出します。

術前評価で大事なことは?

麻酔を緩徐導入でしますが、そのメリットデメリットを答えてください。

チューブは何を使いますか? カフありといいましたがそのメリットは?

手術開始後EtCO2波形が右肩上がりになりました。何を考える?

開口機のせいでした。それを直してオペ終了。

スガマデックス使用して抜管。術後リカバリーで気を付けることは?リカバリーで術後出欠が止まらず再手術となりました。気を付けることは?導入薬はどうしますか?

 

②30歳女性、他院で経腟分娩後の出血が止まらない。血液型はA型らしい。他院では輸血していない。

 

術前情報で何を調べたい?

バイタルと前医での出血はこれくらい。

その後も出血が収まらず子宮全摘手術を行うことになりました。

麻酔はどうしますか?導入薬は?

何を準備しますか?

現在のバイタルはこれです。ここからどうしますか?SIが1.5以上で、Fib150以下なので産科危機的出血として輸血を行う。

みたいな流れでした。うろ覚えですみません・・・とにかくはきはきしゃべることを心掛けました。幸いどちらの症例も経験したことのある症例だったのでラッキーでした。また、前日に産科危機的出血のガイドラインに目を通しておいたのが役に立ちました。前日同期で集まったのが良かったです。

 

実技は①大体神経ブロック+PAカテ

どこにどの麻酔薬をいれるか?各構造の名前、大腿外側皮神経はどれ?

PAカテは模型にエコーガイドで穿刺。気を付けること、ガイドワイヤー入れた後エコーで確認する、ことなどが聞かれました。Ipadに波形をかけというのも言われました。

 

②DAM+igel挿入+igel通して挿管

前年度の体験談通りの問題が出て、見といてよかったと思いました。igel通して挿管したあとチューブを棒で押し込みながらigelを抜く、というのを初めてやりましたが、試験官が手伝ってくれました。みんな戸惑ってできてなかったのでしょう。

 

③ACLS+小児のCPR

ACLSは型通り。挿管はすでにされてました。PEAでボスミンいれる。EtCO2波形が10mmHg以下ですがどうする? ⇒胸骨圧迫の改善、輸液全開、挿管チューブの位置を確認する。と答えました。試験官1人が研修医役で何か指示してくださいと言われた。換気を手伝ってもらうのと胸骨圧迫を絶え間なくやる、というのがキーポイントでした。小児は1人でやるなら30:2のCPR。2人でやるなら15:2のCPRというのがキーポイントで、それは2日間ひっきりなしに問われているようでした。

 

口頭試問、実技試験は緊張しましたし、とにかく待ち時間が多くて疲れました。色んな情報を受け取りました。昨年受験した先生からは情報戦だから、といわれましたが実際はそこまで情報戦ではないかと思いました。情報は役に立ちましたが最終的には自分の経験値に自信を持ち試験に臨むことが一番大事だったかと思います。

実技試験は、パターンが少し変わりつつも大体過去問通りだったので戸惑うことはありませんでしたが口頭試問は何が問われるのか、ドキドキものでしたが、結局日々の臨床を大事にすることが一番の試験対策だと思いました。

 

青本は筆記試験ではあまり使用しませんでしたが口頭試問、実技試験対策にはとても重宝しました。そして、試験会場で青本を持っていない受験生はいなかったと思うので今や過去問と同じくらい麻酔科専門医試験に必須のグッズになっていると思われます。サラリーマン麻酔科医の先生、本当にありがとうございました。

体験談㉖

僕は実技が不合格でした。勤務経験としては、心臓麻酔や救急・集中治療などの経験はありますが、ペイン・緩和と小児心外と移植などは未経験という感じです。

 

筆記試験

1年前からパラパラ過去問はみて、半年くらい前から本格的に勉強を始めて、過去問を5年分5週やりました。口頭試問の勉強も並行してやってので、C問題対策にもなるし、うろ覚えの知識ではなく、ちゃんと暗記しようと思うので、過去問を1年分やったら、口頭試問の過去問をやることをおすすめします。独身で時間があるので、〇×問題もやりました。去年から2つ選べ、3つ選べに変わったことはわかっていたので、問題文1つ1つを覚えることができたので、とても役に立ちました。A問題はプール問題なので、5年分過去問をやって、〇×問題をやれば、だいたい見たことのある設問でした。手応えとしては、A問題9割、B問題4割、C問題6割くらいの感触です。例年通り、BとC問題は差がつきにくいので、A問題を取りこぼさないことが大事だと思います。試験が終わったら、少し現実逃避をしたくて、ちょうど9/24から立像したお台場の〇ニコーン〇ンダムを見に行きました。

 

口頭試問

前述したように筆記試験と並行して勉強することをおすすめします。僕は7月くらいから過去問の勉強を始めました。ペイン・緩和などの未経験の分野はイメージもわかないし、記憶しにくいですが、何が聞かれるかわからないので、過去問はしっかりやって、何かしら答えられるようにすることが大事だと思います。

当日は噂のドナドナエレベーターに乗って、めちゃくちゃ緊張しました。あんなホテルの部屋を試験室にしているとは知らず、ビビりました。症例の紙を渡された後の5分間は、過去問を思い出して、聞かれそうな内容をメモしました。特に計算が必要な小児のチューブサイズなどは予め紙に書きました。

 

1問目:1週間前にかぜをひいた8歳の扁桃摘出術

こちらは優しそうな試験管でした。あいさつができるかとか、声の大きさや目を合わせられるかなどが大事だと聞いていたので、そこは気を付けました。

・術前に確認するべきこと

既往歴などは答えられましたが、ヒントをもらいOSAの可能性があるので、母親にいびきがあるかないかを確認することが言えました。扁桃肥大の分類を確認することは答えられませんでした。

画面の提示で扁桃肥大の分類などの術前の状態を表示

・手術開始時に術中にEtCO2が下がった。その原因を2つ。

気管支痙攣と答えたと思いますが、開口器が原因であることが答えられませんでした。

 

あとは、記憶があやふやです。

・挿管チューブのサイズは?カフありカフなしどちらを選択するか?利点と欠点を踏まえて述べよ。

・スガマデクスを投与して抜管。術後回復室で注意すること。

・回復室で術後出血あり、再手術。(フルストマックとスガマデクスを一度投与しているときの答え)導入をどうする?

などを聞かれたと思います。青本の内容を思い出して、まあまあ答えられたと思います。基本的に過去問にあるような内容を聞かれたと思うので、青本や他の方の体験談を参照して下さい。

 

2問目:30歳代の女性の経膣分娩後の出血

こちらは怖そうな試験管でした。目を合わせたくてもずっと下を向いて問題文をみてました。

そのためか、緊張してこちらも本当に記憶があやふやです。

・事前に準備すること

・子宮全摘出術になったが、麻酔方法は?

・大量出血。その根拠は?

・抜管しないでICU帰室。ICUでの鎮静・鎮痛の方法は?

以上のようなことを聞かれたと思います。こちらも、基本的に過去問にあるような出血の対応について聞かれた感じなので、青本や他の方の体験談を参照して下さい。

緊張して、少しどもりながらも何とか答えました。でも、時間が余ったあとに、優しそうな試験管に「緊張しますよね。まあ、大丈夫ですよ。」と言われたので、口頭試問はとりあえず大丈夫かと思いました。

 

実技試験

口頭試問で、ペイン・緩和が聞かれずにラッキーと思いましたが、落とし穴が筆記試験にありました。終わった後も口頭試問メインで実技対策は、苦手な経食やブロックを勉強してしまったのが、失敗でした。始業点検一度確認しましたが、やったことがある手技でも過去問に出たことのあるものは、ACLSを含めて一度きちんと確認しておくべきでした。僕は1人で勉強していたので、土曜日受験にも関わらず情報不足でした。大学病院の人数が多いところの方が一緒に実技の対策も立てられるし有利だなー、と試験が終ったあとに思いました。実技試験は実際の試験の雰囲気やシチュエーションなどを先輩によく聞いておくべきでした。1人だと勘違いしている部分がたくさんあるので、それを是正できませんでした。僕みたいな人は、外勤先などで試験受ける人がいたら、連絡先を交換して情報収集をすることおすすめします。最初につまづいてしまい、切り替えてやることが出来なかったのもいけなかったです。口頭試問はまだ考える時間がありますが、実技試験は全く落ち着く時間がありませんでした。僕は以下のような順番でした。

 

①末梢神経ブロック、エコー下中心静脈穿刺:実際に寝ている人がいて「大腿神経ブロック」が出たのですが、ここに落とし穴がありました。普段使っているエコーではなく、コヴィディエンのエコーでした。普段は画面が反転するタイプを使っていたので、画面が固定されたままになっていいて、左右がわからなくなりました。何とか、いつものビューを出して、例年通りのことを聞かれたのでまあまあ答えられたと思います。でも、今年も外側大腿皮神経が聞かれたのには、驚きました。周りの先生が「それ、臨床的意義があるの?」と言っていたからです。模型への穿刺は、なかったです。

次に、模型で中心静脈穿刺ですが、「動脈と静脈の違いは?」を聞かれました、前述したように左右がわからず大パニックでした。試験管に「落ち着いて、静脈は右左どっち?」と聞かれて、「が、が、外側です。」と一応答えられました。「何cmガイドワイヤーを入れる?」と聞かれて20cmと答えてエコーでワイヤーの位置を確認しました。「不整脈が出たらどうしますか?」、と聞かれてワイヤーを進めるのをやめます、とは言いました。

 

②DAM:ガイドラインはざっと読んでおきましたが、言い方や僕の解釈がダメだったのかと思います。きちんと上級医の先生やネットの動画などで正式なやり方などを確認しておくべきでした。普段からも手技をやっているときに話しかけられるとテンパってしまうので、それがでました。i-gelは入れられましたが、ファイバーを通しての挿管を練習しなかったので、あまりうまくできませんでした。ラリマのどのサイズに挿管チューブのどのサイズを聞かれました。6.5mmと答えましたが、ちゃんと覚えておくべきでした。挿管チューブを入れるもチューブの位置が正しいかどうか聞かれても黙り込んでしまいました。i-gelを抜去するも挿管チューブも一緒に抜去して浅くなってしまいました。これでいいんですかと聞かれても、またしても黙り込んでしまいました。本当はペアンなどを利用することを知りませんでした。

ノリのいい感じの試験管たちでしたが・・・。

 

③ ACLSと乳児のBSL:モニターは心静止でした。研修医と自分という設定なのに、勘違いして研修医にマスク換気させてしまいました。実際は自分でBSLをやって、研修医にルート確保とアドレナリン投与させないといけなかったです。心マしながら、話しかけられてめっちゃテンパりました。深さや回数など聞かれて答えられたと思いますが、何か声が小さくなっていきました。その後モニターが心室細動になり、除細動をオレンジ色の150Jでやりました。救急の先生にメーカー推奨するJでやると聞いていたのですが、これも200Jと答えればよかったです。乳児のBSLも1人の設定だから助けを呼ぶ必要はなかったのを忘れてました。1人で30:2、2人では15:2しか覚えてなかったので、BSLは復習しなかったです。2サイクル終わったあとに除細動器を用意するのが完全に抜けてました。

最後に、「よく復習しておいて下さい。」と言われましたが・・・。

エコーでパニックになりましたが、落ちた原因は振り返ってみると神経ブロックやCVではなく、ACLSかDAMか、またはその両方だと思います。あとで、上司と話したのですが、実技は意外とACLSがダメで落とされることが多いということを知りました。あと、気道確保は麻酔科だから譲れないっていうのは、あるかもね、とも言われました。でも、実際に勉強してみて、自分の興味のある・なし、向き・不向きなどは改めて感じました。集中治療を専門にしたいと思っているので、今回の結果で、ペイン・緩和はもちろん、区域麻酔や気道確保やシュミレーション(救急)などの分野に進むことは、僕はないと思います。自分の医者人生を考えるきっかけにはなりました。来年の試験は受けると思いますが、今後麻酔を続けるかどうかを含めて、色々考えたいと思います。

体験談㉗

私は4月から専門医試験の勉強を始めました。頭は悪いです。だから早めに勉強を開始しました。現在は小さな個人病院勤務、周りに仲間はおらず、独り勉強・独り初受験です。
合格した身なので後からとってつけたようなキレイごとを正直書いております。ただ、勉強法の根幹は揺るぎないものと自負しております。

まず、筆記試験。第54回筆記試験の過去問から開始。A問題とB問題に関しては選択肢の文を全て正しい内容の文に変換し、それをノートに記載しました。C問題に関しては、問題文のキーワードと、正解に至る過程(つまりは、過去問集に載ってる解説文のポイントとなるようなこと)をノートに記載しました。これが結構時間かかったけど、この作業をやっといて良かったと後で思いました。その後は同じように第53回・52回・51回・55回と進めていきました。A問題は第50回・49回も念のためやっときました。この「ノート整理」作業が終わったのが8月の中旬でした。最初は大変だけど、あとは試験当日まで何度もノートを見直せば良いだけ。少なくとも10回は見直したと思います。筆記試験本番では、色々調べての自己採点ですがA問題は満点、B問題は6割5分、C問題は7割5分の出来でした。ちなみにJB-POT認定試験もこの勉強法で合格しました。

時間が無い場合は、ノート整理はせずに、過去問集本体に直接書き込んでいけばいいと思います。選択肢を全部正しい文にして、C問題に関しては考え方を書き込み。これを5年分まずは1回丁寧に通して、2回目から何度も繰り返し見ると良いと思います。

次は口頭試験対策に関して。麻酔科専門医試験に関しては口頭試験が鬼門だという印象だったので口頭試験対策を筆記試験対策と並行して行いました。むしろ口頭のほうにかなり勉強時間は割いたと思います。先生の「黄緑本」が届いてから直ぐに勉強開始。筆記と同じく、ノート整理しました。ノート整理は過去問の章だけやりました。短答の章は全部目は通したけど全部を覚えるようなスタンスにはせず、過去問に出た箇所だけをノート整理した感じです。口頭試験本番では、緊張し過ぎて固まった瞬間が何度か訪れました。しかし、過去問と同じ問題内容に関しては反射的に答えられました。終えて思ったことは、

もし口頭試験が筆記試験のC問題のように、紙に問題が書かれれば皆合格出来るハズ。しかし、試験官の先生から尋ねられたことをまず理解し・それを覚えておきつつ、適切だと思われる内容を即座に脳の記憶の中から引っ張り出さなければならない、という点が難易度を上げているということ。

フタを開けると筆記試験のC問題と全く同じなんだ、というイメージは持ちつつ、、あとは”反射的に答える”練習を加えないと自分が納得出来る口頭試験の終え方は迎えられません。ここまでしなくても合格するとは思いますが、確実な合格や実りある勉強を目指すのであればアウトプットの練習は必須と考えます。口頭試験は、問題内容と試験官の先生に関して当たり外れがあると言われてますが、正直そこは合否に響かないと考えます。先生の「黄緑本」の過去問と、筆記試験最新5年分のC問題を全部見れば、本番でも必ず見たことのある問題ばかりだと思います。ちょっと、イジられていても対応出来ます。

口頭試験の対策をまとめると、

・筆記試験過去5年分のC問題を丁寧に演習。反射的に解けるように解法パターンを理解しとく⇒数学や物理と一緒ですね。口頭試験でも、意外と筆記試験問題から出てくれます(この逆パターンもあります)。
・先生の「黄緑本」を参考に、口頭過去問に対する答えを理解して覚え込む。
・問題になってなくても、筆記過去問のC問題や口頭過去問すべてにおいて、「術前評価」(大まかな問題点、その問題点を詳細に調べるための情報と検査)を自分で整理しとく。これ、別に正解かどうかなんぞにこだわらずにやるべき。これをやっとくと、試験本番で即答できます。アガッてても絶対出来るハズ。アウトプット練習の柱ですね。自分はこれをやっておくべきだった!と試験終了後痛感していました。これで大丈夫です。小児とか臓器移植とかペイン・緩和・心臓大血管・人工呼吸器関連が出ても全然不安にならず(頭で考えるのではなく、尋ねられたら口が勝手に反射的に動くように答えを理解して覚え込む)。

実技試験は、先生の「黄緑本」を読んで、各項目の内容を自分の持っている本で再確認して、足りない部分はYou tubeを活用しました。過去問で毎年内容は網羅出来てますね。ただ、実技は実際にやったことないと難しいですよね。やったことのある手技に関して簡単におさらいし、上手くいかないときの対応や手技施行過程のポイントを覚えておく。これでいい気がします。あとは、小児も忘れずにACLS/BLS、麻酔器始業点検、TEE基本断面(20で良い)の出し方も押さえとくと良いですよね。

・筆記試験は5年分過去問みっちり。
・口頭試験は5年分過去問みっちり+自分で勝手に術前評価。
・実技試験は過去問の内容をひたすら練習。やったことない手技に関しては俳優になってやりきる。やったことある手技は落ち着いて落ち着いて丁寧にやる。

口頭試験と実技試験は結局試験官の先生との対話なので、礼儀正しさと謙虚さがかなりのキーポイントになると思います。自分が採点する立場になったことをイメージしてみて、こんな受験生であれば合格させてあげたいと自分でも思える態度で受験することが最も重要だと私は考えます。

私は独り勉強・独り初受験だったので試験勉強期間中不安になることが多かったですが、「さらりーまん麻酔科医」先生のおかげで合格することが出来ました。口頭試験対策本には本当に御世話になりました。試験当日はボロボロになった対策本が自信になっていました。本当にありがとうございました。更なる高みを目指して精進します。

 

体験談㉘

 

最近は、実技試験の中に口頭試問が多くあります。
合併症を減らすような努力が必須だということだと思います。
『日本麻酔科学会のガイドライン』と『体験談の中の過去問』は大切です。
実技試験(分離肺換気の問題など)の中には、体験談の過去問とほとんど同一のものも出題されていたように思います。
あとから『もっとよくシミュレーション』しておくべきだったと思いました。
これから受験なさる方のお役にたてれば幸いです。

 

2017実技試験 各10分 3ブース 合計30分

☆去年より量が減っていた

私の今回の問題には

☆ACLS関係がでなかった。

出題された場合は、『必須問題』とのことです。BLSとACLSのDVDを購入し、構えていました。昨年、小児のBLSで落ちたので。これから受験する方々は、成人はできて当たり前ですが、小児と乳児の『1人法』と『2人法』の違いは、しっかりと押さえておいた方がよいと思います。

☆ブロックもなかった。

☆筋弛緩モニターもなかった。

 

☆前述の、BSL、ACLS関係、後述の分離肺換気、CV挿入は『必須』要件と聞いています。

以前の麻酔科学会発表の試験後の『講評』にもでていたような気がします。

☆神経ブロック、経食道エコーは、完璧にできなくても受かるらしいです。

 

今回の私の問題を以下に記します。

 

(1) 分離肺換気

症例は、153cmの女性の右肺上葉切除。

・DLTのサイズをきかれた。⇒35Frと回答

・DLT:すでに挿管してあった。分離肺換気がうまくできない。理由を聞かれて、正しく留置し直す。⇒

深すぎだった模様。fiberで確認して、気管分岐部の左気管支に青cuffがチョロ見えるように誘導した。

次に、『実際に分離肺換気を行って下さい。』といわれた。

⇒私は、cuffを入れ忘れ、帰りの電車のなかで気が付いた。

そういえば、過去問には、『青cuffにはどれだけairを入れますか?』というのがあったのに…。

いきなり、手術側をクランプしたため、『それだけ?』といわれてしまった。

時間配分を考えてくれたのか、もういいから、『次』といわれて、ブロッカーになった。

DLTはうまくいかないので、『ブロッカー』でやるようにいわれた。

・ブロッカーを挿入⇒挿入方法はfiberで確認しながら誘導したが、術側は『右』なので、「自然に『右』に入りますが、確認しながら行います」といってやったような気がする。

一人で操作しにくかったので、試験官の一人に、『すみませんが、ここを持って下さい。』とfiberのお手伝いをお願いしてしまいました。

そうしたら、「どうやって『右』と『左』を見分けるの?」ときかれたので、「『右』は横並びになっていて、一番右に見えるところが、『D』の字のようになっています。『左』縦並びになっています。」とか答えて、『解剖学的用語』を使い損ねたことに気が付いた。

右は、second carina、上幹(上葉支)、中間幹(中間気管支幹)、左には、上幹(上葉幹)、下幹(下葉支)という用語を使わなかったので、『落ちた』と思っていました。よく聞かれる、B6のことも質問されなかった。

 

(2) 硬膜外麻酔

症例は、50代男性、173cm、60Kgぐらいの普通の体格の『開腹胃切除』

実際の患者さんにしているように、声をかけながら硬膜外麻酔を行う。

胃切除の時の、穿刺部位とその目安となるランドマークの確認方法⇒肩甲骨下端がTh7ですと回答。

今回は手袋をしているとして消毒から『少し冷たいですよ。』声をかけながら開始。次に、『チクッと痛みますよ』と声をかけながら局所麻酔を行いました。

その次に、『傍正中法』で穿刺して下さいといわれた。

『押されますよ。痛かったら痛みどめを加えますので、突然動くと危ないですから、声で教えて下さい。』と言いながら穿刺。

カテ入れを行い(前もって試験官に『実際には、カテは本物のようには入りません』といわれていた)、test doseの薬剤と投与量を聞かれ、1%キシロカイン2~3cmlと回答。

カテの挿入長は何cmにしますか?⇒5cmと回答。

短すぎるとき、長すぎるときに起こりうることを述べて下さい。

長すぎた場合⇒血管内迷入、脊椎クモ膜下迷入、結び目ができてしまうと回答

短すぎた場合⇒抜けてしまい、効かなくなると回答

硬膜外腔以外の迷入場所を2つあげてtest doseで起こりうることを聞かれました。

①脊椎クモ膜下⇒total spinalや足が動かなくなりうる

②血管内投与⇒局所麻酔中毒 変な味 気分不快 重症ならば心停止と答えたように思う。

 

(3) TEEとCV

・四腔像 僧房弁前尖はどこですかと聞かれて間違えた。

・経胃短軸像で異常を指摘し、ECGで現れる変化を述べる。

下壁の壁運動低下…Ⅱ、Ⅲ、aVf

・CV⇒日本麻酔科学会がだしている『安全な中心静脈カテーテル挿入・管理のためのプラクティカルガイド2017』2017年6月改訂 を熟読しておいてよかった。

基本的に、そこに書いてあることについて多くのことを聞かれて、それを基本として答えました。

 

穿刺のときの体位⇒頭低位で顔を穿刺と反対側に向ける(ファントムはそうなっている)

動脈と静脈の鑑別方法⇒圧迫でつぶれるの静脈、拍動しているのが動脈と回答

ガイドワイヤーの挿入長は⇒『20cm』以上は挿入しません。

ガイドワイヤーでPVCが起きたらどうするか⇒抜いて浅くする

カテーテルの挿入長⇒標準は13cm 低身長であれば12cm (症例では、150cmぐらいの女性だったので。)

血液が吸引できなかったらどうするか⇒壁あたりしている可能性があるのでひいて浅くする。

エコーで確認すると答えたが、ポータブルで『胸部X線撮影』と答えるべきだった。

 

体験談㉙

 筆記は東京会場を選択しました。ギリギリに宿をとったため、TOC有明ビルの最寄りとまではいきませんでしたが、ゆりかもめで交通の便的にはよい台場駅前のヒルトンに宿泊しました。
 朝は9時すぎには国際展示場正門駅に到着しましたが、えんぴつと消しゴムがないことに気づき、会場近くのコンビニで調達していきました。
会場は広めで、荷物などを足元に置くスペースは十分ありました。スーツケースを置いている人もいました。A問題、B問題、C問題それぞれ開始から45分経過すると退室が認められます。A問題は見覚えのある問題が多く、早めに退室して早めの昼休みをとり、同じビル内にあるドトールコーヒーでB,Cに向けて過去問の復習を行いました。B問題で案の定難しい問題が連発して撃沈しましたが、気を取り直してC問題にむけて休み時間はひたすら過去問を一問でも多く見直していました(今更って感じでしょうけれど・・・)。C問題で少しB問題よりは解けたかな、という感じで終了しました。
 口頭、実技試験は、会場のホテルで宿をとり前日入りしました。実技はひたすら体験談を読んで、出た問題が確実に答えられるように準備しました。
30人ほどの部屋に集合します。8人くらいづつ呼ばれました。みんなで業務用エレベーターにのって移動するのですが、定員オーバーでブザーが鳴ったりして少し和みました。
実技は、
①-1 TOFモニター
マネキンの上肢がおいてあり、白黒の電極、加速度検出モニターをどこにつけるか。また、これは何神経(尺骨神経)の刺激で何筋(母指内転筋)の動きを検出しているのか。その他の部位ではどこで測定が行われるか。2か所(脛骨神経ー短母指屈筋、顔面神経ー皺眉筋)。
①-2 (腕神経叢モデル?を使った)エコーガイド下ブロック
長軸法、短軸法それぞれで、目的とする神経にきちんと針を描出しながら針の先端を神経の近くに誘導する。
●気を付ける点や、どのあたりまで近くに針を置くのかを尋ねられました。
⇒paraneural sheath内に投与する、しびれの訴えがある場合に薬液を注入しない、など答えました。電気刺激法も言えばよかったかも…。
①-3 右内頸静脈からのCVエコーガイド下穿刺
通常通り、エコーガイド下で内頸静脈にCVを挿入してください、といわれました。確実に挿入されているにもかかわらず逆血が引けない場合にはどのような対処をしますか?と尋ねられました。
⇒エコーとXpで留置されているか確認する、と答えたのですが、『本当に?全部そうする?その前にちょちょいとできることがあると思うよ?』と言われ、留置する長さを変えてみる、が正解だったようです。
①のブースは淡々と進みました。またシュミレーターだから直面する問題(逆血が来にくいとか、ガイドワイヤーが曲がりやすいとか…)に関しては、都度救いの手が差し伸べられやりやすかったです。
②DAM
肥満男性で腹腔鏡下胆のう摘出術を行うための麻酔導入です。
プロポフォール、フェンタニル、エスラックス投与しマスク換気を行ったところ、カプノグラムの波形がこのような状態でした(日本麻酔科学会 気道管理ガイドラインでいうところのV2)。
●まずこの場で行える工夫は何ですか?
⇒2人法によるマスク換気、トリプルエアウェイマニューバー、エアウェイ挿入など。
●では、トリプルエアウェイマニューバーを実践してください。
⇒頭部後屈、下顎挙上、開口
●やはり換気が難しいようですので、LMAを挿入しようと思います。
i-gelとAirQが用意してあり、好きなほうを使ってくださいとのこと。
⇒AirQを選択。普通に挿入。
●換気ができるようになりましたので、ここからさらに確実な気道確保(挿管)をしたいと思います。AirQ越しに挿管してください。挿管チューブはφ6.5~8.0まで3本くらいある。
⇒φ6.5㎜チューブを選択。AirQ先端のキャップを外して、挿管チューブを中へ。挿管チューブの先端をプッシャーで押しつつAirQを引き抜いてくる。最後カフが引っかかるがそれも押し出す。
●では、最後にチューブの位置確認を気管支鏡でしてください。気管分岐部の説明も。
⇒気管軟骨・膜様部から左右を確認し、右上葉を確認する。
のブースも悩んだりするとほのかなヒントというか誘導してくださる感じで全体的に和やかに終わりました。
③ACLS/PALS
●50歳男性、腕神経叢ブロックのあとで痙攣後に心停止。
心電図波形は?
蘇生をしてください。
必要なものなどがあれば指示してください。
胸骨圧迫の位置は?深さは?速さは?マスク換気との比は?
電気ショックのパッドの位置、初回は何Jにする?
アンカロンや脂肪乳剤の投与量などの話まではいきませんでした…
●次にとなりの3か月の子供です。全身麻酔の術後に大部屋のベッドでぐったりしており心停止でした
蘇生をしてください。
胸骨圧迫の位置は?深さは?速さは?マスク換気との比は?
しばらく胸骨圧迫と換気を続けて終了。
PALSがほとんど手につかず、もう落ちたなと思いました…。
その他は、体験談を読んでおおよそ何が出るかを見ていたので対策ができました。
口頭試問は、
①下行置換を行う70歳男性。糖尿病でメトグルコ内服中。Afでプラザキサ内服中。高血圧でARB内服中。
●術前に考えられるリスクは?5つ。
●術前に追加で検査を行ったり、術者に確認したい点はありますか。
●内服薬は術前それぞれどのようにしますか。
●術中、MEPが両下肢で低下しました。理由は何が考えられますか?どのような対処を行いますか?
●術中、左橈骨Alineが波形が消えてしまいました。何が考えられますか。
●無事手術が終了してICUへ戻ってきました。ICUでの管理はどうしますか?ICU担当医へ鎮静方法など申し送りをお願いします。
②うつ病で三環系抗うつ薬を内服中の50歳女性。右乳癌に対し乳房切除術を予定された。
●心電図の所見は?(QT延長)
●術中にこのような波形となりました。波形は?(TdP)
●どのように対処しますか?
●無事手術が終了しました。ご家族や本人に説明をお願いします。
(家族役の面接官の先生から2つくらい質問あり。)
●術後、化学療法を施行されていましたが右乳がんの再発を認めました。これによる疼痛が強いとのことで相談を受けました。どのような薬剤を使用しますか?5つ述べてください。
 口頭試問は緑本を読んでいきました!実際どのように質問されるか、どのように言葉にしていいのか、とても参考になりました。どうにか速報によると3科目とも合格できていました!これも緑本や体験談のおかげです!
ありがとうございました!!

体験談㉚

 

初回受験、3科目合格できました。
●筆記試験
4月から勉強を始め、過去問7年分を5周しました。
選択肢ひとつひとつの正誤を確認しながら解くようにしました。
A問題で初見のものはほぼなく9割以上取れていたと思います。BCは3割くらいか…。
有明で受けました。会場が寒かったです。
●口頭試験
2日目朝イチのグループでした。
待機部屋に資料・教科書を持って行ってはいけないと勘違いしていました。
電子機器はNGですが、紙媒体はOKです。
飲み物も大丈夫です。ほとんどの方はスーツです。
だいたい1/4ずつ移動となります。
まとまってEVで8,9階に輸送され、各部屋の前に振り分けられます。
さっそく症例提示があります。
特にメモすることがなくて困りました。
部屋に入ると 試験官2人が机に座っています。
横のモニターに情報提示があります。
挨拶してひとつ置かれた椅子に座ります。

口頭試問1

70代男性 普通体型(痩せ型)ロボット支援手術

前立腺摘出術 未治療の閉塞性障害あり
①術前診察、検査などで必要な情報
モニターで 呼吸機能検査、CTを表示
閉塞性障害、すごいブラあり
②術前にしておく(しておいてもらうこと)
③術式に関して 主治医に助言
④麻酔方法 そのメリットところでデメリット
開腹 前立腺摘出術になりました。硬膜外併用全身麻酔で行います。
⑤術中呼吸管理で 気をつけること
前立腺まだとれてないが Hb 8(モニターに血ガスデータ)
⑥輸血しますか
⑦抜管時気をつけること
術後コンパートメント症候群を疑う所見があります。
⑧治療、診断で何をするか
数年後再発し 会陰部痛あり
オキシコドン使用中だが 眠気や便秘あり
⑨どうするか
口頭試問2
40代男性 肥満 墜落による脊損 翌日手術 MEP使います ハローベスト装着中
モニター…実はHT HL 狭心痛あり 兄が心臓病で突然死しています
①術前に必要な情報
②どのように挿管するか メリットデメリット
③ハローベスト外すか
④麻酔法どうするか
ハローベスト装着のまま エアウェイスコープを用いた急速導入を行なった
⑤換気できません。どうするか
換気できるようになりました。
⑥手術中にMEPの振幅低下あり どうするか
仰臥位に戻り 血圧 脈拍上昇 ST低下
⑦何を考え 何をしますか
⑧抜管どうしますか
誘導はないけど 正解と思われるところで 頷きはありました。
クリック音ないと不安になるという体験談がありましたが まさにそんなには感じです…。
答えに詰まると 『先生はどう考えるか、でいいんですよ〜』など 優しい声かけが随所でありました。
試験官は男性2人、終始感じの良い方々でした。
●実技試験
口頭諮問の次です。
今年は10分ずつ3部屋でした。
実技1  定時CSのCSEA
それぞれどこから穿刺するか
薬は何をどれくらい入れますか
局麻前まで準備すんでます
患者さんに声をかけながら やってみてください
両方正中法でやってください
epiカテは何cm入れますか
spiは髄液の逆流がないときはどうしますか
他にいろいろ聞かれたような体験談もありましたが これくらいしか聞かれませんでした。
模型は初めて使いました。
初めは棘間がよくわからなかったのでなんとなくでしたが epiもspinalも両方大丈夫でした。
実技2  経鼻挿管→DAM
(挿管人形)
ファイバーと喉頭鏡が横に置いてある
準備するもの、前処置の薬
いつもどおりやってみてください
喉頭展開できない(試験官嬉しそう)
どうしますか
spo2 90になりました どうしますか
輪状甲状間膜穿刺してください
なぜそこを刺すか
やってみてください
実技3  腕神経叢ブロック斜角筋間アプローチ
(バイトのお兄さん)
構造物の名称
どのあたりに薬入れるか
何をどれくらい入れるか
何時間くらい効くか
エコーガイド下でスワンガンツカテ入れてください
動脈と静脈の見分け方
ガイドワイヤー何cm入れますか
不整脈が出たらどうしますか
圧の波形描いてください(i pad)
急かす感じはありませんでしたが、一部屋は時間ぎりぎりでした。
皆さんおっしゃる通り筆記試験は過去問です。
口頭実技は 普段の臨床をやって入れば大丈夫、とは言いますが、やはり聞かれ方やでるものは決まっているので、対策本を読んで対策することが必要です。
浅く広く、自分の経験値の少ないジャンルの知識を補うように勉強するといいと思います。
机に向かいたくないときや移動中に、過去の体験談もかなり遡って読みました。
とてもリアリティがあるので イメージトレーニングにもぴったりです。
対策資料のおかげで 限られた時間の中効率よく勉強することができました。
さらりーまん先生、今まで体験談をお寄せくださった先輩の先生方、どうもありがとうございました。
来年以降受験される皆さん 頑張ってください。

体験談㉛

⭐️体験談
正直1歳と5歳の子育てをしながら専門医の勉強をするのは結構大変でした。平日は勉強できないため、週末に旦那さんに子供達を連れ出してもらい勉強時間を確保しました。また、同期から4年遅れて受験するためプレッシャーもありましたが、なんとか合格することができました。
筆記試験:
みなさん同様過去5年分をなんとか9月中旬ご ろに終わらせました。それでも第55回は難しくなかなか正答率は上がりませんでした。
実際に受けてみて、A問題は8割程度は取れたかなという感触でした。2、3年前の問題を直前で見直していて良かったなと感じました。新作B問題はやはり難しく4割も厳しい印象でした。C問題は内科の知識も必要ですが、画像(心電図、心エコー)や心電図が多いので普段からの積み重ねが大切だと思います。
口頭試問:
過去問&まとめ本を直前にやり始め、苦手な心臓外科・ペイン分野は周囲の先生に聞いたりして本番に備えました。上の先生たちから、ゼロ(全く答えない)じゃなければ大丈夫!と背中を押してもらいました。
実際に出題された問題は、
・20代?の合併症のない成人男性。気管支分岐異常があって、ブロッカーしか使えない分離肺換気
 ブロッカーの欠点利点を答えよ、術中肺保護に有効な換気方法、術中SpO2が下がったら何をするかなど
・70代?の女性。狭心症で1年前にPCI・DMなどの合併症があり、末期胃がん?でイレウスのためバイパス手術
 問題点を挙げよ、追加で知りたい情報、抗血小板薬について、TAPブロック後の急変なにを疑うか(局所麻酔中毒)→処置は、ICUへの申し送り、患者家族への説明など
いたってふつーの設定・問題でラッキーでした。
実技試験:
・小児・新生児のBLS
・TOF・神経ブロック・CV挿入(エコーガイド下)
・術前気道評価(モデルさん使って、マランパチーとか頸部後屈とか・・・)←角度とか何cm?とか細かく聞かれて結構焦りました。
今年は3部屋しかありませんでした。神経ブロックも具体的なブロックをさせられるわけではなかったので簡単になったと思います。
終わった後はやはりぐったりと疲れました。結果を見るまではドキドキしましたが、無事合格でき肩の荷がおりました。
後日試験官だった先生にどんな人が落ちるのか聞いてみると、やはりどん なに誘導しても何も答えられない人、神経ブロックや脊椎麻酔を1回もやったことがない人など…
麻酔科専門医試験はジェネラルに知識を聞いているので、偏らずに普通にやっていれば大丈夫とのことでした。因みに試験官の先生方はきちんと採点基準があるので、試験官による差はほぼないと思います。(もちろん優しい口調の先生やそっけない先生もいると思いますが)去年までいた厳しい先生は今年はいなかったようです。

体験談㉜

少数民族(?)の専門医再取得挑戦組です。

私は20年近く前に旧指導医(現専門医)を取得しましたが、他科勤務のため失効しました。
勤務の都合で専門医に再挑戦することにしましたが、他科勤務の期間、日本麻酔科学会の
学術集会に(全国も支部も)全く参加していませんでしたので、いわゆる出席点数が無く
筆記試験免除の5年間の猶予期間のうちに受験ができず、昨年よりガチンコで筆記試験から挑戦しました。

昨年、筆記試験・口頭試験は合格できたものの、実技試験で不合格でした。
昨年は再取得挑戦組の実技試験の合格率も現役に比べ悪かったように思います(6割位でしょうか?)
学会から再取得挑戦組が目の敵にされている・・・ということはないのでしょうが、自分たちが
実技試験(私は実地試験という時代でした)を受験した頃よりエコー下のブロックやエコー下中心静脈穿刺
TEEなど新しいモニターや応用手技も開発され若手は実際に体験利用できるのですが再取得挑戦組は
なかなか難しいのかもしれません。試験前は対策本で項目を確認しながら、勤務先の病院でそれらの手技が
できればもちろん良いのですが、無ければ知り合いの大病院や大学病院で見学、また、試験直前にリフレッシュも
兼ねてACLSの講習会(1日コースがあるところもある)を受けても良いかもしれません。
今はACLSはDVDも販売されてますので自宅でも復習は可能です。
強調したいのは他科勤務や留学・出産育児などで専門医の臨床カウントが認められない場合、専門医を
最悪失効することになっても、学会の全国集会や支部集会は必ず参加し続けることと実技試験は再取得挑戦組
にはハードルが高いということです。

昨年の体験ですが、筆記試験でポートピア組でポートピア宿泊予定の方は筆記試験が本館から離れた
南館1階の大会場で行われます。トイレもそう多くありませんから南館(リゾートタイプ)に
宿泊されるとエレベータ一本で自分の部屋に帰れてトイレも利用できるので便利です。

逆に口頭・実技試験は本館のホテルの一室で行われますので本館宿泊が便利です。

筆記試験の対策は皆さんのご意見通り過去問5年×3回で十分と思います。
口頭試験は質問-回答のやり取りでどんどん議論を広げていきたいのでしょうから
対策本は大事ですが丸暗記はなかなか難しいのでキーワードのみ覚えることに集中
試験中はなるべく会話が拡がるように心がけました。

今年の実技試験です。10分1部屋×3部屋

廊下での試験開始までの待合イスで緊張汗をハンカチで拭こうとポケットに手を入れたら
試験案内の女性から「ダメです」とお叱り。「ハンカチで汗吹きたいのですが」「ダメです」
「承知しました。」スーツの重装備と併せ汗が吹き出し北斗琉拳のカイオウ(鎧姿:古い!)の
ようになりいきなりダメージ。

1.エコーブース
1-1 斜角筋ブロックで
若い男性がいて、神経叢の描出と筋肉、動静脈の説明、何の薬をどの位入れるか

・いろいろなブロックを聞けるので応用があるかもしれません。

1-2 エコー下肺動脈カテーテル穿刺
試験穿刺まではいきますが斜角筋ブロック時プローブ方向確認で右手にゼリーが付着しており
緊張した手汗とゼリーでローションのようになって「滑る滑る滑る(試験にか?)」
ガイドワイヤーがなかなか入らずタイムアップ。
ゼリー塗った後手もよく拭いた方が良いです。
最後にガンツの波形をipadに書き込み

2.経鼻挿管と輪状甲状間膜穿刺

準備するもの
消毒と血管収縮薬と綿棒
チューブの種類や太さの確認
喉頭鏡でマギールで入れる設定

、で入れずらくファイバー準備中換気不全からDAM
輪状甲状間膜穿刺という言葉は先に試験官が話す。
何故輪状甲状間膜が選択されるのか2つ
それから実際に行う。

ガイドワイヤーのものしか無くYouTubeで確認しておいた方が良いです。
クイックトラックタイプはありませんでした。
ガイドワイヤ挿入からダイレーター挿入し、安心して思わずガイドワイヤを抜いてしまい撃沈。
汗ダラダラで試験官と無言で見つめ合ったところでタイムアウト。

3.くも膜下穿刺と硬膜外
既往帝王切開で帝王切開でCSE

どこから刺すかとドライタップの時どうするか。
L1から珍しく一回でチュービング成功
L3/4からくも膜下穿刺 汗ダラダラで石像のように固まりのんびり
リコールを待っていたところで試合終了

という状況でした。

聞かれたほぼ対策本に網羅されている内容でした。対策本に集中すれば大丈夫だと思います。

 

体験談㉝

大学病院で後期研修終了後、民間病院で働く麻酔科医6年目 初受験で何とか全て合格を頂きました。

55回の麻酔科医専門医認定試験が終わり、その頃から少しずつ勉強をし始めました。

 筆記試験対策

まず55回の麻酔科専門医認定試験が終わった頃に過去問4年分を購入しました。目標は2月~3月までに通して1回は解き、解説をじっくり読みながら覚える知識などを問題集に書き込む作業に入りました。

まとめノートの作成は、威力は高いですが作ったことに満足したり労力がかなりかかるので作る事は全く考えませんでした。学生ならともかく、働きながらの時間の制約があるため結果的にはそれでよかったかなと思いました。

過去問題集の進行状況は、5月初め頃に1通り終わるという進行の遅さでした。ですが1通り解説を読み込んだり、大事な所に線を引くなど見直しの時の時間短縮は出来るようにしてある為ここからはスピードupで、とにかく問題を解いては間違えたところは解説を読むという作業をひたすら繰り返しました。7月頃には全体で3-4回は通して解き終わり、残る56回も試験と同じ時間割で模擬試験として解きました。

最後の方はかなり早く解けるようになり、通しで8回くらい解いた頃には5年分のA・B問題なら半日くらいで解けるようになりました。試験前日は、何度も間違える所のみのチェックだけですみました。

試験に関しては

A問題 90%前後  B問題 30-40%前後  C問題 60%前後の感覚ですが得点率かなと思います。毎年どの年の先輩受験生の皆様も言われていますが、A問題で90%近くの得点率がなければ、B・C問題での挽回はほぼ不可能と思います。要はA問題で勝敗は決まると考えて下さい。また、試験はアウトプット重視だと思います。ですから、まとめノート作成に時間を費やすより問題を間違えても何度も解く事に重点を置いたほうが私はよいと思います。

口頭試問対策

これは7月頃から、本格的に始めました。青本の本領発揮で、実際に読んで問題を出されている感覚で読み始めました。解いてびっくり、思った以上に出来ない。焦りましたが、実臨床に近い出題内容ですので頭には入りやすい感じでした。筆記試験一週間前までに過去5年分の過去問を1通り解いたのみで一旦終了とし、筆記試験を終えた後の5日間で必死に問題に取り組みました。

試験に関しては

□手のピクつきと頭痛・吐き気あり。歩くと足が痛くなる。(intermittent claudication?)来院後にグリオーマと診断されました。

1 現病歴や心電図(V1 不完全右脚ブロックV2 Brugada)頭部MR( グリオーマありmidline shiftあんまりない印象)を見せられ、異常所見を5つ答えなさいと。

上記症状3つに加えて、V2 Brugada、MR midline shiftあんまりない印象答える。←異常じゃないの1つ含まれる。

 

2 術前の一般的な検査以外に知りたいことは?

特に知りたいことはないと思うも必死に考えて、頭蓋内圧行進症状患者あるため、Lv downや神経学的異常の進行度具合?や緊急性の有無など・・・あと、MEPするかどうかとですか?しばらく沈黙。他には?脳外の先生と話するでしょう、普段?と聞かれ、普段から話しないよと思う。

 

3  BrugadaでICDorCRT-Dペースメーカー入っていました。どうしますか?

ICDのみかCRT―Dか聞き逃して、設定をうんぬんかんぬんと言っているとICDは?と

やや怒られながら質問され解除しますと答える。

 

4 抗痙攣薬の内服は術前どうしますか?

迷って、内服中止しますと言ってしまう。

 

5麻酔方法は?

MEPするので、プロポフォールとレミフェンタニルのTIVAで、筋弛緩薬は挿管時のみでと答える。

 

6手術中、BISとEMGが急に上がり、SpO2とABPが急に下がりました。またしばらくすると全て元通り。これ何?

分からず、ひねり出した答えは・・・バッキングでしょうか・・・。

バッキングで血圧下がりますか?に・・・そうですよねー。血圧下がり、また戻る。なんで??? @$&☆Б#‼ΣφшΩ*℃♪ 頭がショート・・・

 

7痙攣でした。対応を5つ。

5つ?1つしか分からず、抗痙攣薬投与と答える。ひねりだして、脳表を冷却すると答える。

 

8術後覚醒遅延、何考える。

低体温・筋弛緩残存(考えにくいが。念のためTOFを)・鎮静薬残存・麻薬残存

脳虚血(瞳孔左右差確認。場合によっては緊急MR)と答える。

 

9術後緊急CTすることになりました。どう対応しますか?

人呼んで、ストレッチャーのせて簡易人工呼吸器にのせて、各種モニターはECG・ABP・SpO2・できればCO2モニターもつけてライン絡まないように・・・

 

1問目終了

 

2問目

□中年のぽっちゃり目のおばちゃん。腰が痛いと整形外科受診しope適応なしとのことでロキソプロフェン処方される。効かないから何とかしてほしいとのことでペイン?受診。持病にリウマチあり。

 

1痛みに対してどうする?

アセトアミノフェンの坐剤や点滴・・・それはありません。えっ?坐剤あるよ点滴も・・・ないんですか?ありません・・・適応ないですよとちょっとキレ気味に言われる。トラマドールとかプレガバリンと

か、あと腰部硬膜外ブロックをしますと答える。

 

2術後発熱と痛みが増悪し採血の検査でこうなりました。MRの画像はこんなんです。これは何考えますか?

WBC10000 over  CRP 余裕の2桁で18とかだったかな。MRは硬膜外にHIAていうのかな?T1T2とかは分からず。炎症反応の数値かなり高いのと発熱、MRより硬膜外膿瘍を考えます。しか考えれれないと心の中で思う。

 

3手術することになりました。注意すべきは?

環軸椎亜脱臼やぽっちゃりなんで気道評価します。

起動評価は何を見ますか?

開口・後屈・歯牙・マランパチー・SASあるか・巨舌か・甲状軟骨頤間距離とか。

 

4亜脱臼はありませんでしたが、開口は1横指でした。どうします?

Awake/semi awake の経鼻fiberで挿管します。薬剤は、フェンタニルを50~100μgを様子を見ながら分割投与、MDZも場合によっては1~2㎎投与するかもしれません。大事なのは、自発呼吸を残すことです。

 

5手術中注意することは?

伏臥位ですから、各種神経損傷(外側大腿皮神経や頭尺骨・・・適当な事ぺらぺら・・・パニック)

チューブの脱出や声帯や気道への圧迫による浮腫・嗄声。眼球圧迫や網膜中心動脈閉塞に気を付けます。

 

6家族に、硬膜外膿瘍について説明することになりました。

清潔操作で硬膜外ブロックを行う。今回は膿瘍が出来てしまった。考えられる原因は、清潔操作が不十分だった事や、RAでメトトレキセート処方されている場合は健常な方より感染のリスクが上がる事が考えられます。

患者本人はお風呂に入っていなかったがそれが関係するか?と聞かれ

あんまり関係はないと考えます(ありそうだけど)と答える。

そんなにしょっちゅう起こるものなのですか?と聞かれ

普通はあんまり起こりません。可能性としては低いです。

本当に、そんなに起こりえないんですか?再度、強い語気で聞かれ

普通は起こりえませんと答える。

何回も聞かれたので、間違っていることを言っているのか不安になりながら

ここでtime up     ちーーーん・・・やばい・落ちたかも・・・と意気消沈。

 

実技試験へ

 

実技試験対策

ほぼ何もしていません。普段の臨床で大半やっているので、AHAのPALSのDVD購入し直前に何度も見たくらい。心外の麻酔から離れて3年たつのでTEEのおさらい。神経ブロックを本で確認した。

 

1 TEEで4CVだせ。M弁前尖どれ? TG SAXだせ。異常は?inferiolで壁運動異常。責任血管は?RCA 12ECGで異常が出るとしたらどこ? V1-2-3・・・

次CVへ。ここで、気づく。あれ?さっきinferiolって自分で言ったよなー・・・汗

すいません、さっき僕、inferiolいいましたよね?・・・言いましたよと試験管。

ⅡⅢaVfです!!!試験管、苦笑いしながら・・・そうですよねー。もう一人の方は、気づけば良いよと優しくいって下さる。

CVへ 動静脈の判断の仕方は?へしゃげる方がV。他には?カラーで青いほうがV。実際穿刺し問題なく終了。ガイドワイヤーの深さや期外収縮発生したらどうするか?カテ留置長は?聞かれ問題なく留置し終了。

少し雑談、緊張してますか?と聞かれ、緊張しまくってますです。わけの分からないこと言ったりしてすいません・・・。試験管の方   緊張してたねー 笑 頑張ってね!と声かけてくださいました。

口頭試問のダメージが実技に影響された1例です。・・・情けない・・・。

 

気を取り直して・・・

2 硬膜外カテ留置を、患者さんにやるように、研修医にも説明しながら。かなり無理な設定。

少しお腰触りますねえー・・・ここのヤコビーからうんぬんかんぬん・・・ここがTh10-11で。痛み止めのお注射しますよー。痛みがあったり、脇腹にひびいたりしたら教えてくださーい。穿刺して抜けたので留置しようとしたら、研修医に説明してね!!!あっ・・・えっとloss of resistanceでうんぬんかんぬん。Back flowないこと確認して留置するんだよ。

どれくらい留置するの?デプスゲージあるからデプス+5cmくらい。短かったらどうなるの?体位変換でカテが抜ける。深かったら?・・・わからない。適当に、目的とするデルマトームの鎮痛を得られない?ですかねー。合併症は?くも膜下腔・硬膜下・皮下に迷入。全脊麻。硬膜外血種。他には・・・?まだあるでしょ?あーーーーー・・・血管内!!!  いいよ。

 

3 右上葉切除予定。DLTが深い。位置確認して。気管の位置はどうやって確認するの?気管膜様部と軟骨がうんぬんかんぬん。片肺にしてください。ここをかんで、OK。虚脱悪いときは吸引かけたり。

じゃあ次は、ブロッカーで片肺換気ね。留置するのはどこ?ここです。深かったらどうなるの?右上葉

と左肺で換気されます。浅かったら、両肺換気もしくは、ブロッカーカフが気管なみに大きければ換気不能。 いいですよー。

 

終了―――――色んな意味で 汗

 

やっぱり、口頭試問が最難関のような気がします。正直、なぜ合格したのか分かりません。筆記も自信はないし、実技も最初の途中まではやらかしています。

試験管である偉大で碩学な我が国の大先輩麻酔科医先生の方々が、おまけだよーって合格させて下さったと今でも思っております。

そして、その合格への道筋をナビゲートして下さったのが青本であり、さらりーまん麻酔科医先生だと思っております。これからも、麻酔科専門医の名に恥じることのないよう、初心忘れずに日々精進しようと思っております。

さらりーまん麻酔科医先生、本当にありがとうございました。

 

乱丁・乱筆にて読みにくいですが、最後まで読んで頂いてありがとうございます。来年受験予定の未来の麻酔科専門医の先生、どうか最後まで諦めずに頑張りぬいて下さい。

 

体験談㉞

筆記試験:東京会場

  • 試験会場の開場30分前に到着。まばらだが、あきらかに受験生がいる。周辺は座るところもあまり多くないので、待ち時間に勉強することは、なかなか難しいと思う。
  • 開場時間ぴったりより少し早めに、ドアはあけられて入場可能となる。
  • 二人がけの長机が、縦に15列、横に20列程度、ならべられ横に広い。
  • ほぼ全員、スーツではなくリラックスした格好。過去問を開いているひとは少なめ、思い思いのノートなり、教科書なりを開いている。
  • 久しぶりにあう同期などもいるのか、ちらほらと談笑するグループも見かけられる。
  • 試験の説明が始まると、必ず毎回、携帯電話を一度机に出して、電源を切ったことを確認したのちカバンにしまうように求められる。
  • 試験はマークシート方式。縦長の短冊状の回答用紙に横向きに選択肢abcdeが書かれており、1行に1問で、二段になる形式。一番上に名前と受験番号を書く欄がある。
  • 開始45分で退室可能となるが、退室するひとは、ごく少数に思われた。
  • A問題は、例年以上にプールからの出題。これを落とさなければ、不合格にはならないだろうと予想される。
  • B問題は、ベースとなる知識があれば、応用すれば解ける問題になっている新作問題が多かったきがする。過去問だけをやってきた人にはきつかったと思うが、考えれば解けるという点で思考能力が試されて楽しかった。そんな中、異彩を放っていたのは、プロポフォールの構造式を問う問題。これは完全に知っているか知らないかであり、(少し、想像力で親水性・疎水性や組成となる元素から類推することはできるものの)、あまりいい問題ではないと思われた。
  • C問題は、臨床問題。実践的ではあるが、例年より難しいと感じた。
  • 冷暖房は部屋の中で、どの位置に座るかによって、かなりの体感温度が違う。薄めの服で、重ね着ができるようにしておいた方がいいと思う。
  • 教育委員会 委員長の佐和先生最後の挨拶の「来週も神戸でお待ちしております。」の一言が、すごく優しく聞こえ、癒された。

 

口頭試験・実技試験:神戸(2日目)

  • 前日、ポートピアホテルにチェックイン。夕方に到着したため、明らかに不自然に緊張した顔のスーツ姿の集団を見かけて、あれが明日の我が身か、と気分が滅入る。
  • ホテルから見える神戸の夕焼けは綺麗、神戸の夜景も綺麗。
  • 同期でロビーで集まって、勉強している風景が見受けられるかと思ったら、そうでもない。
  • 当日開場に集合するのは、1グループ30人程度。
  • 集合時間の30分前から、入室できるし中で教科書を開いているのも自由。
  • 時間になると二階の集合場所から、従業員用のエレベータに乗せられて、8階または9階へ移動。いたって普通のホテルの1室がそれぞれの試験会場。
  • 口頭試験を30分行なった後、そのまま10分の実技試験を連続で行う。

 

口頭試験(30分・試験官2名)

最初の5分はほんの2、3行でできた症例の提示がある。それだけをみて、室内へ入ると、試験官は二人。30分で2症例の、対応について質問がされる。優しい試験官が増えてきているという前情報のなか、私は圧迫面接の部屋だったという、衝突事故を起こしました。

その1. 8歳の男児、扁桃摘出術の予定、風邪気味らしい。

  • 術前検査、ほかに知っておきたいことは?、導入方法、その理由は?挿管時に気をつけることは?
  • 手術が始まって、モニタに変化がありました、何を考えますか?(EtCO2波形が変化、開口器による狭窄、が求められる答え)
  • リバースして抜管しましたが、術後再出血で戻ってきました。導入方法は?気をつけることは?無事再手術は終わりました。術後の鎮痛は?

その2. 妊婦の術後弛緩出血を、産婦人科で他院から転院搬送。本人は血液型はA型と言っている。

  • 術前の検査、用意するものは?
  • 手術となりました。導入方法、維持の方法は?
  • 術中の出血も増えてきました。さらに行いたい検査は?用意するべきものは?
  • 術後出血も多くICUへ帰ることとなりました。術後の管理で気をつけることは?鎮痛、鎮静はどうしますか?

 

実技試験 (各ブース10分で、試験官は2人)

ひとつめ。ACLS+PALS

  • PEAの状態から、胸骨圧迫をしながら、なにもできない研修医(怒)に教えながら、用意するものを叫び、1サイクル後VFに変わって、パッドを貼って除細動を一回うつところまで。
  • 心停止の3ヶ月の乳児に胸骨圧迫をしながら、100〜120回/分で胸郭の1/3の深さで押し、一人で行う場合の胸骨圧迫:換気比は30:2ですと答え・その通りに行い、人を呼ぶのと胸骨圧迫をするのはどっちが先に行うべきですか?という質問に答える。

二つ目。エコー。

  • 本物の人間にエコーをあてて、大腿神経ブロックのビューを描出をし、解剖の説明をしたあと、外側大体皮神経はどこをさすと聞かれる、このビューでは見えないし刺さないと答えた。
  • Awakeの患者にスワンガンツカテーテルを入れる手技を行う。消毒から始まり、用意された本物の針を、模型の人形の首に実際に刺すところまで。

三つ目。気道管理。

  • 挿管困難既往かつ肥満患者の挿管の計画を立てる、モニタをみて換気の状態の評価を行う。術後抜管ののち換気がおかしいので、SGAを実際に挿入してくださいといわれ、iGelを挿入。
  • iGelを挿入したのちそれを導管として、気管内挿管をしてくださいと言われる。いくつのSGAにいくつの挿管チューブが入るのか、どうやって挿管するのか(あからさまにファイバーが置いてある)ときかれ、ファイバー挿管をする。

 

終わったら、流れ解散。

体験談㉟

全て合格しました。初受験、卒後8年目で、市中病院で一般麻酔をしています。
二児の育児中のため勉強時間、
臨床経験共に不足しています。
1月ごろから過去問を集め始め3月には青本を購入しました。しかし結局勉強の開始は5月末頃となりました。
①筆記試験
過去問5年分2周した時点で9月になってしまったので最後の1周はA問題の間違えたところのみ見直しました。それで本番のA問題でもみたことのない内容はなかったと思いますB問題で頭を使ったらC問題では疲れてケアレスミスをしてしまい帰宅後に気づいて落ち込みました。会場には当日入りし、昼食は朝にコンビニで買って会場内で食べました。
翌週の口頭試問、実技試験ではポートピアホテルに前泊しました。当日、控え室では本を読んだりお茶を飲んだりしてよかったのでそれらを入れる小さいカバンを持って行けばよかったです。
②口頭試問 30分で2症例
8月半ばに1週間程度かけて緑本の過去問直近5年分を読み、ガイドラインもさらっと見ておきました。あとは筆記試験後にガイドラインを再度確認し、臨床経験のない心臓、小児、ペイン・緩和、ICUの内容を中心に緑本の過去問を見直しました。
本番は試験部屋の前で、2症例書いた紙が渡され、5分間読んだりメモを取ったりする時間が与えられます。時間が来ると紙は回収されました。
①ロボット前立腺全摘を予定されているCOPD、巨大ブラ合併の症例
必要な検査5つ、術前の対策5つ、術式の変更について、麻酔方法、術中の輸血開始の判断、気道内圧上昇の原因5つと治療5つ、抜管時の注意点、術後コンパートメント症候群に対する検査・治療5つ、再発後のオピオイド投与中の合併症対策
②外傷でハローベスト着用中、胸痛あり、術中にMEPを使用する頚椎固定術の症例
必要な検査5つ、麻酔方法、導入方法、導入時ハローベストをつけたままかどうか、マスク換気不能の時の対策5つ、MEP波形消失原因と対策、体位変換時のST低下・頻脈・高血圧に対する治療できるだけ、抜管時の注意点、人工呼吸器の設定
試験官の先生方はキーワードが出ていないと他には?と聞いてくれましたが誘導してくれるという感じではなかったです。時間はギリギリでした。
③実技試験 1部屋10分で3部屋
筆記試験後にこちらの体験談を読み過去問や具体的な流れを把握しました。ブロックやTEEはあまりやったことがなくわからないのですが、時間もないので過去問の内容のみ確認して終わりにしました。
1.腕神経叢ブロック斜角筋間アプローチ;解剖、どこに局麻を注入するか、薬剤名、量、効果持続時間。シース挿入;解剖、動静脈の区別、ガイドワイヤーの位置確認、不整脈への対処、シースの位置確認方法、PAカテの波形。
2.経鼻挿管、挿管準備、鼻の処置準備、チューブの太さ、喉頭鏡で挿管できない時の対処、(気管支ファイバーで挿管すると答えたら)先の挿管準備の段階で用意すると答えていなかったのでファイバーを準備する必要があるがその間どうするか実践、(咽頭まで挿入したチューブから換気すると)その時何に気をつけているか、鼻血で換気できず酸素化が悪化してきた時の対応、輪状甲状膜切開、なぜ輪状甲状膜を選択するか、メルクマール、穿刺時の注意点
3.帝王切開のCSEAを正中法・抵抗消失法で患者に説明しながら、どこを穿刺するか、硬膜外腔に挿入する長さ、脊麻の薬剤、量
どの部屋も時間ギリギリやり遂げました。手技中には上記の一問一答形式のような出題があり、答えが足りていない場合や間違っている場合はもう一度やってみて!とか他には?とかチャンスをくれる先生方でした。実際に経験があるのとないのとではかなり差が出ると感じました。ブロックはハンズオンセミナーなどに参加して勉強しておくべきだったと反省しています。

試験直後は周囲と比較すると出来ていないように感じたのでかなり落ち込みましたが、結果は意外と合格でした。何かしら答えられればなんとかなるのかなという感想です。今後受験される方の参考になれば幸いです。

 

体験談㊱

<筆記試験>
自分は追い込み型ではなかったので試験の1年くらい前から時間のあるときに少しずつ過去問を解きました。最初は解説を読んだり、分からなかったところを調べたりするのに時間がかかり思ったより進みませんでした。試験の3か月前でも5年分を1周しかできていなかったので、焦り始めて本格的に勉強しました。結局過去問7分を2回、特に最近の5年分は3回程解きました。過去問を解いては青本に印をつけたり書き込んだりして覚えました
A問題に関しては、例年通りのプール問題でしたが、選択肢が微妙に違っていたので、過去問を何となく覚えている感じでは惑わされてしまう問題もありました。過去問の選択肢をひとつひとつ理解する必要があると感じました。B問題に関しては昨年よりは解きやすく、C問題に関しては例年より難しく感じました。特に臨床診断を求める問題が多かったような気がします。昨年からA問題は90問に減りましたが、BC問題は難しいため、A問題でいかに取りこぼさないかに尽きると思います。
 
<口頭試験>
1問目(60歳くらい、165cm120kg低位前方切除術予定、頚椎症に対して後方固定術後、緑内障で眼科通院中、喫煙歴ありという設定)
術前に確認すること5
血圧、開口・Mallampatiなどの情報提示⇒さらにどうするか5
挿管のプランについて
人工呼吸管理中にSpO2低下、CO2上昇⇒鑑別5つ、それぞれの対処法
人工呼吸器の流量波形提示を提示され分かること、波形変化後の鑑別5
抜管後に考えれること5
 
2問目(48歳女性、普通の体型、胸腺腫に対して胸腺腫瘍摘出(正中切開、左開胸)予定、エドホニウム内服、週4で血漿交換という設定)
術前に確認すること5
麻酔管理で気を付けること5
筋弛緩薬はどうするか
挿管チューブは何にするか、利点と欠点について
片肺換気中にSpO2低下⇒鑑別5つ、それぞれの対処法
術後に覚醒させたが自発なし⇒鑑別5
人工呼吸器設定について
術後に気を付けること5
 
質問される度に5つ答えて下さいと言われたので、短時間で思い浮かばず焦りました。その焦りでさらに焦って頭の中が真っ白になりました。5つとも解答できずに終了したところもあり、答えても試験管は無表情だったので自分が答えているのが合っているのかも分からず、異様な雰囲気でした。試験後は落ちたと思いました。過去問を解くときに常に答えを5くらい用意できるように準備する必要があると感じました。
 
<実技試験>
3ブースに分かれて、それぞれの部屋に入室して試験を行いました。
1ブース目(DAM)
A型解離術後に抜管したが呼吸不全となり、外科医が挿管を試みたが困難だったので呼ばれたという設定。換気を試みたができないためどうするか。挿管するも声帯で抵抗があり挿管できなかったため、次にどうするか聞かれました。その後細めのチューブで挿管し、最後に輪状甲状間膜穿刺を模型を使って換気を行ったところで終了しました。
 
2ブース目(ACLS)
波形診断、胸骨圧迫の場所やリズムなど基本的なことを聞かれました。次に乳児の模型を使って、同じように胸骨圧迫などについて質問されました。
3ブース目(腹横筋膜面ブロック・腹直筋鞘ブロック・肺動脈カテーテル)
 腹横筋膜面ブロック・腹直筋鞘ブロック⇒ボランティアの人に直接エコーを当てて、解剖・局所麻酔を入れる場所を指し示し、局所麻酔の種類・量・作用時間を聞かれました。
肺動脈カテーテルについて⇒模型にエコーを当てて、解剖の説明、動脈と静脈の見極め方を聞かれ、実際にシースの挿入まで行いました。その後、静脈か動脈に入っているのかが分からないときにどのようにして見極めるかを質問され、最後にiPadを使ってカテーテル挿入後から肺動脈にwedgeするまでの圧波形を書きました。ほとんど過去問の資料通りでした。
 
試験が終わった後は、緊張し過ぎていろいろとミスに気付いて落ち込みましたが、結果的には合格していました。普段の臨床をしっかり勉強し、みんなができているところを同じようにできるようにすれば試験に合格できるようになると思いました。

体験談㊲

おかげさまで3科目とも合格することができました。手垢がつくぐらい青本、緑本を使用させていただきました。

筆記試験(神戸会場)

過去問は1年前から勉強を始め、9年分5周やりましたが、5-6年分で十分です。ただしA問題は選択肢までしっかり暗記した方が良いです。

 

試験前日は三宮のビジネスホテルに宿泊しました。

当日は9時過ぎにホテルに到着。ロビーの椅子は8割埋まっていて皆青本や過去問を見ています。私も資料を読みますが、あまり頭に入ってきません。

9:20くらいからぞろぞろと移動が始まり9:40までに全員入室

会場はお馴染みの「大輪田」。入り口に座席表があります。結婚式が3つぐらいできそうな広いスペースに全員(約200人)入ります。一番前の大きなスクリーンに時計表示があります。机は二人がけで、隣と前後との距離は広くもなく狭くもなく。テーブルクロスが敷いてあり、上に透明の下敷きが置いてあります。試験中は飲水可です。マークシートは意外と小さい(iphone plusくらいの大きさ)。教育委員の先生数名以外は多数のバイトの試験官です。服装は皆思い思いの格好です。スーツの人はほとんどいません。試験官も服装は気にしていません。

 

A問題10:00-11:45

B問題12:45-14:25

C問題14:55-16:45

退室は開始45分後から終了15分前まで可能。昼食はほとんどの人が自分の席で食べています。事前に弁当を注文することも可能です。

 

A問題はおそらく1問ミス。B問題は5割、C問題は6割程度とれました。

A問題で満点近く取れれば、B、C問題も確実に取れる問題は2-3割あるのでそれだけで合格ラインに達します。B問題の難しい問題は出題者も正解させる気はないでしょう。

あと、マークミスなんて自分に限ってしないと皆思っています。しかし、A問題終了の約1分前に隣の受験生の方が血相を変えてマークシートの右半分を全消去していました。一瞬で悟りました。とてつもなく机が揺れました笑。当然間に合っていないと思います。結果、A問題ということもあり、合格発表でその方の受験番号はありませんでした。お気をつけください。

 

口頭、実技試験(1日目午後)

筆記に重点を置いて勉強していましたので、口頭試験の2週間前に慌てて対策を始めました。緑本に載っている過去問のうち、みんなが答えられそうな基本的な質問の回答にマーカーを引いて何度も読み暗記しました。難しいところは覚えられないので飛ばしました。実際それで十分でした。

 

15:00集合 3階の控え室に40人くらい入り、先生から注意事項を聞きます。

その後は3グループに分かれて8、9階に移動です。私は最後のグループでした。待ち時間はやはり辛かったです。挙手をして入り口まで同伴でトイレを済ませます。

1グループ目15:15出発

2グループ目15:45出発

3グループ目(私)16:15出発→試験時間16:30-17:30

 

試験の内容は既に体験談で書かれている内容とほとんど変わりません。以下感想のみ書かせていただきます。

 

口頭試験:

健康な20歳代男性のブラ切除

イレギュラーな質問は、気管気管支があり、どうするかくらいでしょうか。私は全く答えられませんでした。それ以外は過去に呼吸器外科症例で問われていた質問がほとんどです。これらは緑本に書かれたことをほぼ完璧に答えて終了しました。

合併症多数の70歳代女性の胃空腸バイパス

DM、IHD、DAPTの管理、術後鎮痛、局麻中毒の対処と家族にIC

これらも全て過去に問われている内容です。基本的なことをしっかり答えて終了。5分程度余り、少し雑談。「よく答えられています、安心してください。」

苦手な小児や心外が出ていたら、結果は違っていたかもしれません。ただ幅広く基本的な質問は答えられるようにしましたし、対策しづらい症例でも基本的な問題をきっちり答えられれば落とされることはないでしょう。8割以上の方が合格する試験ですので。

 

実技試験

  • 7歳と3ヶ月のACLS
  • 筋弛緩モニター、神経ブロックの実演、右内頸静脈よりCV挿入
  • 気道確保困難の評価

③を除き、過去問通りです。事前に病院でシミュレーションをして、落ち着いて試験で人形に行うだけです。難しく考える必要はないと思います。聞かれる質問も基本的なものばかりです。経験のない手技は、動画を検索して勉強しました。TEEとブロンコはiPadでアプリをダウンロードしてイメージをつけました。(両方とも数百円で購入でき、試験だけでなく普段の臨床でもかなり役に立ちます。)

③の気道確保困難の評価は正直面食らいました。普段何となくやっていることを詳細に聞かれても曖昧な回答しかできませんでした。

ただ、試験官の先生方もこちらが部屋に入った時の焦った反応を楽しんでいるような感じでした。知っている先生でしたし、終始穏やかで、私が冗談を交えて診察しても笑いが生まれるような雰囲気でした。が、試験なのでもっと真面目にすべきだったと合格発表までに猛反省。合格はしましたが、どこに落とし穴があるかわかりませんし、厳しい先生なら態度、待遇で落とされていたかもしれません。

口頭の部屋で合格判定をいただき、実技も順調に進み最後のブースで気が緩んでしまいました。何事も家に帰るまで気を抜いてはいけませんね。

 

最後に

国家試験と違って、仕事をこなしながら勉強をするのは大変ですが、合格だけを目標にするならば、やることは限られています。それを見極めて、時間を有効活用して勉強してください。試験直前は予想以上に追い込まれて辛い時期もありましたが、受かってみるとこんなもんかといった感じです。

そして専門医と認定されても現場で問題を起こしては意味がありません。私もこれからもっと努力しないといけないと思います。

誰もが通る通過点だと思って肩の力を抜いて試験に挑んでください。ご健闘をお祈りします。

 

体験談㊳

筆記:過去問7年分を3周+間違ったり迷ったりする問題を2周ずつ解きました。子供がまだ小さいため、直前の1ヶ月程は、21頃子供達と入眠、翌朝3時に起床という生活をし、何とか過去問はやりきることができました。あとは神経ブロックや肺エコー、ACLSなど実技口頭試験の勉強も兼ねて見ておきました。

 試験の前日は会場の目の前のホテルに宿泊しましたが、当日朝に余裕がありました。体験談を読んで、試験のイメージはある程度もって臨みましたが、やはりB問題は悲しくなるほどわからない問題ばかり、C問題も思った以上に選択に悩む問題が多かったように思いました。終わった後は落ちたかもと思い落ち込みましたが、自己採点では7割以上は取れていそうだったので、何とか気持ちを保つことができました。

口頭・実技:上級医に模擬試験をしてもらったり、同期と問題を出し合ったり、1人で声に出して練習しました。実技は麻酔器の始業点検や神経ブロックは実際に手順を確認しながら練習しました。輪状甲状間膜穿刺やACLSは動画を見てイメトレしました。麻酔学会のホームページにあるガイドラインは一通り目を通しましたが、筆記試験もガイドラインの細かい部分から出ていたことが分かり、毎年皆さんおっしゃっているように、筆記と口頭試問の勉強は並行して行うことが望ましいと思いました

 前日に神戸に移動しポートピアホテルに宿泊しました。他の受験者の方がたくさんいらっしゃり事前情報が聞けたのと、お部屋が広くてゆっくり休めたのでよかったです。当日は集合時間早めで待ち時間長めの回だったので、集合後も1時間程勉強できました。飲み物も持ち込み可能でしたが、携帯電話と私語は厳しく注意されていました。

 最初に口頭試問2題でした。未治療のCOPDの患者さんのロボット支援前立腺全摘と肥満患者の頸椎骨折緊急手術でした。比較的答えやすい問題で苦手分野でなかったので、落ち着いて答えられました。あまり聞かれた答えの数にこだわらず、言えること次々答えるようにしました。答えにつまると試験官の先生方も誘導してくださる雰囲気でありがたかったです。時間ギリギリで最後の質問までたどり着いた感じでした。

 実技は3部屋で2項目ずつ①硬膜外、脊椎麻酔②斜角筋間アプローチ腕神経叢ブロック、スワンガンツのシース挿入③経鼻挿管、輪状甲状間膜穿刺でした。聞かれたことはほぼ過去問と変わりありませんでした。

お陰様で3科目とも合格することができました。資料を購入し読みこんだお陰です。来年以降受験の方々も頑張ってください。

 

体験談㊴

自分の勉強不足のため、実技試験は不合格でしたが、口頭試問、筆記試験は合格できました。
口頭試問は青本がなければ合格できていなかったと思います。
本当にありがとうございました。
(また来年も青本片手に実技試験を頑張ります。)
【筆記試験】
過去問を5年分、5月くらいから解き始めました。
1回目は、わかる問題が少なく、時間がかかりましたが、3回目くらいから早く解けるようになりました。
4年分は先輩から頂いた過去問集を使ったので、書き込みや問題についたチェックをみると同じ問題で間違えたり、
疑問に思ったりしていることがわかり安心しました。
最終的に5年分は、同じ問題が出ればできる程度になりました。
あと2年分の過去問も頂いていたのですが、手を広げても中途半端になりそうだったので5年分だけをとにかく繰り返しました。
試験当日9:10開場、9:40集合でした。
東京会場に8:50頃着くと、受験生はロビーなどにある椅子に座ったり、会場前の廊下で待っていたりしていました。
廊下には席順が受験番号で記されていました。
試験は、A問題10:00-11:45(105分90問)
     B問題12:45-14:25(100分55問)
     C問題14:55-16:45(110分55問)
A問題 ほとんど過去問をやっていれば解ける問題で9割は解けたと思いました。
B問題 ほとんどわからず。C問題で取り返せればいいやと思うことにしました。
C問題 ???わかるようなわからないような・・・。B問題の分を取り戻せないまま終わりました。
結果が出るまでは落ちたと思っていましたが、何とか受かっていました。
【口頭試問、実技試験】
口頭試問30分で2題、実技試験10分(2~3題)×3部屋 計30分の、1時間でした。
〖口頭試問〗(かなり誘導してくれるやさしい部屋だったようです)
①30代男性 左肺気胸ドレーンが入っていてリークが結構ある。
特記事項無し。
○術前診察で確認しておくことは何ですか。
 —通常の診察内容、リーク量など。
○(手書きの気管の絵がテレビに映されている。右上葉枝が気管から分岐している。)
ダブルルーメンチューブで管理する場合、問題 となることは何ですか。
—-右上葉枝が換気できない。
○シングルルーメンチューブを挿管し、気管支ブロッカーを使って管理することにしました。
気管支ブロッカーで管理するときに注意することは何ですか。
—-左肺の吸引ができない、気管支ブロッカーのずれに注意する。
○導入後、ドレーンを抜くときに気を付けることは何ですか。
—-(答えられないでいると、リークが結構ありましたよね?とヒントをくれました。)
   緊張性気胸にならないように片肺換気にしておく。
○片肺換気で管理中、酸素飽和度が下がってきました。どう対処しますか。
—PEEPをかける、酸素濃度をあげる、一時的に 両肺換気にする。
○術後1か月、ドレーン痕の痛みを訴えています。(画面にドレーンの瘢痕の写真が出される)
非オピオイド鎮痛薬(薬の名前を忘れました。)を処方されていますが、痛みが続いています。
神経ブロックをすることにしました。どんなブロックをしますか。
—-肋間神経ブロック
○経口薬を追加するとしたら、どんな薬を追加しますか。
—鎮痛補助薬・・・
具体的には?
—アミトリプチリンや、デュロキセチン。
②70代女性 一年前に薬剤溶出性ステントを入れている。
糖尿病あり。HbA1Cが高い。腹部の手術。
画面に内服薬が掲示されている。
アス ピリン、チクロピジン、経口血糖降下薬(薬の名前忘れました。)など。
○術前に把握しておきたい検査や診察内容は何ですか。
—-心エコー、CAG、心症状、活動度、血糖値など。
○内服薬の指示はどうしますか。
—-循環器内科に確認して、アスピリン、チクロピジンを止める。経口血糖降下薬は前日夜から中止し必要があればインスリンのスライディングスケール。
○麻酔方法はどうしますか。
—アスピリン、チクロピジンを止められて、凝固が伸びていなければ、硬膜外併用全身麻酔。
  無理なら全身麻酔。
○アスピリン、チクロピジンは何日前から中止しますか。
—1週間くらい。

 

○全身麻酔で管理し、術後Tapブロックを0.375%アナペイン40mlで行いました。
ブロックの後、低血圧、徐脈、痙攣をおこしました。
何が起こったと考えられますか。
—局所麻酔薬中毒。
○どう対処しますか。5つ答えてください。
—ベンゾジアゼピン、脂肪乳剤、100%酸素で換気、昇圧、・・・
他にありませんか?
・・・応援を呼びます・・・
○ICUに入室することになりました。患者の家族にICUに入室することになった経緯を説明してください。
〖実技試験〗
落ちましたので、本来の試験が何だったのかあやふや&最後までいけていません。
すみません・・・。
●一部屋目 PALS
7歳30キロ 脱臼整復中意識を失った。呼吸停止、頸動脈で脈波触れる、橈骨触れない。
心電図HR30サイナス(人形は大人サイズ)
試験管1人を研修医として二人しかいない設定で対処。
心電図の波形は?
胸骨圧迫の場所は?速さは?深さは?
途中で心電図の波形がVfに。 心電図の波形は?
次何する?ショックの電圧は?
3か月の子のCPR
深さは?速さは?胸骨圧迫の場所は?
●二部屋目(唯一出来た部屋。時間が余ったのはこの部屋だけ)
筋弛緩モニターと腕の模型が置いてあり装着する。
他にモニタリングできる神経と筋肉は?それはどこ?—顔面神経と皺眉筋。(自分の顔で指さして)
ファントムにエコーで神経付近に針を進める。平行法と交差法。
薬は神経のどこに入れる?—神経の周りを取り囲むように。
エコーガイド下内頚静脈穿刺
エコーで静脈の確認は?—カラードップラ-
ドップラーでどうだったら静脈?—拍動していれば動脈、拍動していなければ静脈
他には?—–押してつぶれれば静脈
ガイドワイヤーは何センチくらい入れる?—20㎝くらい。不整脈が出ない程度。
ガイドワイヤー挿入中不整脈が出たらどうする?—少し抜く。
●三部屋目(来年も受けることを確信した 部屋)
若い男性が座っている。
マランパチ何度?
なぜ?
甲状おとがい間距離を測ってください。
何センチで換気困難のリスクになる?
後屈困難はあるか?
後屈困難かどうか、どう判断するか?
下顎の前方移動制限はあるか?
どの程度で前方移動制限ありとするか?
この男性に換気困難かどうかの術前診察をしてください。
—いびきをかきますか?
(他には、最初に試験管に指示されたこと以外に思い浮かばず・・・)
十分経過し、隣のDAM実技に進むことなく終了してしまいました。
・・・・・・来年も頑張ります。

 

麻酔科学会のホームページに載っているガイドラインは見ておくべきだとアドバイスはもらっていたのですが、
DAMも、換気困難に陥ってからのアルゴリズム等しかみていませんでした。
後でガイドラインをみると、「マスク換気困難と気管挿管困難が同時に発生する可能性を予測するモデル」として
術前に評価すべき12の危険因子が載っていました。
3科目の準備は時間的に厳しかったです。
実技試験は、三人が三部屋をローテーションして同じ問題を受けたのだと思いますが、同じ組のほかの二人も落ちてしまっていたようです。
(速報の番号から推測)
運が悪かったとあきらめて来年また頑張ります。
ありがとうございました。

 

 

体験談㊵

体験談

試験勉強は前年の10月から。試験後の先輩が青本を下さったので、パラパラ見ながら筆記の過去問を解き始めました。最初は全く分からなくてノートにまとめつつ進み、一年分を解くのに1カ月以上かかり、次の時には忘れているという悪循環でした。何回もやっているうちに特にA問題は反射的に解けるものが増え、最終的には9年分を3-5周しました。

筆記の目途をつけて8月上旬から口頭試問対策を本格的に行いました。具体的には、青本に載っている過去10年分の過去問の答えを、青本を参考にしながら自分なりに作るというもの。並行して、よく出る疾患を自分でまとめました。また、直前に短答形式のものも目を通し、最後は声に出して答える練習をしました。

筆記試験終了後に実技試験対策として、始業点検を数回したり、上級医に頼んで神経ブロック描出の練習をさせていただいたりしました。また、麻酔科学会の出しているガイドラインを再度チェックしました。

筆記試験

東京で受験しました。お弁当は頼みませんでしたが、駅のコンビニで買ったものを持ち込むので問題なかったです。スマホの電源を切らされ、カバンにいれます。午前のA問題はほぼ過去問通りで、9割以上とれたと思います。ここでどれだけ稼げるかだと思います。午後のB問題は、確実に分かったと思えるのは2割程度、あとは運まかせでした。C問題は例年よりも難しいと感じ、地味に難しく実感としては5割いっていないと感じました。感触としては厳しく、その時は落ちたと思いました。それでも受かっていたということは、みんなそこまでできていないということだと思います。

A問題をとにかく取りこぼさないことが重要です。選択肢一つ一つの正誤をすべて判別できるようにしておくことが必須と思われます。

 口頭試問 30分で2問

受験票を確認した時に朝8時集合と判明したため、急いで学会経由でポートピアホテルを予約し前日宿泊して臨みました。前日緊張で眠れず、翌朝寝坊するのではとかなり心配でした。結果的にポートピアホテル宿泊は非常に快適でした。ぜひ宿泊することをお勧めします。

待合室ではスマホやipadなどは使用できず紙媒体のみの資料を見ることができます。私は待合室での待ち時間がほぼなかったのでそこまで不便を感じなかったです。

従業員用エレベーターで試験階(ホテルの客室)に連れていかれ、すぐ試験となりました。

部屋の前で5分間問題を見て、メモする時間があります。

部屋に入ると、机があり試験官が2人こちら向きに座っており、向かい合って座ります。向かって左側にモニターがあってそこに画像や検査結果が表示されます。

①未治療のCOPDがある患者。前立腺癌に対しRALPが予定された。

知りたい情報、検査を5つ → 血ガスやスパイロ、CTの結果が表示される

この患者の麻酔をひき受けますか?麻酔科として主治医にどう答えるか対応してください。→ 術式変更をしてもらうなど。

開腹での前立腺全摘出をおこなうことになりました。

この患者の麻酔法は?利点と欠点

GA+EPIでおこないました。術中気を付けること4つ

術中出血500mlでこんな血ガス所見でした。輸血しますか?その理由は?

無事手術終了し抜管することにしました。抜管時の注意点3つ

術後3年経って局所再発を来し、痛みに対しオキシコドン120mg服用しています。眠気と便秘で困っています。どう対処しますか?

 

②40歳台男性、肥満、SASあり。転落外傷で頸椎前方固定術が緊急で申し込まれた。上肢麻痺あり、ハローベスト装着中。最近労作時に胸が苦しくなることがある。

 

術前問題点、確認しておきたいこと

気道確保計画

麻酔導入方法

術中気道内圧上昇あり。原因と対処

術中心電図変化が見られた(Ⅱ誘導でST低下)。何を疑って、どう対処するか

・・・あと忘れました

などでした。

 

試験管は頷いてくれたり、具体的に聞いてくださることもあり、和やかな雰囲気でした。時間は少しだけ余りましたがほぼぴったりでした。答えに詰まって時間がなくなってしまうと以降の問題は0点になってしまうので、的確に短く答えることが重要と思います。

 実技試験 各10分x3

①腕神経叢斜角筋アプローチをします。描出し、構造物の名前を述べてください。何の薬剤をどのくらいいれますか。その持続時間は?

右内頚Vにスワンガンツをいれます。エコーガイドでシース穿刺。AとVの見分け方を3つ。スワンガンツを入れる際の圧波形の変化を書いてください。

②舌癌に対する舌切除術。経鼻挿管を行います。何を準備してどんな薬剤をどのように使いますか?麻酔導入後、喉頭鏡で挿管してください→実際に施行。Cormack4。どうしますか。LMA。LMAでも換気できません。輪状甲状間膜穿刺をします→実際に施行。なぜこの部位をさすのですか?

③帝王切開のCSEA2本刺し。正中法で実際の患者さんにやるようにさしてください。穿刺部位とその理由。局麻、穿刺からカテ入れ、spinalの薬剤注入まで。

 

昨年より一つ減っていましたが、例年通りでした。

少しボリュームが減ったせいか時間が足りなくなることはなく、ちょっと余るくらいでちょうどよかったです。ACLSがでなかったので驚きました。

神経ブロックやミニトラック挿入など試験直前に確認しておいたことが役立ちました。普段あまりやらないことは、特に直前に見直しておくとよいと思います。

 

最後に、青本は特に実技・口頭試問対策に非常に役立ちました。限られた時間の中で、口頭試問の回答作成・対策は青本がなかったらおそらく無理でした。心身ともに辛い試験でしたが、一発合格できて本当に良かったです。サラリーマン様に御礼申し上げます。

今後受験される方々の参考になったら幸いです。

 

体験談㊶

【筆記試験】
 
A問題:出題は過去問のみ。ただ、選択肢の内容(文面・数字、計算問題の値)を微妙に変えている問題も多いので注意。
     過去5年分やりましたが、8-9割はみたことのある問題でした。Aだけで9割以上が目標です。
B問題:例年通り難しかったです。自信をもって正答できたのは10問くらい。あとは雰囲気ですが、あてずっぽうで正解できる可能性はかなり低いです。
     ほぼ空欄のまま最終問題に達して冷や汗が出ました。。
C問題:今年は救急(外傷など)の問題が多かったように思います。また、インシデントレベルや宗教上の輸血拒否に関しての問いもあり、全体的に過去問より難しく感じました。
【実技試験】
 
試験官は2人ずつで、iPadでチェックする方式で採点していました。第55回までは4ブースでしたが、今年は3ブースに減っていました(予告なし)
1ブース10分なのでけっこう急かしてきて忙しかったです(一応それぞれ30秒ずつくらいは余りましたが)
各ブース入室時に受験番号と名前、あいさつはしっかりしたほうがいいと思います。
 

①胸部硬膜外麻酔

胃切の手術。実際に手技を行う。片方の試験官を研修医とみたてて教えるようにかつ患者(模型)も声掛けしながらやってくださいと言われました。
・「どのレベルで穿刺しますか?」「その部位の確認方法は?」
・手袋をはいている前提で開始。消毒からおこなう
・普段通りに声掛けしながら実際に穿刺。「カテは何cmで留置しますか?」「局麻は何をどれくらい入れますか?」
・「カテが浅いとどうなりますか?」「深いとどうなりますか?」
・最後に、「カテが迷入しやすい場所を二つとそこに局麻入れるとどうなるか答えてください。」
  • TEECV挿入
  • ・「四腔断面像を出してください。」「僧帽弁の前尖はどれですか?」
  • ・「経胃短軸像出してください。」「異常所見は?」「どんな心電図変化が出ますか?」
  • ・「体位はどうしますか」
  • ・エコーを当てて静脈と動脈の見分け方、どっちがどっちか答える。実際に穿刺。
  • ・「ガイドワイヤーは何cm進める?」「入れすぎるとどうなる?」「出たらどうする?」
  • ・「この方150cm,50kgですが何cmで 留置しますか?」「逆血がありません。何を考えますか」「どうやって確認しますか?」
③分離換気(DLT&気管支ブロッカー)
右上葉の手術予定。体型はやや小柄な女性の設定(150cm,50kgくらい)。
DLTがすでに挿管されていた。
・「どのようなサイズのチューブを挿れますか?」
・「いま片肺換気ができてないので位置を調整してください」
・「それ、本当に左に入ってる?」
・「この患者で今から片肺換気をするためにはどうすればいいですか?
・「ブロッカーはどこに留置しますか?」「右のどこ?」「奥過ぎるとどうなりますか?」「逆に手前まで抜けてしまうと?」
【口頭試問】

だいたいですが問題文です。

.48歳男性。普通体型。ふらつきがあり脳神経外科を受診。精査の結果、神経膠腫(グリオーマ)と診断され、手術が予定された。
最近、軽度の頭痛や嘔気を認めている。また、左下肢の脱力を感じている。主科より抗てんかん薬(テグレトール)が処方されている。
その他特に既往はない。
Ⅱ.50代女性。普通体型。6ヶ月前から腰痛と下肢のしびれがあり整形外科を受診。
精査の結果、脊柱管狭窄症などと診断されたが手術適応がなく、NsAIDsを処方されたがあまり効果がなかったため、ペインクリニック科に紹介された。
関節リウマチの既往あり。
どちらの症例も肥満や心疾患などの既往がなく、むしろよく遭遇する患者設定だったので逆に戸惑いました。試験管の先生がとても丁寧で優しかったので、
あまり答えられなくても軽くヒントを出してくれたので少しずつですが上乗せできたと思います。正直、試験後は絶望感しかなかったですが、
まとめ本に書いてあった内容をなんとか思い出しながら答えられた質問もあり、なんとか合格できました。本当に助かりました。ありがとうございました!

 

体験談㊷

体験談ー筆記
今年勉強を始めたのは4月頃でした。本当は昨年受験予定だったので昨年買っていた5年分+2016年の過去問で6年分を
A.B問題に関しては3周、C問題は2周くらいやりました。実際の試験の時の手応えはA8割、B2割、C5割くらいのように感じました。
Aに関しては知っている問題でも選択肢の組み合わせからではなく自分で2つ選ぶパターンになると途端に迷ってしまって間違えた
ところがあったように思います。選択肢毎に根拠をもって○×つけれるようにやっておけばよかったと試験中に思いました。
B問題はわからない問題ばかりでした。Cも難しく感じました。学会の出しているガイドラインなんかももう少ししっかり見ておけ
よかったかなと感じました。
口頭試問
筆記の勉強の合間に青本でイメージトレーニングはしていましたが本格的に勉強しだしたのは筆記試験終了後でした。
とにかく青本を読むのと、学会のガイドラインの確認、輪状甲状膜穿刺のビデオをyoutubeで見たりしていました。
ブロックは今の施設であんまりやっていませんがとにかく時間がなかったので青本の先生のイラストを覚える努力だけしました。
受験は金曜日正午集合でした、ほかの受験生もほとんどの人がスーツでした。
集合の部屋に入ったあとは以前の体験談にもあったとおりの流れでグループごとに受験する部屋の前に連れて行かれて開始となりました。
症例1
中年男性160㎝120㎏ 喫煙歴30本30年 緑内障 結腸癌に対して腹腔鏡下結腸切除予定 頸椎固定術の既往あり
時々気がとおくなるような感じがある
・術前検査として他に知りたいことは?
・麻酔導入時何に気をつけますか?
・実際にどのように導入するか説明してください
・手術中のフロー曲線です。PC.VCどっちですか?また他にこの曲線からわかることは?
・曲線が術中このように変化しました。変化の理由として何を考えどう対処しますか?
・手術終了し麻酔は切りましたが覚醒遅延があります。何を考えますか?
症例2
40代女性 体格はふつう 胸腺腫にたいし胸骨正中切開、左開胸でオペ予定
重症筋無力症で投薬中、血漿交換行っている
・他に術前検査で追加したい項目は?
・何に気をつけて導入しますか?筋弛緩薬はどうしますか?
・手術に際し挿管チューブは何を使いますか?
ダブルルーメンチューブはブロッカーと比べて良い点悪い点は何がありますか?
・オペ中にSpO2低下、何を考えどのように対処しますか?
もともと行っている投薬治療に関しては手術直前はどうしますか?その理由は?
・クリーゼへの対処は?
・術後挿管のままICUへいくことになりました。何か準備することはありますか?
・鎮静薬は何を?propofolの維持量は?
・ICU入室時の呼吸器設定はどうしますか?
・ICUで術直後の時期にこの患者で気をつけるべきことは?
できるだけ単語で即答するように心がけて試験管のiPADの音もスムーズに鳴っていたように思いましたがそれでも
2問目の最後の問題答えているときに時間のアラームがなりました。かなり時間設定がタイトだと思います。
試験管の先生は二人とも非常に感じがよかったです。入室した時に自己紹介すると、向こうも立ち上がって自己紹介して
くれてさらに「緊張しなくても大丈夫ですよ」と2回も声掛けしてくださって少しほっとしました。
実技試験
1部屋目
ACLS 大人で心マ→VF→除細動まで。小児→心マ
昨年度と同じと思います。試験管を研修医に見立てて指示を出しながら進めます。
大人、小児でそれぞれ心マのリズム、深さ、人工呼吸の回数等聞かれました。
2部屋目
バイトの人相手にTAP,RSBの時のそれぞれの構造物の名前、局所麻酔薬注入する場所、量、ブロックされる神経等答える
人形に右内頚からガンツのシース挿入。消毒済の設定でエコーあてるところから試験管に説明しながらやります。
挿入後V内に入っていることの確認手段は?等。その後ipadにガンツ挿入時の圧波形を書く。
3部屋目
ICUで抜管後の患者さんに呼吸困難感あり、マスク換気中ということで担当医に呼 ばれました。
CO2波形を評価してください。
改善するためにトリプルエアウェイマニューバーしてみてください
それでも換気できなかったとします、リーダーとして看護師に何を指示しますか?
挿管してみましょう。喉頭鏡かけてみたらコーマック1みたいだけど入りませんね。どうしますか?
声門下狭窄だったみたいで机の上にあった細いサイズのチューブ挿入して終了。
人形に輪状甲状膜切開
どこを穿刺しますか?指で指して。そこにする理由は?
じゃあこのキットでやってみてください
実技試験はどの部屋も最初からかなり急かされているというか試験管の先生方も焦っているような感じで
ばたばたと終わ っていきました。後から思い出すと各部屋で細かい間違いがあったような気がします
なにぶん時間が無かったので仕方ないと思います。
以上、覚えている範囲内ではありますがご報告です。
口頭試問、実技の方で特に先生の青本が役に立ちました。青本無しでは合格は厳しかったと思います。
本当にありがとうございました。

体験談㊸

無事に合格することができました。
さらりーまん麻酔科医先生には大変感謝しております。

まず、勉強のペースとやったことに関してです。
1月くらいから筆記試験の勉強を始めましたが、本格的に開始したのは4月からでした。過去問6年分やりました。
口頭試問に関しては7月くらいから、さらりーまん麻酔科医先生の本を利用しながら少しずつ読んでいました。(9月に入ってからは筆記試験だけやってました。)
実技は筆記試験が終わってからの一週間で過去に出題された項目を確認しました。特に始業点検や成人・小児のBLS,ACLSの確認はきちんとしました。

実際の試験に関して。
筆記試験は、A問題は過去問中心で、選択肢がすこし変わっているものもありましたが、ほぼ解けました。
A 問題終了後、昼食なのですが、学会で事前に注文した弁当はあまり美味しくなく、私の周りでも不評でした…。
B 問題はやはり難しかったですが、こんなもんだと割り切って特に悲嘆しませんでした。
C 問題は、受ける前は六割取れればよいと思っていたのですが、終わった後の印象ではそんなに取れてない感じがしました。
全体としては八割程度取れていました。
過去問をしっかりおさえることが大事だと思います。

口頭試問、実技試験に関して。
口頭試問は、持ち時間30分の間に2症例ありました。基本的に穏やかな雰囲気でした。質問に全く答えられないものはありませんでしたが、「他にはどう?」と何問か聴かれました。特にヒントなどはありませんでした。はじめ30分もかからないだろうと思っていましたが、時間いっぱい話し続けた感じでした。答えだけを言えばいいところを、その理由なども含めて答えていたため、時間がかかってしまったようでした。二症例目の後半で時間がなくなりそうになって「簡潔に答えて結構です」と言われました。
口頭試問対策にはさらりーまん麻酔科医先生の本がコンパクトにまとまっていて非常に助かりました。

実技試験は、3ブースでした(1ブース2題)。こちらも、過去に出題された項目がそのまま出てきたので、特に問題なく終了しました。(腕神経叢ブロック、スワンガンツカテーテル、DAM、輪状甲状靭帯穿刺、硬膜外麻酔・脊椎麻酔)

全体を通して感じたことは、やはり筆記試験の過去問(5~6年分)を完璧にすることが必須で、口頭試問や実技試験に関しては日々の麻酔業務を丁寧にこなしていけばなんとか乗り切れるのかな、という印象です。

大変お世話になりました。どうもありがとうございました。

 

体験談㊹

青本はイヤーノートのような辞書代わりに、口頭試問と実技は緑本をひたすら読んで、受験仲間とシミュレーションを繰り返しました。

先生の資料がなければ普段の忙しさの中で合格するのは困難でした。

後輩たちにも先生の資料を薦めたいと思います。

本当にありがとうございました!

 

【筆記試験】

A問題 90問 105分 (10:00~)

B問題 55問 100分 (12:45~)

C問題 55問 110分 (14:55~)

→昨年の第55回と同じような日程です。

 

私は東京で受験しましたが人数は270人程度。

神戸の会場は230人くらいという情報を得たので、全体で500人といつもより少ないのかなと思いました。

 

A問題について・・・

こちらは従来の傾向と同じく過去問から出題されています。

私は5年分の過去問を3回解きましたが、これで8割以上はとれていました。

6年前の問題も結構見かけたので、6年分をやっていたら9割以上取れる可能性もあったと思います。

さらりーまん先生の資料にPDFバージョンの過去問まとめがありましたが、そのPDF資料と今回の試験問題を照し合せると、A問題はほぼ100%が過去問をそのまま出しているようなので、PDF資料を100%丸暗記したらA問題100点も可能です。(あまり推奨しませんが。笑)

BC問題が難しいのは以前から変わらないので、過去問をしっかりと解いてA問題で点数をとっておきたいところです。

 

B問題について・・・

もうこれは精神修行の時間帯と考えて下さい。笑

過去問をまじめに解いても数問しか自信がありませんでした。昨年(第55回)からして難しいと予想はしていましたが、まさかここまでとは。。

結構勉強したつもりではありましたが、知らない単語がこの段階で出てくるのは衝撃でした。

周りも同じ反応なのであまり差はつかないはず。。

B問題で大事なのは、途中で心が折れないようにすることだと思います。

難しいと言っても数問は過去問と似た問題などが出てきますので、そこで如何にミスをしないで点を拾っていくかがポイントです。

 

C問題について・・・

こちらは臨床問題が中心に出題されます。例年通りです。

普段の麻酔をしっかりやっていれば6割以上は取れそうというのは今までと変わりません。

小児麻酔、産科麻酔、心臓血管麻酔についても症例をしっかり勉強しておくのがポイントだと思います。

特に今回は小児心臓疾患が結構出ました。

「普段の業務で出会わない症例でも勉強しておくんだよ。」という出題者の意図が見えるような問題でした。

 

筆記試験全体として・・・

以上の事から、A問題でなるべく点数を取っておいて、B問題は分かる問題を確実にとり、C問題は普段の症例をしっかりと病態を調べながら勉強しておくことで合格は可能だと思います。

私は5年分の過去問を3回やりましたが、同年に受験した知人は4年分2回という人や3年分5回という人がいて2人とも筆記合格してました。

これをどうとるかは読んでいるあなた次第ですが、私は5年分やって良かったと感じています。(結構4~5年前の問題出題されてましたよ。)

 

 

【実技口頭試験】

今までは3日間の日程で行われていましたが、2日間に。

早い人は朝8:30から、遅い人は18:30に終了という詰め込みの日程でした。

神戸ポートピアホテルが会場。

 

集合場所の部屋に入るとスマホの電源を切り、以後音が鳴ったり触りでもしたら即不合格という徹底ぶり。

(それならむしろ回収してくれた方が安心なんだけど。)

 

待機時間は長い人は1時間近くもあり、資料を見て勉強するのはOKのようですので、資料を鞄に入れて持っていくと良いと思います。

さらりーまん先生の資料を見ている人の多いこと。。。笑

飲み物もOKですので持っていくことをオススメします。

 

順番が来るとだいたい10人くらいのグループに分かれて移動。

業務用と思われる裏方の狭いエレベーターにギュウギュウに乗り込んでいざ戦場に。

小さめの宿泊用の部屋の前に試験監督者がズラーっと並んでおり、自分の該当する部屋を順々にまわっていきます。

 

【口頭試問】

部屋に入る前に試験監督者から口頭試問の問題文が渡されます。(2問分)

5分間メモを取ることが許されますので、症例から予想される質問への回答をある程度考えておきましょう。

 

過去問を解いていると傾向が分りますが、「必要な追加検査と患者情報、導入方法、術中に起き得るトラブルとその対処法」は良く聞かれていますので、問題が渡されたら簡単にでもメモすると良いかと思います。

 

部屋に入ると2人の試験官が座っています。

簡単な挨拶を終えて自分も座ると質問へ。

 

※以下に内容を書いていきますが、緊張のせいで直後でも全部は覚えていませんでした(スイマセン)。

問題文は麻酔科学会のホームページに出ていますし、詳しい解答はさらりーまん先生にお任せ致します。笑

 

「問題1」

中肉中背の男性、前立腺癌に対してロボット支援下前立腺全摘術が予定された。未治療の慢性閉塞性肺疾患があるという。

(事前に渡された問題分はこれだけ)

 

・必要な追加検査は?5つ。

 

CT画像と血液ガスおよび呼吸機能検査の結果がモニターに表示される。(CT:巨大ブラ 血ガス:CO2↑O2↓ 呼吸機能検査:1秒率40%前後)

1日15本のタバコを数十年間吸っていて、現在も喫煙しているという。

 

・所見と問題点は?

・必要な事前準備は?(患者指導の点で)

・ロボット支援下の手術となっていますが、予定通り続行しますか?(いいえ)

・その理由を私(試験官)を外科医と仮定して説明し、手術方法や麻酔計画などについてもお話して下さい。

 

ここで開腹手術へ変更になりましたと。

・導入方法は?

・術中に酸素化が悪くなりました。考えられる原因は?

・抜管する際の注意点は?

 

手術体位は砕石位で行いました。術後、患者さんが右下肢の痛みを訴えています。

その時の写真がこちらです。(右下腿の腫脹)

 

・どんな病態を考えますか?

・診断のために必要なことは?

 

 

「問題2」

高度肥満の男性、外傷により頚椎損傷、ハローベストが装着されている。

肩~上肢以下の麻痺あり。頚椎後方固定術を予定。MEPを使用する予定である。

 

・導入方法は?ハローベストは外しますか?

・マスク換気が困難でした。次にとる方法は?

・声門上器具でも気道確保が困難な場合の対処は?

 

術者から血圧80前後にしてと要望、血圧下げるとMEPが消失した。

・考えられる原因と対処は?

 

術後仰臥位に戻すと血圧が上昇(200前後)、頻脈に。

・何を考え、対処はどうしますか?

 

フェンタニル投与にてバイタルは再び安定した。

・抜管の際に気をつけることは?

 

 

 

【実技試験】

私は運よく(?)普段からやっている手技と頻出問題しか出ませんでした。

しかし、知人の話を聞くと、受験者により難易度高めの実技問題が出ていると思います。

私はACLS出題されませんでしたが出された人もいたようで。

他の方の体験談も参照して下さい。

 

問題(1)

腕神経叢ブロック(斜角筋間法)とエコーガイド下CV穿刺(右内頚静脈)

 

男性がベッドに横になっており、「エコーで腕神経叢ブロック斜角筋間法を描出してください」と言われる。

描出すると「腕神経叢、前斜角筋、中斜角筋、内頚静脈、総頚動脈、胸鎖乳突筋を指して下さい」

「局所麻酔薬は何をどれくらい使用しますか?」

 

次に人形のところへ移動し、「スワンガンツカテーテルを挿入する予定です。エコーガイド下に右内頚静脈にシースを挿入してください」

「その際、研修医に教えるように手順を声に出しながら進めて下さい」

「ガイドワイヤーは何㎝進めますか?」

「(ipadを渡され)カテーテルを進める際、カテーテル先端圧の波形を肺動脈に至るまで順に(ipad上に指で)描いてください。」

 

問題(2)

挿管人形が置いてありました。(それ見た瞬間に間違いなくDAMと確信しました。笑)

「舌癌手術予定の患者です。経鼻挿管で導入しようと思います。そこで必要な器具や薬品は何ですか?」

 

「それではこの人形を使って経鼻挿管をしてみて下さい。」

→喉頭鏡をかけるが喉頭蓋が全く見えない。。

 

「はい、そうなんですよ、難しいですよねー。笑」

「換気を再び開始しましたが、換気困難です。その次の手順を答えて下さい。」

→応援要請、覚醒を考慮、LMAなどの声門上器具の使用、それでも換気困難なら輪状甲状間膜穿刺を考えます。

 

隠してあった輪状甲状間膜穿刺用の人形が出現。

「では、穿刺してください。」(キットはクックジャパン製のやつ)

 

穿刺終わると

「その場所を穿刺する理由は?」

→声帯を避け、甲状腺の穿刺も回避しやすいからです。

 

問題(3)

側臥位腰部の人形が置いてありました。

「患者さんは妊婦でこれから帝王切開になります。硬膜外麻酔併用くも膜下麻酔を予定しました。体位変換、消毒、ドレープかけは終わっています。」

「硬膜外麻酔およびくも膜下麻酔の穿刺部位と薬液、薬液量を答えて下さい。」

 

「それでは手技を行って下さい。」

→Epiは楽勝。しかし、Spは全然あたらなくて焦りました。他の人達に後で聞くと同じ反応でしたので、穿刺困難な人形なのか。。?

 

「くも膜下穿刺できないようなら、どのような対処をしますか?」

→穿刺部位の変更、手技者の変更、硬膜外麻酔のみで麻酔する、全身麻酔への変更考慮。

 

以上のように頻出問題ですので、しっかりと練習をしておけば問題ないです。

口頭試問でも、完全な回答になっていなければ「他にはどんなことがありますか?」と、ある程度は誘導あります。

いろいろな方を見ると、答えられない問題があったとしてもそれだけで不合格にはなりませんので、答えられなくても落ち込まず慌てず、次の質問に頭を切り替えると良いと思います。

来年度受験する方々を応援します!頑張ってください!

 

体験談㊺

 

筆記;A問題は計算系が例年より多かった印象、だけど過去問と全く同じだった。

B,Cはできた感はなかったが、なんとかなったようだ。

神戸 2日目 朝イチ8時集合

朝ごはん食べずに挑む。

 

実技 例年通り10min☓3

 

①CSEA(2本刺し)

人形は右側臥位になっている。人間だと思って声がけなどもやってくださいと。消毒、ドレーピングは終わっている、手袋もしているという設定。

局麻打つ前に、「少しチクッとしますよー」といったら、試験官(男)が「はーい」と答えて笑えた。妊婦なのに。

人形は、おデブ仕様のもの。棘突起を触れようとグイグイおすと人形がグイグイうしろに動くので、試験官2人が抑えててこれも笑えた。

狙う椎間、硬膜外カテを入れる長さ、スパイナルの薬の量など聞かれた。

スパイナルが入らなくて(逆流が来ない)2,3回刺し直したところで「次はどうしますか?」と聞かれたので、いつもなら椎間をかえてもう一回くらいはやるが「硬膜外カテが入っているので、そこから局麻薬を注入し鎮痛が得られれば、硬膜外のみで行う」とこたえ終了。局麻中毒とか、妙にいたがるとか、そういうアクシデントはなかった。

ちなみに、すっかり忘れていたが、手技中に喋る(靭帯の名前とか、逆流ありませんみたいな声出し)のは全くやっていなかったが、、、本当はやったほうがよかったのかも?研修医がいるという設定ではなかったので、どっちがいいのかはわからない。

②斜角筋アプローチ、スワンガンツ

健康そうな男子が上半身ハダカで横たわっていた。斜角筋間アプローチのビューをだしてくださいといわれ、エコー当てる。緊張してうまくだせない。何回か鎖骨上と行ったり来たりして、やっと見つかる。ふう。筋肉の名称と血管の名前、あと神経根と横突起だしてといわれた。薬をどこに入れますかと言われたので、神経のまわりをドーナツ状に囲むように、背側側をメインに入れると答えた。

その後、場所を移ってガンツのシースを入れてくださいと。CVキットがセルジンガーじゃないYタイプで横からワイヤーを入れなければならず、なれてなくて手間取った。もしかしたら、針変えられたのかも。入れ終わったあと、アイパッドにガンツ波形をRAからPAまで書けといわれた。なぜか混乱して書き間違い、上から2回書き直したので線はぐちゃぐちゃだったが、見えるから大丈夫と言われた。優しい。

③経鼻挿管からのDAM

舌癌手術の患者に経鼻挿管してくださいといわれた。準備になにがいりますか、といわれたので、自分の施設流にマギール、ボスミン局麻ゼリー、綿棒、経鼻エアウェイ、吸引チューブと答えた。試験官が、導入し換気できたのでエスラックスを入れました、じゃあやってくださいといわれた。が、道具が喉頭鏡とチューブしかなかった。マギールだけ、奥から出てきた。とりあえず口頭で上記グッズの使い方を述べた後、チューブをいれ、口頭展開。チューブがみえたので、マギールでつかもうとすると「チューブは見えました?」「はい」「・・・チューブが見えなくて、saturationが下がり始めました、どうしますか」見えてるんですけど。「いったんチューブを抜いて、換気します。」そのまま鼻口ふさいでチューブから換気という手もあったが、一人じゃ厳しいかと思って抜くことにした。「そうこうしているうちに換気ができなくなってきました」「人を呼んで、2人法をこころみ、ラリマを準備して挿入します」今思うと、麻酔薬を切ってブリディオン入れるべきだった。「ラリマ・・まあ、それもいいでしょう。しかし甲状輪状間膜穿刺をすることになりました。やってください」ああーもう言ってよかったのね。というわけでまたお人形登場。ミニトラックと、ダイレクトタイプと選べる。ミニトラック選択し、チューブ入れるも、ダイレータ抜かずにスリップジョイント入れようとして入らなくて、あせる(笑)試験官に、中が・・とつぶやかれ気付いてなんとか換気までてきてちょうど終了。

これは落ちたかな、とおもった。

 

口頭試問

事前に紙とペンを渡され5分読む

①前立腺がんでダヴィンチ予定のひとに未治療の呼吸器疾患があった。

②高度obesity患者、外傷のC6不完全脊損の手術、高血圧、狭心症既往,

MEP使う

 

面識ない先生だったが、見た瞬間優しそうでかなりほっとした。

①-1 呼吸器評価に必要なデータを6個挙げて

喫煙歴、H-J、CT、スパイロ、血ガス、気管支鏡(←これいるかな??と思ったが他に思いつかなかったので)

①-2 画面にCTとスパイロの結果が出た

一秒量800、ブラブラでCOPDひどい。

術前どのようなケア?を行いますか、5個挙げて

呼吸リハ、吸入薬、禁煙、待てるならこれらを十分に行うため手術延期も検討、、、あと一個、、唸っていたら「主治医からアドバイスを求められました」とお助けがきた。あーそういうことか。質問があいまいすぎて・・

超頭低位、腹腔鏡のダヴィンチは、呼吸機能から考えて許容できないので、開腹か他の治療法に切り替えをお願いする と答えて終了。

ダヴィンチ前立腺みたことない人にはわかんないかも。

①-3 開腹になりました、麻酔法は

呼吸機能を考えればCSEA awake だが時間ながいので全硬麻

①-4 SpO2が下がりました、なにを考えますか◯個挙げて

蛇管、チューブ異常の有無、呼吸器設定、気胸、片肺、事故抜管、分泌物、バッキングなど

①-5 抜管できずにICUに帰った 抜管のとき気をつけることを6個挙げて

完全覚醒、筋弛緩の拮抗、リークテスト、十分な自発呼吸、レントゲン、血ガス

 

②-1 患者リスクを6つ挙げて

obesity、脊損、高血圧、狭心症、挿管困難、外傷?記憶あいまい

②-2  麻酔導入はどうしますか、ネックカラー外しますか?

フルストマック、高度肥満で頸損。つらい。悩んだが、ネックカラー外し、同意が得られればawake intibationと言った。むりならクラッシュ。ぜんま挿管TIVA

頸損がC6だったので首がずれても死なないけど、誤嚥は死ぬと思ったので。

でも次の問ではネックカラーつけたまま挿管しましたといわれがっくり。

なぜTIVAか聞かれたので、MEPを計測するのには・・・と喋ろうとしたらわかりましたと遮られた。

②-3 MEP落ちました、どうしますか

術者に手を止めてもらい、もう一度はかる。それでもだめなら血圧を上げる、輸液、必要なら輸血

②-4 出血量ふえてきました。血ガスデータ示します どうしますか?

確かHb8 Ca低めだったような。

輸血、カルシウム補充しますと答えた。輸血はなにを指標にいれますか?ときかれHbとヘマト、冠動脈疾患あるのでHb10くらいでと答えたが、何か足りない様子。酸素需給バランスの計算を〜とか適当にいったが毎回計算するんですか?ときかれ沈黙。

②-5 STが下がりました、どうしますか

術者に報告、応援を呼び、血圧をあげvolumeいれる。だめなら硝酸薬使用

お馬鹿なことに12誘導とると言った記憶が。proneなのに・・・

②-6 硝酸薬でSTは戻り、無事に手術は終了、体位変換後、急激に血圧が上昇し190/110となった。どうしますか

疼痛、浅麻酔によるものが最も考えられる。循環動態を安定させるため鎮痛薬投与、鎮静、降圧薬、挿管のままICU送り

②-7 抜管の際は何に注意しますか

またこれかい。

①と同じようなことプラス心電図変化と血圧を言って終了。

 

②は結構足りてなかったと思う。でも受かって良かったです。

体験談㊻

筆記試験は過去5年分3回と、1週間前に6年前のを模擬試験として1回やりました。計算問題や苦手分野は最後にまとめファイルで見直すことで、確実にできました。B問題は難しかったです。ガイドラインをしっかり読み込むことが大事と感じたので、口頭・実技試験前は読み込みました。

口頭試験は、1日目の2番目のグループでした。①脳外科手術患者の麻酔と②脊柱管狭窄症患者の治療でした。①では痙攣が起こったことは答えられませんでしたし、ジアゼパムも出てこずあせりましたが、なんとか最後まで平常心で行きました。試験官の先生方は問題中は無表情で、誘導もありませんでした。試験が終わると笑顔で「次の部屋も頑張ってください」と言って下さいました。

実技試験はTEE、CV、分離肺換気、硬膜外麻酔でした。分離肺換気の部屋では、ブロッカーを入れるときにもう一人のメインではない試験官の先生が手伝ってくれたりと、去年よりはやさしい雰囲気でした。

家事・育児や引っ越しもあり、なかなか勉強時間の確保がむずかしかったです。同じママさんの先輩先生にこのサイトを教えていただき、年末に予約しました。過去問周は1周目が時間かかりました。1年前から少しずつやり始めましたが、麻酔科学会までになんとか1周目が終わったという具合でした。まとめ資料を通勤電車の中で熟読し、最後の1週間は夏休みをとり、なんとか合格することができました。さらりーまん麻酔科医先生、そして前年度まで体験談を書いて下さった先輩方、本当にありがとうございました!!

 

体験談㊼

医者14年目にしてようやく専門医試験を受験しました。
専門医なんていつでもなれるよねー、と思っていたらあと数年で
制度が変わるとのことで、いろんな人に協力してもらって急いで論文を仕上げて
受験資格を得ました。
小さな子供もいるため、家族を含め、協力してくれた人たちのためにも絶対に
1発合格しようと頑張りました。

1月から筆記試験の勉強を始め、結局7年分を3周ほどしました。
大変なのは初めの数冊だけで、かぶっている問題もあるので徐々に
スピードアップできます。
心臓外科の麻酔を経験したことがないこともあってその分野にはかなりの
苦手意識を持っていましたが、それでも数をこなせばみえてくるものが
ありました。

ホテルは半年前にとりあえず全日程をポートピアホテルにおさえ、
日程がはっきりしてからキャンセルする方法をとりました。

A問題はとりあえず全問できたと思います。BC問題は難しかったと思いますが
考えても仕方がないので、一通り見直したらさっさと退室しました。
A問題がほぼ満点だと思われたので、あとのBCはこのぐらいできていれば大丈夫
だと事前に計算できたのが良かった。
神戸会場では私が退室の1番目なのではないでしょうか。
というのも私にとって問題なのは筆記試験ではなく口頭試問と実技試験であって
一刻も早くそれらの準備にまわりたいという気持ちが強かったからです。

口頭試問は青本を使って9月から勉強し始めました。
全ページ読むことはできず、8割くらいかな?
実技は、youtubeでの対策が主。
何しろ今の職場には経食もない。スワンガンズ?ガンツ?もない。
ときどき腕神経叢はブロックするけど下半身には刺さない。CV穿刺も月1あるかないか。

ぜーんぜん自信がなかったので試験前はかなりピリピリ。
前泊して当日の朝食会場で試験管たちと鉢合わせすると手が震えだし、丹波の黒豆を
箸でつかむのが大変でした。
ちなみに前日から試験会場の階にはエレベーターが止まらないように階数ボタンが
ロックされていました。

試験は初日の朝いちチームで、拝読したところ全く同じ試験内容の方がたくさん
いらっしゃいますので、詳細はそちらにおまかせいたします。

TEEはほんとーに初めて触ったのですが、「触ったこともありません」と言っても
やってみて、とのことなので物は試しと挑んでみましたが、意外や意外、てきとーに
やっても言われたビューはだせました。
問われた場所もサクサクっと答えられましたが、異常所見はわかりませんでした。
このビューでは壁運動異常しかないだろうと思って答えましたが違うようで、
疣贅だったのかもしれません。何かピラピラしてました。

初めてシリーズ第2弾はブロッカー。
初めてなので最初カフ部分を持って逆に入れようとしてました。
初めてでも普通しませんけどね。そこは超緊張状態なので。
まぁそれでもイメトレはしていたので普通にできました。

初めてではないけどいかにも『普段からやってますよー』風にやったのが内頸静脈穿刺。
3回ほどしか経験してませんが、相手は人形なので、ガイドライン通りに思い切って
サクサク進めました。

口頭試問で印象的なのはやっぱり答えられなかった問題。
脳腫瘍摘出術中のMEP刺激後の痙攣。答えられませんでした。
術後CT室からICUへ移動する際に看護師に用意させるもの。
未だにわかりません。お布団・・・?

体験談を読んでますとみなさんよく答えられてますねー。
私は口頭試問はダメだと思いました。
5つ答えてください、のところで4つしか言えなかったりして
時間切れになったり、試験管の苛立ちが伝わって来る場面が何度かありました。
どの試験管もまとも(失礼)で優しかったですけどねー。

こういったサイトを立ち上げてくださって本当に助かりました。
私のように一人ぼっちで戦いに臨む者には不可欠とも言える情報源でした。
無事に3つとも合格してました!ありがとうございました!